◇◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ □□□□         □□□□  ■■■■ 吟醸酒ニュース ■■■■    最近飲んだ吟醸酒の報告   □□□□         □□□□                        月刊誌Vol.24  2002/3/31発行 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇   毎月1回吟醸酒を会で飲んでいます。有名無名の吟醸酒をリポートします。  ■■リポート■■    ■2002年3月30日(土) 例会■ ■1.本田商店(兵庫県・姫路市) 純米吟醸しぼりたて 「龍力 神力」 原料米;神力  精米歩合;−% 【アルコール分】18〜19度   1800ml @3,000 (税別) A;味4、B;香り3+、C;コストパーホーマンス4、D;総合評価4 (燗時4+) E寸評;神力というのはお米の名前で、明治時代にお米の全生産量の20%を占 めていたお米で、山田錦のルーツの一つです。 当時としては、非常に優秀 なお米で、この米は神の力によって出来た米として「神力」と名付けられたと いう事です。 龍力はその発祥の地のすぐそばの蔵元で、最近になって苦労の 末復活に成功しました(酒販店説)  酸味が強く重く華麗さが無い。手が伸びない。しかし当時の酒としては一級 品であったのであろう。昔懐かしい(?)味わいなのであろうか。当時の飲み 方の基本として人肌に燗をしたら、優しく柔らかくなった。あれだけ飲みにく い酒が、完売となった。 ■2.酒田酒造(山形県)  上喜元 純米吟醸「亀の尾」 原料米;亀の尾  精米歩合;% 【アルコール分】16〜17度  1800ml @3,000 (税別) A;味4+、B;香り4、C;コストパーホーマンス4、D;総合評価4+ E寸評;西の「神力」東の「亀の尾」と呼ばれ、西日本では「神力」東日本で は「亀の尾」が栽培され、この対決はその子孫まで引き継がれ今では、「亀の 尾」の子孫の「五百万石」、「神力」の子孫の「山田錦」が西と東、天下を二 分する酒造好適米として君臨しています。(酒販店説)  その「五百万石」の親父は丸く優しく好好爺のごとく穏やかで和ましてくれ る。これも人肌に燗をしたら、なお優しく柔らかくなって完売となった。 ”ツッパリ”の「神力」と”好好爺”の「亀の尾」であった。 ■3.太陽酒造(兵庫県明石市) 純米吟醸 「赤石 たれくち」酒槽しぼり 原料米;−  精米歩合;−% 【アルコール分】18〜19度   1800ml @2,286 (税別) A;味4、B;香り4、C;コストパーホーマンス5、D;総合評価4 E寸評;カラメル(砂糖を煮詰めて出た焦げ味)の味わいが甘みと香ばしさの 基調になっている。濃い味の料理、焼き肉、中華料理にはピタリと合うでしょ う。 ■4.本江酒造(富山県魚津市) 純米吟醸 「花夕月」 生酒 原料米;山田錦  精米歩合;50% 【アルコール分】16.8〜 16.9度  【日本酒度】+2  【酸度】1.5 【使用酵母】 協会9号 1.8L \3,200(税別) A;味4、B;香り4、C;コストパーホーマンス4、D;総合評価4 E寸評; 酒として充分美味いし香りも華やか、欠点もないが、花も実もない。 華麗さと勢いがないのはどうしてであろう。 ■5.小島酒造店(栃木県塩谷町) 純米吟醸 「庵の梅 袋吊り」 生酒 原料米;山田錦+美山錦  精米歩合;55% 【アルコール分】17.3度 【日本酒度】+4   【酸度】1.5 【使用酵母】 協会9号  1.8L \3,600(税別) A;味4+、B;香り4+、C;コストパーホーマンス4+、D;総合評価4+ E寸評; 小島酒造の今年度の酒としては秀逸。肩肘張らず、ごく自然に酒の 旨さがほとばしる。雑味は無く品性正しく五味が見事にバランスし飲み飽き ない。飲み手は正直、リピーターが多いので店頭で売り切れ寸前と言う。 ■6.酒六酒造(愛媛県内子町) 純米大吟醸 「思わず絶句」  原料米;山田錦  精米歩合;40% 【アルコール分】15.0〜15.9度 【日本酒度】+5   【酸度】1.25 【使用酵母】 協会9号 1.8L \5,340(税別) A;味4、B;香り4、C;コストパーホーマンス3、D;総合評価4 E寸評; これも、欠点もないが花も実もない。華麗さと勢いがない。過日の 味わいを知っている者にとっては久しぶりの再会にガッカリ。 今の生活が顔にでたのか、クラス会で過日のあこがれのマドンナが暗く、くす んでいるのには、回りの視線にこちらも心を痛める。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆いつもご購読いただいている読者の方は、次枠まで読み飛ばしてください◆   ◆吟醸酒について、今までの話は消費者(飲み手)という立場で毎月1回書 いています。評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。また、音楽とか 味覚とかいう物は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思っ ています。  よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる 時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発 言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。旨いものは旨い と、不味いものにはハッキリ不味いと言います。   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か皆様への 判断基準を書きます。   A;味、B;香り、C;コストパーホーマンス、D;総合評価を、各5点評 価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表しま す。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてし まうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。   私の独断で辛口評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基 準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒 の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間 違ってはいないと思います。  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−             ★最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。 次回も又よろしく、ご購読の程お願いします。  次回4月末頃発行予定 ホームページで、もっと詳しいことを書いています。また、呑んだ吟醸酒の 写真も掲載しています。お立ち寄りの上、足跡を残して下さい。 http://www2.ttcn.ne.jp/~ginjo/ です。 Eメール:ginjo@mx4.ttcn.ne.jp ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    =編集後記=  吟醸酒って美味しいですよね、良き友と良き会話と良き肴で、 最高です。 (^o^)     3月16日に千代田区九段の靖国神社内の基準木のソメイヨシノが開花しま した。今年は例年より暖かく、気象庁が1953年統計を取り始めて以来、一 番早く東京に開花宣言が出された。平年より12日も早い暖かさだという。 約1週間から10日後が満開になる頃です。例年春先は”三寒四温”、ところ が三寒が無く四温ばかりで暖かく、早めの21日の春分の日に気象庁の満開宣 言が出ました。そこで都内の花見の名所に行って来ましたが、満開で暖かく風 も強かったので花びらがすでに舞い始めていました。 その後三寒がやって来 ましたが、今日31日はすでに一部の木に花が残っているだけで、葉桜です。 スケジュールの関係で、その下で春を送る葉桜の宴が開かれていました。                              編者 吟醸 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー