◇◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ □□□□         □□□□  ■■■■ 吟醸酒ニュース ■■■■    最近飲んだ吟醸酒の報告   □□□□         □□□□                        月刊誌Vol.38  2003/6/2発行 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇   毎月1回吟醸酒を会で飲んでいます。有名無名の吟醸酒をリポートします。  ■■リポート■■    ■ 2003年5月31日(土) 例会 ■ ■1.西田酒造店(青森県青森市) 特別本醸造 「喜久泉」 無濾過本生 原料米;華吹雪  精米歩合;60%  【アルコール分】15〜16度  1.8L 2,000円(税別) A;味3+、B;香り4、C;コストパーホーマンス4、D;総合評価4 E寸評;”田酒”醸造元の蔵元から今回初めて出た弟分! 田酒はまだ呑んだ事はありません。ですから何とも言えませんが、弟分の本醸 造君は所詮本醸造の域を脱していません。甘く柔らかくキレは良いのですが、 渋味が有っていつまでも口中に残ります。料理にはどれでも来いの万能選手で す。”喜久泉”の吟醸タイプが出ていますが、そちらに期待しましょう。 ■2.天法酒造(長野県戸倉町) 大吟醸 「天法」  原料米;山田錦  精米歩合;38%  【アルコール分】16〜17度  【日本酒度】+4〜5 【使用酵母】アルプス酵母   【酸度】1.4    1.8L 5,000 円(税別) A;味5、B;香り5、C;コストパーホーマンス5、D;総合評価5 E寸評; 新酒 です、山田錦のよそよそしさがありません。ガツガツと迫って こず、柔らかく、ふんわりと飲み手を包んでくれます。何の心配無しに付き合 えますが、気が付くと相当深い付き合いになっています。構えず心優しく付き 合ってくれる数少ない佳酒です。口福の頂点に居ます。 ■3.初亀醸造(静岡県岡部町) 純米吟醸原酒 「初亀」 別誂え 原料米;山田錦  精米歩合;50%  【アルコール分】17〜18度  【日本酒度】+1 【酸度】1.3   【使用酵母】協会9号      1.8L 5,000 円(税込) A;味5、B;香り5、C;コストパーホーマンス5、D;総合評価5 E寸評; 優しさよりも自己を主張しています。青リンゴのように爽やかな味 わいと適度な香り付けがされバランスしています。純米の欠点である鈍重さと 香りの弱さが見あたりません。純米でここまで仕上がった吟醸酒は数少ないで しょう。一時を夢の中に誘ってくれる佳酒です。口福の頂点に居ます。 ■4.墨廼江酒造(宮城県石巻市) 大吟醸 「吟星四十 墨廼江」  原料米;吟の精(秋田県産酒造好適米)  精米歩合;40%  【アルコー ル分】16〜17度  【使用酵母】宮城酵母     1.8L 3,865 円(税込) A;味5、B;香り4+、C;コストパーホーマンス5、D;総合評価4+ E寸評; 美味いですね。香りは邪魔にならない程度ですがしっかりと主張し ています。味は雑味もなく丸くバランスし、キレも良いです。呑むほどに米の 旨みが伝わってきます。純米だから、アル添だからという問題ではなく、しっ かりと造られた吟醸酒は素晴らしい。 ■5.瀧自慢酒造(三重県名張市) 純米吟醸 「瀧自慢」 酒米全量手洗い 原料米;麹米・山田錦(20%)、掛米・美山錦(80%)  精米歩合;各 50%  【アルコール分】16〜17度  【使用酵母】蔵内自家酵母  1.8L 3,150 円(税込) A;味5、B;香り4、C;コストパーホーマンス4+、D;総合評価4+ E寸評; 瀧自慢で振られたのは年寄りだけです。今年の生娘は案の定、あか 抜けて化粧なくても充分綺麗です。”酒米全量手洗い”と表示されています が、それがどの様に大変なのか、どこに成果が出ているのか、よく分かりませ んが、実に爽やか飲み手を飽きさせません。初対面(一口目)は良いのに、回 を重ねるほど欠点が出てくるものは多いのですが、これは何時までも最初の印 象を崩しません。 ◆毎回言いますが、純米だから純粋で美味いか、アル添して本当の旨さをだす かは、蔵元の政策ですが、どちらも旨い物は美味い。言いたいのは、造り方だ けに目を向けると間違った選択をしてしまいます。私は世論に反してアル添酒 の方が旨い(のが多い)と言い続けています。  今回、平成14酒造年度 全国新酒鑑評会 入賞酒が発表されましたが、そ れを見ると山田錦を使ってアル添した酒がトップを独占しています。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆いつもご購読いただいている読者の方は、次枠まで読み飛ばしてください◆   ◆吟醸酒について、消費者(飲み手)という立場で毎月1回書いています。 評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。また、音楽とか味覚とかいう物 は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思っています。  よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる 時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発 言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。旨いものは旨い と、不味いものにはハッキリ不味いと言います。   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か皆様への 判断基準を書きます。   A;味、B;香り、C;コストパーホーマンス、D;総合評価を、各5点評 価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表しま す。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてし まうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。   私の独断で辛口評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基 準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒 の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間 違ってはいないと思います。  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−             ★最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。 次回も又よろしく、ご購読の程お願いします。  次回6月下旬頃発行予定 ホームページで、もっと詳しいことを書いています。また、呑んだ吟醸酒の 写真も掲載しています。お立ち寄りの上、足跡を残して下さい。 http://www2.ttcn.ne.jp/~ginjo/ です。 Eメール:ginjo@mx4.ttcn.ne.jp   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    =編集後記=  美酒礼賛、吟醸酒って美味しいですよね、良き友と良き会話と良き肴で、 最高です。 (^o^)     佐原市(水郷)では”あやめ祭り”を開催中です。行ってきましたが、あや めは終わっていて”花菖蒲”が見頃を迎えています。まだまだひと月ほどは楽 しめそうです。アジサイと並んで雨の中でも綺麗なのはこの花の本領でしょう。                              編者 吟醸 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このメールマガジンは、インターネットの本屋さん 『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ (マガジンID:0000093635) と 『melma!』 http://www.melma.com/ (マガジンID:m00010538)及び 『Pubzine』 http://www.pubzine.com/(マガジンID:6094) を利用して発行しています。 購読停止は上記購読申し込みした所から出来ます。