◇◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ □□□□         □□□□  ■■■■ 吟醸酒ニュース ■■■■    最近飲んだ吟醸酒の報告   □□□□         □□□□                        月刊誌Vol.49  2004/4月号 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇   毎月1回吟醸酒を会で飲んでいます。有名無名の吟醸酒をリポートします。  ■■リポート■■    ■2004年5月29日(土)  例会 ■ ■1.富士高砂酒造(静岡県富士宮市) 純米吟醸 「備前雄町 高砂」生酒 原料米;備前雄町、 精米歩合;50%   【アルコール分】16〜17度 【日本酒度】+6 【酸度】1.15    1.8L \3,360 (税込)  A;味4+、B;香り4+、C;コストパーホーマンス4+、D;総合評価4+ E寸評;雄町の柔らかさとまろやかさが上手く引き出されています。酸味がき つく後まで口中に残ります。 2.薄井商店(長野県大町市) 吟醸酒 「朋介(ともすけ)」 原酒生詰め 原料米;長野県産 安曇野契約栽培米・美山錦、 精米歩合;59%    【アルコール分】18〜19度 【日本酒度】+3   【酸度】1.5   1.8L \2,700 (税込)  A;味4+、B;香り4+、C;コストパーホーマンス5、D;総合評価4+ E寸評;蔵元社長の実名からネーミングされた、銘酒市川オリジナル酒。2年古酒。 どこが古酒なのでしょうか、古酒の欠点は何処にも見当たらず、酸味のきつさ から当年ものと勘違いするほどです。 3.薄井商店(長野県大町市) 大吟醸酒「朋介(ともすけ)」 原酒生詰め 原料米;山田錦、 精米歩合;35%   【アルコール分】17〜18度  【日本酒度】+3  【酸度】1.4 1.8L \8,000 (税込)  A;味5、B;香り5、C;コストパーホーマンス5、D;総合評価5 E寸評;蔵元社長の実名からネーミングされた、銘酒市川オリジナル酒。2年古酒。 上記「朋介」に芳醇なコク、深みのある味わいと、丸みを増した貫禄とを加味し たものが、この黒瓶「朋介」です。 4.丸本酒造(岡山県鴨方町)吟醸「かもみどり吟醸生原酒」 無濾過生原酒 原料米;−、 精米歩合;60%   【アルコール分】18〜19度  【日本酒度】+−0  720ml   \1,500 (税込)  A;味5、B;香り5、C;コストパーホーマンス4+、D;総合評価5 E寸評;2月26日に絞られたものです。キレ、コクがあり、旨味も充分に乗っ て飲み手を魅了しています。これなら1升瓶で買えばヨカッタ。 5.墨廼江酒造(宮城県石巻市) 純米吟醸 「墨廼江(すみのえ)」 中汲 原料米;山田錦+蔵の華  精米歩合;50%  【アルコール分】16〜17度 【使用酵母】宮城酵母   1.8L 3,150 円(税込) A;味4+、B;香り4+、C;コストパーホーマンス4+、D;総合評価4+ E寸評;2月に飲んだ時は味わい軽くて淡麗でしたが、味の乗りを期待してもう 一度お相手を願ったものです。蔵元の管理がいいのか、期間が短すぎたのでしょ うか、味わいの変化は認められませんでした。   6.神沢川酒造場(静岡県由比町) 純米大吟醸 「天満月(あまみつき)」 生貯蔵酒 原料米;酒母米・山田錦23%、掛米・吟ぎんが77%、 精米歩合;酒母米35% 、掛米50%  【アルコール分】15〜16度 【日本酒度】+2 【酸度】1. 2  1.8L \3,675 (税込)  A;味5、B;香り5、C;コストパーホーマンス5、D;総合評価5 E寸評;研ぎ澄まされた山田錦は取りつきにくさを出す事がありますが、吟ぎんがとの上手い取り合わせとバランスで、今までにはない飲みやすい吟醸酒に仕上がっています。仕上がったお酒をブレンドするのとは違い、計算の上、仕込み段階から異種酒米を使いこなし、いいバランスで仕上がった、特筆する吟醸酒です。五味がバランスし、柔らかく、香り味わい共に品性があり、飲み手を暖かく包んでくれます。  ■■古酒  今回、友人からいただいた古酒も併せて飲みましたが、古酒の難しさが改め て浮き上がってきました。  お酒は生物。これが私の持論です。その為に生鮮食料品と同じように低温貯 蔵をしたり、外光から遮断したり苦労をしています。常温の店頭の飾り棚に陳 列してあるなど論外です。  その生鮮食料品(酒)は時間と共に熟成へと向かい、芳醇な味覚が増幅され ていきます。しかし、それにはピークが有ります。そのピークに飲む酒は、そ の酒の絶頂期に有ります。でも、それを過ぎると下り坂になっていき、元に戻 る事がありません。  いつも言いますが、”旬”の時に飲む酒は一番旨いのですが、古酒と言われ る酒は、この旬をとうに通り越して老境に達した物が一般的です。  これをありがたがって飲むのは好みの問題ですが、正道ではありません。事 実、当会でも誰からも見向きもされず、一人(古酒だけ)浮き上がっていまし た。金を出してまで飲みたい酒ではありません。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆いつもご購読いただいている読者の方は、次枠まで読み飛ばしてください◆   ◆吟醸酒について、消費者(飲み手)という立場で毎月1回書いています。 評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。また、音楽とか味覚とかいう物 は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思っています。  よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる 時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発 言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。旨いものは旨い と、不味いものにはハッキリ不味いと言います。   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か皆様への 判断基準を書きます。   A;味、B;香り、C;コストパーホーマンス、D;総合評価を、各5点評 価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表しま す。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてし まうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。   私の独断で辛口評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基 準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒 の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間 違ってはいないと思います。  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−             ★最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。 次回も又よろしく、ご購読の程お願いします。  次回5月末に発行予定です。 ホームページで、もっと詳しいことを書いています。また、呑んだ吟醸酒の 写真も掲載しています。お立ち寄りの上、足跡を残して下さい。 http://www2.ttcn.ne.jp/~ginjo/ です。 Eメール:ginjo@mx4.ttcn.ne.jp   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    =編集後記=  美酒礼賛、吟醸酒って美味しいですよね、良き友と良き会話と良き肴で、 最高です。 (^o^) ニューフェースも加わって楽しい会になっています。で、 来月は蔵元見学会も予定しています。    新しいお酒が出そろってきました。新酒という物ですが、出来立てと言うよ り、少しこなれてきたお酒達です。絞り立てのピリピリ感の新酒ではなく、若 い娘達のフレッシュ感あふれた酒達です。またまた1年が楽しみな吟醸酒達で す。                              編者 吟醸 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このメールマガジンは、インターネットの本屋さん 『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ (マガジンID:0000093635) と 『melma!』 http://www.melma.com/ (マガジンID:m00010538) を利用して発行しています。 購読停止は上記購読申し込みした所から出来ます。