氏名: 久我 隆一 (くが りゅういち)

現職: 教授

専門: 生理心理学
心と身体は互いにどのように関わりあっているか。現代の生理心理学は心の変化と身体に生じる変化の両面から心身の問題にアプローチをしています。脳波などを測定する装置を使うせいか敬遠する向きもあるようですが、たとえば感電する可能性はよほどヘンなところを触らない限り心配無用です。食してみれば意外に美味かもしれません。ただし世の常?として、操作マニュアルを読むだけではまともなデータは取れません。先輩や教員の操作ミスにつきあうのも修行のうちと心得るのが上達のコツです。

現在の研究テーマ:
包括的にいえば心理学の研究に用いられている生理指標の妥当性に関する研究です。その一環として、特殊な心理検査のひとつである精神生理学的虚偽検出検査(ポリグラフ検査と脳機能のラテラリティについて調べています。その他、生活支援工学や医療・福祉工学に関連する境界領域にも関心をもっていますが、平成7年にまとめた難病等の雇用管理に関する研究以降、中断しています。

主な担当科目:
生理心理学(学部・大学院文学・理工学研究科)、心理学基礎実験・実習ちなみに昨年度の学部の授業でとりあげた生理指標は、皮膚電気活動・心電図・筋電図・脳の電気現象・呼吸・眼球運動などです。またそれらの応用例としてポリグラフ検査やバイオフィードバックを紹介しました。

研究教育業績:
最近の事例を挙げます。いずれも大学院生、研究・教育者、実務家との協同、協力により生まれたものです。
1)虚偽検出検査に係わるもの
ポリグラフ検査研究(著書)
呼吸波判定要因の指数的表現の試み(学会発表)
測定器の特許、他
2)行動・ラテラリティに係わるもの
超短時間睡眠・覚醒スケジュールを用いた睡眠状態と夢見体験の検討(論文)
定型的な日常行動と気質に関する探索的アプローチ(学会発表)、他
3)教育に係わるもの
教育カウンセリング(著書)
生徒指導論(著書)、他

所属学会:
日本心理学会(評議員)・日本生理心理学会(評議員)・日本鑑識科学技術学会(評議員・編集委員)・その他医工学関連4学会

世 代:
学生時代(日本大学大学院)の終わりの頃に学外で起きた出来事として、小笠原返還・三島事件・沖縄返還・浅間山荘事件などがあります。為替レートは完全変動相場制に移行する前で、スミソニアンレートの時期をはさみ、1ドル360円でした。

E-Mail to:sigillum@chs.nihon-u.ac.jp