大江戸線界隈探検隊

読売文化センター講座(新宿・金町教室)

第19回 春日・小石川界隈(2003/10/09)

文京区は、昭和22315日、東京都の区部が22区(後に23区)に改編された時に、 旧小石川区と旧本郷区の二つが合併して誕生した。小石川は室町時代には小石河と記されていた。その由来はこの地域では小石の多い小川が行く筋も流れていたからと言われている。実際に小石川と呼ばれる川もあり、江戸前期にこの川を隅田川につなげるためお茶の水の堀割を作り、それが神田川である。もうひとつは、この地に1000年前に白山神社が勧請されたときに、その本山である加賀国石川郷の名をとってリトル石川、つまり小石川村としたという説である。

樋口一葉終焉の地 胸突坂 大円寺 ほうろく地蔵
一葉は短い生涯に14回引越したと言われています。白山通りの洋服店の片隅に碑が立っています。 その先を右に折れて、誠至小学校裏のにある、胸突坂を登りきるとそこは本郷台地です。 曹洞宗の寺、金龍山大円寺。江戸三十三観音札所 第二十三番 享保四年(1719年)に八百屋お七の供養のために寄進されたお地蔵さま。
高村光雲作観音像 円乗寺・参道 円乗寺・お七の墓 小石川植物園
大円寺の境内にある、高村光雲作の観音像。実に美しいフォルムです。 江戸観音12番札所としても知られる天台宗円乗寺。
周りはビルで、参道と言っても路地のようなもの、かつての姿はとどめていない。
芝居で有名な八百屋お七の墓は真ん中の小さな墓石。右端は初代岩井半四郎が寄進した供養等。 正式名称は「東京大学大学院理学系研究科附属植物園」。5代将軍綱吉(松平徳松)が幼少の頃ここに別邸を与えられ、「白山御殿」と呼ばれていました。
精子発見のソテツ パンパスグラス ニュートンのりんごの木 メンデルのぶどうの木
種子植物のソテツに精子が存在することが明治29年、池野成一郎によって初めて明らかにされた。 アルゼンチンからブラジル南部にかけて分布するイネ科の植物で、穂はドライフラワーに使われます。
ススキの親分みたいですね。
ニュートンが、リンゴが木から落ちるのをみて万有引力の法則を発見したという逸話は有名。その木が接木によって各地で大切に育てられている。 メンデルが実験に用いた由緒あるブドウの分株です。これは第2代園長三好学が大正2年チェコスロバキアのブルーノから実験園に残っていたブドウを譲り受けた
シダ園 乾燥場跡の石畳 療養所の井戸 東京医学学校
世界中に約1万種あるシダ植物のうち630種が日本に分布する。シダ園には、さまざまな科の代表的な48種。オシダ属、ヤブソテツ属79種、水星シダ3種の130種が集められている。 1684(貞享元年)年、高田御薬園が白山御殿内に移転され、8代将軍吉宗の時代には、大部分が御薬園となり、当時薬草を乾燥した石畳が一部残っている。 小石川養生所は、1722年(享保7年)町医者小石川笙船の意見により、貧困者のための施療所として建てられ、明治維新の時に廃止されるまで続いた。 日本庭園の一番奥にあるのが、国の重要文化財に指定されている旧東京医学校本館で、東京大学所有の現存する最古の建物である。