●産卵

  2004年12月30日、ギリシャのアンディーがはじめて産卵しました。
          リクガメの飼育を始めて4年半、うちとしても初めてのことで何をどうしたら
          いいのか解らず、たいへん困惑しましたが、無事に産卵させることができました。
          母体がせいぜい5歳ぐらいだということ、交尾がうまくいったところを確認して
          いないことから、孵化に至るかどうかわかりませんが、ご報告させて頂きます。
          


産卵中
とても難産でした。12月10日から殆ど食事をとらなくなり、
          昼間は、ほぼ1日中ケージ内を徘徊していました。食べないと
          いうだけで、調子が悪そうではなかったこと、また数日前、季節
          はずれの暖かい日にベランダで日光浴中、この子にしては珍しく
          他の連中を追い散らしていたことから、「もしや・・・・・」と
          思いましたが、「まさか」の思いが強かったので、好物を与えて
          様子をみていました。少しずつは食べていたものの、相変わらず
          なので、試しに産卵床をケージ内にセットし、カメを中に入れて
          みました。暫くすると、後足で土を掘り始めたので驚きました。
          それから毎日穴掘り作業はするものの産まず、大潮の日も過ぎ、
          母体の体重も減ってきました。「卵詰まり」という最悪の状況も
          考えましたが、30日の夕方に土を増量して産卵床を深くしてみた
          ところ、ようやく産んでくれました。このような経過でしたので
          邪魔しないように、写真撮影はこの1カットだけで止めました。
          



卵
          12月31日、大晦日だというのに朝からホームセンター&行き
          つけのショップへ孵卵器の材料を買出しに。家に着く頃には大雪。
          孵卵器が出来上がって卵を掘り出したところ。慎重に素手で掘って
          いったら写真のとおり2個産んでました。母体の大きさの割には
          大きな卵で殻もしっかりしていたので驚きました。因みに、土は
          黒土と川砂を4:1ぐらいの割合でよく混ぜ、霧吹きで適度に
          湿らせました。入れ物は45センチのランチュウ水槽です。狭い
          と思いながらも、保温の事を考えるとケージ内に産卵床を設置
          するしかなかったため、このサイズの水槽が限界だったのです。




卵その2
          完全に掘り出して、孵卵器の中にセットする容器に移したところ。
          家にあった適当な大きさのタッパにバーミキュライトを敷き、その
          上に転がらない程度に窪みをつけてのせてある感じです。卵に×印
          をつけていますが、これは誤って卵を回転させてしまった際、上に
          なっていた部分が判るようにしたものです。カメの卵は鳥類の卵と
          違って、胚が上部に発生して固定される為、その部位が下になって
          しまうと、胚が呼吸できなくなって死んでしまうのだそうです。
          



孵卵器内部
          孵卵器に卵を入れたところ。孵卵器といっても当然自作した物で、
          正体は外寸35センチ角のキューブ形カラーボックスです。そこに
          空中サーモにつないだパネルヒーターを敷き、その上に30センチ
          角のウッドデッキを置き、温湿度計、湿度調整用の水入れをセット
          しただけのものです。この後木の板で蓋をして温度の上がり具合を
          みていたのですが、27℃までしか上がらずパネルヒーターを1枚
          追加しました。今は設定した30℃、湿度は60%をキープできて
          います。卵を温める温度によって生まれてくる子ガメの性別が決ま
          るとのことで、どちらの可能性もある温度に設定したつもりです。




孵卵器外観
孵卵器の外観はこんな感じです。大晦日で実家に帰る予定でいた所
          急遽孵卵器を用意することになり慌てましたが、組み立てるだけで
          済ますことができ助かりました。また、産卵から孵卵器の設定まで
          の一連の対応について、繁殖に成功なさっている飼育者のウェブ
          サイトを大いに参考にさせて頂いた事は言うまでもありません。






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