最近呑んだ吟醸酒について
   

 

 

2018年4−6月分

 

   

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  これからの話は消費者(飲み手)という立場で書いていきます。評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。と言う事は、売りたいための宣伝はしませんし、太鼓持ちのような感想も書きません。また、音楽とか味覚とかいう物は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思います。

 よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。 
  

◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か、皆様への判断基準を書きます。

 A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス、D;総合評価を、各5点評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表します。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてしまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。 

 私の独断と偏見なしで評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間違ってはいないと思います。

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◇イイお酒を、イイ友と、イイ肴と、イイ会話で月1回楽しむ会です。◇

 


2018年次回7月例会は、28日(土)です。

 

 


 

 

 

2018年6月30日(土)例会


 

1.丸一酒造(愛知県阿久比町)  本醸造  「星泉」  無濾過生原酒
原料米;−、 精米歩合;70%  【アルコール分】 18.5度  【日本酒度】+0.5 【酸度】2.2 【酵母】協会8号   1.8L \ 2,268
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+
E寸評;本醸造の逸品。吟醸酒と比べるとデータも価格も違いますが、浮ついた吟醸酒を凌駕しその勢いは本醸造と思えぬ出来映えです。懐具合を心配せず、晩酌酒には最高。


2.富久千代酒造(佐賀県鹿島市)  吟醸  「鍋島」  
原料米;山田錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】 15度   1.8L \ 3,186
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;バランス良く清楚で、雑味がない。これも自己主張が控えめなので晩酌酒にベスト。


3.奈良豊澤酒造(奈良市今市町)  純米吟醸  「憲 ケンブルー」  無濾過生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;55%  【アルコール分】 16度   1.8L \ 3,456
 A;味4+、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;旨いが若干の渋味が有り、次の一杯の手が出ない。濃厚で深味は有るが味わいにバランスがない。


4.世界一統酒造(和歌山市湊紺屋町)  純米大吟醸  「南方・裏ラベル」  無濾過生原酒
原料米;雄町、 精米歩合;50%  【アルコール分】 17度   1.8L \ 3,672
 A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;搾りの段階で”責め”の酒なので裏ラベルになっています。酒を搾るときは、通常最後の最後まで絞らずに商品としますが、これは逆で最後の絞りきった部分の酒です。吟醸酒の旨さが酒の中から沸き上がってくる。しかし、責めの酒特有な渋味と雑味を感じる。


5.木村酒造(秋田県湯沢市)  大吟醸  「福小町・裏ラベル」  生酒 押切
原料米;山田錦、 精米歩合;40%  【アルコール分】 17度   1.8L \ 3,780
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;福小町の旨さはどんなランクの酒でも旨い。この酒も”押切”で責めと同じ搾り方です。押切でも雑味も無く、品性も良く旨いのには感服です。
 面白い話が有って、ある蔵元の搾り機が故障して最後まで絞りきれなくなってしまいました。その年の酒はバランス良く深味が有って旨い酒でしたが、翌年搾り機が直ったと喜んでいましたが味わいがいまいち落ちていました。原因は分かりますよね。分からないのは蔵元だけです。

 

 

 


 

 

 

2018年5月26日(土)例会


 

1.楯の川酒造(山形県酒田市)  純米大吟醸  「楯野川」  夏酒
原料米;−、 精米歩合;50%  【アルコール分】 14〜15度   1.8L \ 3,024
 A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;味わい淡泊でさらりと抜けていく。言い方を変えれば、アルコール度数が低い分パンチも無ければ味わいも薄い。


2.木村酒造(秋田県湯沢市)  特別純米  「福小町 号外編」  生原酒
原料米;めんこいな、 精米歩合;55%  【アルコール分】 17.5度 【日本酒度】−1.0 【酸度】1.6 【酵母】協会1801  1.8L \ 3,024
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;特別純米という肩書きに惑わされず、濃厚で、旨味、酸味、渋味、甘味、全てが高いレベルでバランスし、力強さを感じる。毎年この時期に外せない逸品。


3.盛田庄兵衛(森県七戸町)  純米吟醸  「駒泉」  無濾過生原酒
原料米;華想い、 精米歩合;55%  【アルコール分】 17〜18度   1.8L \ 3,043
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;バランスした旨さはあるが、味わい薄く力がない。


4.三浦酒造(森県弘前市)  純米吟醸  「豊盃」  
原料米;豊盃米、 精米歩合;55%  【アルコール分】 15〜16度   1.8L \ 3,292
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+
E寸評;味わいバランスしているが酸味が口中を刺し旨味半減。清楚というか味わい薄く期待を裏切る。どうしたんでしょようか、日本を代表する今年の豊盃。


5.下村酒造店(兵庫県姫路市)  純米吟醸  「奥播磨」  生酒
原料米;夢錦/山田錦、 精米歩合;55%  【アルコール分】 17〜18度   1.8L \ 3,569
 A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;色付いて、これなら行けると思ったが、残念ながら味わい薄く力も感動もない。

 

 

 


 

 

 

2018年4月28日(土)例会


 

1.府中誉(茨城県石岡市)  純米吟醸  「太平海1314」  
原料米;雄町、 精米歩合;55%  【アルコール分】 13度 【使用酵母】14号  1.8L \ 3,078
 A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;渋さが口中で悪さする。アルコール度数が低く、シャバシャバ感が有ってコクも味わいも薄くて物足りない。


2.寒紅梅酒造(三重県津市)  純米吟醸  「寒紅梅」   生酒
原料米;山田錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】 15度  1.8L \ 3,240
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;山田錦の品の良い味わいが伝わってくる。雑味なく味わいバランスして旨味充分。安心して呑める。アルコール度数の低さは感じない。


3.丸石醸造(愛知県岡崎市)  純米吟醸  「二兎(にと)」   生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;55%  【アルコール分】 16度   1.8L \ 3,290
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;栓を抜く前に、帯封を切って話をしている間に、自ら栓を天井に凄い音を発してポンと飛び上げた。元気な生酒です。酸味がきつくて味わいのバランスを崩している。しかし開栓後時間が経つと突っ張った味わいが熟れてきた。


4.九重雑賀(和歌山県紀の川市)  純米吟醸  「雑賀」  生酒
原料米;山田錦、 精米歩合;55%  【アルコール分】 16度   1.8L \ 3,456
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;旨い。素直な旨さと、山田錦の旨さ、米の旨さがバランス良くぎゅーっと詰まって、飲み手を離さない佳酒。


5.八百新酒造(山口県岩国市)  純米吟醸  「雁木」  無濾過生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】 17度   1.8L \ 3,564
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;山田錦の旨さが凝縮されて旨さがバランスして奥行きを感じる。上記、雑賀に味わい近く日本酒の中の佳酒。

 

 





 

 

 


 

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