◇◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ □□□□         □□□□  ■■■■ 吟醸酒ニュース ■■■■    最近飲んだ吟醸酒の報告   □□□□         □□□□                        月刊誌Vol.14  2001/5/27発行 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇   毎月1回吟醸酒を会で飲んでいます。有名無名の吟醸酒をリポートします。   吟醸酒について、これからの話は消費者(飲み手)という立場で毎月1回書 いていきます。評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。また、音楽とか 味覚とかいう物は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思い ます。  よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる 時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発 言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。旨いものは旨い と、不味いものにはハッキリ不味いと言います。   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か皆様への 判断基準を書きます。   A;味、B;香り、C;コストパーホーマンス、D;総合評価を、各5点評 価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表しま す。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてし まうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。   私の独断で辛口評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基 準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒 の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間 違ってはいないと思います。        ■■リポート■■   2001年5月26日 例会   ■1.麓井(ふもとい)酒造(山形県八幡町) 生もと純米吟醸 「輝ら星の 如く」 原料米;山田錦 精米歩合;50%   【アルコール分】16−17度  【日本酒度】+3 【酸度】1.5  1.8L @3,465(税込み) A;味4+、B;香り4+、C;コストパーホーマンス4+、D;総合評価 4+ E寸評;吟醸酒を造り慣れた蔵元であろう。吟醸酒とはこの様なものだよ、 と語りかけてくるような、風情があり、味も香りも申し分ない。満点の女性よ りも、この女性の方が近寄りやすく安心して長く付き合える。 ■2.黒龍酒造(福井県松岡町) 吟醸 原酒 「黒龍 氷室」 生・無加水  原料米;山田錦  精米歩合;−%   1.8L \3,000(税別) A;味4+、B;香り4+、C;コストパーホーマンス4+、D;総合評価 4+ E寸評;「氷室」は、生ビールのアルミタンクのようなステンレス容器に入 り、冷却されて窒素ガス圧で店頭で空ビンに小分けしてくれるもの。詰め替え 瓶にはラベルも表示も何もない。ステン容器の清酒は蔵元から直詰めされ直送 されたもの。  バランスの取れた味香り、肩肘張った味わいでなく、上品な爽やかさ、柔ら かく米の旨さがふんわりと味わえる。適度な酸味と辛口さ、呑み飽きせずに肴 を選ばない。 雑味が無く、冷たいときより常温の方がより旨みと香り立ちが 良い。蔵元で直に呑むのと同じ条件(ロスタイム無し)で呑めるのは嬉しい。 ■3.永山本家酒造所(山口県宇部市) 淡麗吟醸  男山 「華きらら」 原料米;山田錦 精米歩合;50%   【アルコール分】15−16度   720ml @1,400(税別)  A;味3、B;香り3−、C;コストパーホーマンス2、D;総合評価3− E寸評;本醸造までもレベルはなく、普通酒並の酒。 ■4.瀧自慢酒造(三重県名張市) 大吟醸 斗瓶取り 「瀧自慢」 本生 原料米;山田錦 精米歩合;40%   【アルコール分】16−17度  【日本酒度】+5 【酸度】1.2  1.8L @7,140(税込)  A;味5、B;香り4+、C;コストパーホーマンス4、D;総合評価4+ E寸評;新酒を酒屋さんで冷蔵保管して3年もの古酒としたもの。酒の色は古 酒の色、ふくいくとしてドッシリ存在感がある。肉でも魚でも旨いのは腐る寸 前だと言われるが、それが当てはまれば、正に今が旨さのピークで、これより 寝かせるとダレて来るであろう。大年増な姉御であった。 ■5.麓井(ふもとい)酒造(山形県八幡町) 純米吟醸 無濾過生原酒  「圓(まどか)」 原料米;雄町 精米歩合;50%   【アルコール分】16−17度  【日本酒度】+4 【酸度】1.2  1.8L @3,150(税込)  A;味4+、B;香り4、C;コストパーホーマンス4+、D;総合評価 4+ E寸評;「輝ら星の如く」に雰囲気の似た味わいの吟醸酒。味は華やか、香り は抑えめ。この「圓」と「輝ら星の如く」は好みの別れるところ。雄町も山田 錦も旨く造られれば同じように旨い。 ■6.鹿野酒造(石川県加賀市) 山廃純米吟醸 「益荒男(ますらお)」  無濾過生原酒 原料米;− 精米歩合;−%   【アルコール分】17−18度   1.8L @3,675(税込)  A;味4+、B;香り4、C;コストパーホーマンス4、D;総合評価4 E寸評;まずいけないところから、無濾過生原酒とうたっていますが、無濾過 だから有る程度の濁りは我慢が出来ます。しかし、粒の大きさの違う、もろみ が別々に泳いでいるのには感心しません。大きいのは米粒ほど有ります。フィ ルターの目が同じなら同じ濃さの濁りになるのに、いろいろな大きさの粒が浮 遊して居るのはなぜでしょう。 透明に近い液体から味は濃い口、ドッシリと 酒の旨さを主張しています。香りも負けずに付いてきています。山廃の嫌らし さが余り感じられません。酸味は有りますが呑みやすく日本酒らしい吟醸酒で す。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−             ★最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。 次回も又よろしく、ご購読の程お願いします。  次回6月末頃発行予定 ホームページで、もっと詳しいことを書いています。また、呑んだ吟醸酒の 写真も掲載しています。お立ち寄りの上、足跡を残して下さい。 http://www2.ttcn.ne.jp/~ginjo/ です。 E−メール:ginjo@mx4.ttcn.ne.jp ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    =編集後記=  吟醸酒って美味しいですよね、良き友と良き会話と良き肴で、 最高です。 (^o^)   ご覧のように、今回はガッカリ美人(?)が一人混じっています。購入元 を、言ってしまいますと、東京新橋の日本酒造組合中央会の酒販コーナーで す。ここは日本全国の蔵元さんからお酒が集まってきます。普段呑めないお酒 が手に入ります。公平に展示販売するため、珍品、名品入り交じっています。 ここで何人の素晴らしい美女に巡り会えたことか。玉石混合です。当たればす ごい吟醸酒が呑めますが、外れれば悲劇です。  話変わって、地酒を御主人自ら吟味して、足で捜したお酒を販売する店が多 くなってきました。インターネットでも。ここの酒は御主人好みの酒に偏るこ とが多々ありますが、旨い酒が多く有り、まず大きく外れる事がありません。 これは日々の酒販店の勉強と努力の賜で、我々消費者は知らず知らずの内に、 その恩恵にあずかっているのです。  「よいしょ!(持ち上げること)」ではありませんが、益々良い日本酒を紹 介し広めて欲しいと思います。素直な気持ちで、このような酒販店に「ありが とうございます」とお礼が言えます。                                             編者 吟醸 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー