平成16年1月23日(金)第5校時
男子13名、女子14名、合計27名
授業者 寳迫 芳人
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個人情報の大切さを考える
本学級の児童は、校内のネットワークおよびインターネットに接続されたコンピュータを活用した学習を日常的に行っている。また、ネットワークコミュニケーションにおける注意点や情報の作られ方などの情報倫理に関する教育も適時行ってきている。こうした中で、個人情報の保護という観点から、少々問題ではないかと思われる状況が散見されるようになってきた。
今回使用するのは、校内Webサーバに用意した「仮想プレゼントフォーム」である。これは、htmlとCGI(Perl)を使って作られており、情報を蓄積してデータベースファイル(CSV形式)を作ることが可能になっている。表になっているページは、「100名にハワイ旅行をプレゼント」という内容で、個人情報を収集する目的は隠されている。楽しい雰囲気なために、気軽に個人情報を書き込んでしまいそうなつくりになっている。
このフォームで集められた情報は、CSV形式のテキストファイルに保存され、一般的な表計算ソフトで閲覧・編集が可能になっている。もちろん、そのまま外部へ流出させることも可能なものである。
以上のような題材であるが、これを用いて個人情報が収集される仕組みを体験的に理解させ、個人情報を守る心構えとその方法について考えさせたい。
はじめの段階では、なるべく先入観を与えずに、楽しい雰囲気のままどのような反応をするか児童に任せて活動を行う。このことによって、気軽に書き込んでしまうことを体験させることができると考えている。その上で、個人情報が蓄積されている状況や、それが簡単に手に入る状況を見せて、気軽な書き込みが思わぬ落とし穴になっていることを理解させたい。同時に、自分の情報を他人が書き込んでしまう可能性についても考えが及ぶようにしたい。
また、学習を通して自分の考えたことや感じたことをはっきりさせるために、ワークシートを用意し、場面ごとに切り分けて子どもたちに書かせようと考えている。
単元名 | 時 | 学習内容 |
個人情報の大切さを考える | 1 (本時) |
・個人情報が収集される仕組みを知り、個人情報を守るための手だてを考える。 |
1 | ・個人情報の種類や利用のされ方について知り、個人情報の取り扱い方について考える。 | |
1 | ・顔の見えない相手と情報をやりとりするときの注意事項について考える。 |
時間 | 学習活動 | 指導上の留意点 | 備考・準備・資料など |
2 | 1.教材の提示 ○「プレゼントフォーム」を見てください ●楽しそう ●ハワイに行きたい ●なんかあやしい |
・教材「仮想プレゼントフォーム」を提示する |
※コンピュータ室を使用する (コンピュータ20台) ・「仮想プレゼントフォーム」(Webサーバに用意) ・プロジェクター |
3 15 |
2.第一印象を書く ○プレゼントフォームを見て、思ったことを書きましょう ●暖かいハワイに行ってみたい ●当たったらうれしい ●本物かどうか、あやしい 3.プレゼントフォームに送信する ○ためしにみんなで、応募してみましょう ●進んで送信する ●ちょっといやだけど送信する 4.収集された情報を見る ○収集された個人情報を見て、どんなことを思いましたか ●簡単に名簿ができてしまう ●たくさん集まると、何に利用されるかわからない 5.個人情報の守り方を考える ○個人情報を守るためには、どんなことに気をつけたらよいでしょうか ●むやみに、応募しない ●むやみに、個人情報を教えない |
・ワークシートを用意し、各自の印象を書かせる ・全員がワークシートに書けるように机間指導する ・だいたい書けた段階で、数名に発表させる ・今回は、個人情報が収集される仕組みを知ることが大切なので、全員に送信させる ・いたずらのような送信は、別の問題になるので、正しく書き込んで送信させる ・FTPにてCSVファイルをダウンロードし、Excelを使って提示する ・ワークシートを使って、自分の考えをまとめさせる ・ワークシートを使って、自分の考えをまとめさせる。 |
・ワークシート ・先生機 ・ワークシート・ワークシート |
5 | 5.まとめと次時の予告 ○今日は、個人情報が集められる仕組みを知って、個人情報を守らなければならないことを勉強しました。 ○次回は、個人情報とはどんなものか、そして、みんなにとって知られたくない情報はどんなものがあるかという学習をします。 |
・1時間の学習を振り返らせる ・ワークシートは、授業後に提出させる |
|
今後の学習 | ・個人情報の種類や利用のされ方について知り、個人情報の取り扱い方について考える。 |
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