〜紙すき〜

 懸案だったケナフの使い道ですが、計画通り、紙すきに使うことにしました。早速、ケナフを抜き取り、紙すきの準備に取りかかりました。どうしたらケナフを紙にすることができるのか。手探りの中で試行錯誤しながら取り組みました。

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2000.12.7

 抜き取ったケナフは、細かく切り刻んで水につけました。翌日、白いカビがたくさん生えていましたが、水でよく洗い、皮むきをしました。堅かったケナフの枝から、きれいに皮がはがれていきました。

2000.12.12

 3本のケナフだけでは、子どもたちぜんいん分の紙ができないので、牛乳パックパルプを利用することにしました。
 牛乳パックをゆでて、たらいにお湯ごとつけました。翌日、子どもたちといっしょにビニルをはがしました。ビニルが入っていると紙がもろくなってしまうので、細心の注意を払いました。

2000.12.14

 ケナフの皮の部分に重曹を加えて煮ました。約3時間煮込むと、皮は驚くほど柔らかくなり、きれいに繊維が取れました。皮はぬ るぬるとした粘液に包まれた状態になりましたが、純粋に繊維を取るためにぬるぬるの部分は洗い流しました。

2000.12.15

 牛乳パックのパルプをミキサーにかけてすき液を作りました。同時に、昨日煮ておいたケナフの皮をばらし、繊維を細かく分けました。
 ケナフの皮は、1cmほどに切り、ミキサーにかけると見事なすき液に変身しました。牛乳パックパルプとケナフの皮のすき液を混ぜて、ケナフ風味のすき液ができました。

2000.12.16

 ケナフの紙すきを行いました。子どもたちには、汚れても良い手ぬぐいと新聞紙を持参させました。紙すき機で紙をすくと、7mmほどの厚さのすき液がすくい取れました。すぐに、手ぬぐいをかけた板にのせ、水切り棒で水を軽く切らせました。後はひろげて乾くのを待つだけです。

2000.12.19

 ケナフの紙は、見事に完成していました。多少、水分が残っているものもありましたが、かなり丈夫な紙になりました。ゆがみやでこぼこがあったので、アイロンをかけました。サインペンなどで書くぶんには、十分に実用に耐えると思います。
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