5年4組 算数科学習指導案

平成10年10月9日(金)第5校時
指導者:寳迫 芳人

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1.題材名

整数の見方(倍数)

2.題材について

 整数については前学年までに、億・兆などの大きな数の呼び方や記数法について学習したり、四則計算のしくみを考えながら、十進法についても理解を深めてきている。また、数の捉え方についても、一つの数を他の数の和や差、積などとしてみる見方も養われている。

 これらのことを基礎として、この題材では、0および正の整数を集合としてみる見方を養い、倍や乗除、さらにはその逆の観点から考察し、整数の性質について理解を深めることを目的としている。

 今回の学習活動は、全体を通して課題解決的学習スタイルで進める。この方法は、児童一人一人の考えを引き出すとともに、それを少人数の班で練り上げる(話し合う)ことによって高めあい、達成感をえて次への意欲につなげる方法である。本学級の児童は、4月当初からこの方法を取り入れた学習を進めており、今日までにだいたいの定着を見ている。今回の題材についても、積極的な取り組みがあることを期待している。

 本時の学習については「宇宙人からの贈り物」を手に入れるために、倍数の考え方で作られた暗号を解くことを中心に学習を展開していくことにした。これは、すべての数字は一つの素数もしくは複数の素数の積として考えることができることを知るために考えたものである。最終的には、この学習を通して見つけだした素数を使えば、公倍数、最小公倍数を求めるときに便利であることを学習させたい。

3.本題材の学習

(1)目標

[算数への関心・意欲・態度]

・倍数、公倍数、約数、公約数、偶数、奇数などの性質を既習の整数の性質をもとにして調べようとする。

[数学的な考え方]

・倍数、公倍数、約数、公約数などを求めたり、整数を偶数、奇数に類別したりするには、既習の整数の性質をもとにして考えればよいことに気づく。

[数量や図形についての表現・処理]

・倍数、公倍数、最小公倍数、約数、公約数、最大公約数を求めたり、整数を偶数と奇数に類別したりすることができる。

[数量や図形についての知識・理解]

・倍数、公倍数、最小公倍数、約数、公約数、最大公約数の意味とその求め方や、偶数、奇数の意味と整数が偶数と奇数に類別できることがわかる。

(2)計画(10時間扱い)

題材の構成 時数 指導内容 学習活動
1.倍数と公倍数
(4時間)
1 ☆倍数、公倍数について考える ○倍数の意味を考える
○公倍数の意味を考える
2
本時1/2
☆倍数や公倍数の仕組みとその求め方について考える ○倍数について理解を深め、その求め方を知る
○公倍数について理解を深め、その求め方を知る
○最小公倍数の意味を知る
1 ☆最小公倍数の求め方を考える ○最小公倍数について理解を深め、その求め方を知る
※以下省略

4.本時の学習

(1)目標

(2)展開

過程 学習活動 主な発問と予想される児童の反応 支援と指導上の留意点
つかむ 3' 1.問題を知る


2.課題を把握する
○宇宙人からの贈り物をあけたいが、暗号を解いて4つの数字を入れなければならない

☆暗号にはどんな法則があるか考えよう
・パソコンを使い、子どもたちの興味を喚起する
見通す 5' 3.課題解決の見通しを持つ ○ヒントの数字の表し方から法則を見つけだそう ・前時の学習(倍数の考え方)が使えないか考えさせる
自力解決 17' 4.課題解決の見通しを持つ

5.自力解決を発表する



6.答えが正しいか確かめる
○自分の考えた方法で数字を見つける


○自分の考えを発表してみよう
●4,15,7,21
●22,32,7,37
●その他

○数字をクリックして確かめてみよう
・見つけた法則を説明できるようにさせておく





・先へ進みすぎないように注意する
練り上げる 15' 7.班ごとに正解の理由を考える

8.話し合ったことを発表する
○どうして4,15,7,21が正しいのか、理由を話し合いましょう

○班の考えを発表してみよう
●この暗号は数字をかけ算で表している
●その他
・発表用紙を配り、考えを書かせる
まとめる 5' 9.他の数字を暗号に戻す



10.まとめをする
○12,20,45を暗号に戻してみよう
●12=ΔΦΦ
●20=ΦΦΨ
●45=ΔΔΨ

○今日の学習をまとめましょう
●ノートに書く





・自分なりにまとめさせ次時の意欲につなげる

(3)備考

男子21名 女子14名 計35名

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