STORY〜物語〜

第9話
雨上がりの緑!!
登場キャラクター アリサ、青年、刺客A・B・C
青年の母、アリサの母
追っ手の人数

ストーリー

人里離れた山中。降りしきる雨の中、右肩を負傷した青年が歩いていた。
青年は小屋を見つけると、雨宿りをするべく小屋の中へ入った。一息を
つく青年。しかし、次の瞬間、その表情は凍りついた。目の前に少女=ア
リサが座っていた。彼女も雨宿りをしていたのだった。拳銃を怖がらない
アリサを不思議がるも青年。アリサは青年の傷を手当てした。

降り続く雨を見つめ、「雨は嫌いだ」と言う青年は、アリサに自分の過去
を話し始める。父の死後、再婚した義父の乱暴さに耐えかね、彼を叩きの
めした青年は家を出て、上京。犯罪を繰り返していたが、ある建設会社の
組長に拾われ、面倒見のよさに彼はその組長を慕っていた。しかし、利権
を狙っていたヤクザに組長が殺され、青年はヤクザの親分を射殺してしま
った。追われて故郷へと戻った青年。彼は母に会おうとするが、追っ手に
見つかってしまう。そして、青年の嫌な思い出には決まって雨が降ってい
た‥‥。

「おふくろに憎しみを持つことで、心の中の甘えを殺そうとしたかもしれ
ない」と語る青年。その時、雨が上がり、青年は自分を追ってきた刺客を
見つける。銃を手に取ると、「ここを切り抜けたら警察に自首する。おふ
くろに堂々と会いたいからな」とアリサに言い残し、青年は小屋を出て行
った。刺客も青年を見つけ、銃撃戦が始まった。銃声が鳴り響く中、関わ
ることを避けようとするアリサ。しかし、「おふくろに会いたい」という
青年の言葉に突き動かされ、青年の下へと向かった。

青年は胸に傷を負っていた。彼の元へ歩み寄る3人の刺客。そこへ駆けつ
けるアリサ。刺客はアリサを見つけると、彼女に向けて発砲する。それを
避けたアリサもモーゼルを発砲、刺客の1人を射殺した。思わぬ敵の出現
に驚く刺客、一方、青年も気力を振り絞って銃を撃ち、刺客の1人を射殺、
最後の1人もアリサが仕留めるのだった。

青年の下へ歩み寄るアリサ。だが、瀕死の青年にはそれが自分の母とダブ
って見えた。「お‥‥‥ふ‥‥くろ‥」と言い残し、息を引き取る青年。
母のことを思い出したアリサは、泣きながらその場を走り去るのだった。

チェックポイント

・本話は「アリサ!」全38話中、唯一の1話完結エピソードである。

・本話を最後に、「第1部」においてアリサが自分の両親を回想する
シーンはない。

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