◇◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ □□□□         □□□□  ■■■■ 吟醸酒ニュース ■■■■    最近飲んだ吟醸酒の報告   □□□□         □□□□                        月刊誌Vol.52  2004/7月号 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇   毎月1回吟醸酒を会で飲んでいます。有名無名の吟醸酒をリポートします。  ■■リポート■■    ■2004年 7月31日(土) 例会 ■ ■1.八戸酒造(青森県八戸市)純米吟醸 「陸奥八仙」中汲み無濾過原酒 原料米;華吹雪  精米歩合;55% 【アルコール分】17.6度 【日本 酒度】+4 【酸度】1.5 【酵母】協会1601号 1.8L 3,000円(税込) A;味4+、B;香り5、C;コストパーホーマンス5、D;総合評価4+ E寸評; 上品な吟醸香が鼻先にお迎えです。味わいもバランスが取れた品の イイ物です。純米でこれだけの切れ味と品性はなかなか見つける事が出来ない でしょう。味わい濃厚で、若干の渋みを口中に残します。 ■2.豊盃(ほうはい)醸造元(青森県弘前市)純米吟醸「豊盃 山田錦仕込」 原料米;山田錦  精米歩合;55% 【アルコール分】15〜16度【日本 酒度】+3 【酸度】1.7  【使用酵母】K901号  1.8L 3,000円(税込) A;味4+、B;香り4、C;コストパーホーマンス4+、D;総合評価4+ E寸評;薄く琥珀色に色づいています。香り控えめ、味わい優しく柔らか。強 引な押しつけがましさは有りませんし、料理に合わせる心遣いを持ち合わせて います。自分は決して表舞台には立たず、料理を引き立て、気が付いたら豊盃 の舞台であった。 ■3.豊盃(ほうはい)醸造元(青森県弘前市) 吟醸酒 「豊盃」 火入れ 原料米;華想い  精米歩合;55%  【アルコール分】15〜16度   1.8L 3,360円 (税込) A;味5、B;香り5、C;コストパーホーマンス5、D;総合評価5 E寸評;純米酒ではありません。と言う事はアルコール添加されています。ア ルコール添加されていると言う事はモロミ(絞られる前のどろどろの状態の酒) に若干のアルコールを添加し、酒粕中に逃げてしまう、旨味と香りを引き出し、 清酒中に溶かし込む事を目的としています。それによって全ての旨味、香りを 酒の中に引き出すのです。増量剤としてのアルコール添加ではありません。鑑 評会で金賞を取るのはこのクラスで、後述の「月の輪」も同じです。  吟醸豊盃は、味、香り申し分ない出来です。飲み疲れをせず、いつまでも手 が伸びる逸品です。 ■4.雑賀(さいか)豊太郎商店(和歌山県和歌山市) 純吟原酒 「雑賀  初呑切り」 一度火入れの原酒 原料米;雄町  精米歩合;50%  【アルコール分】18〜19度  1.8L 3,150円 (税込) A;味4+、B;香り4+、C;コストパーホーマンス4+、D;総合評価 4+ E寸評; 相変わらず旨い雑賀です。品の良さ、喉ごしのキレは流石です。ア ルコール度数が高いだけ呑むのが苦しくなります。優しさより、激しさ、料理 に合わせるより、酒の個性が先立ちます。 ■5.月の輪酒造店(岩手県柴波町) 大吟醸 「月の輪 金賞受賞酒」  原料米;山田錦  精米歩合;40% 【アルコール分】16.0〜16.9度   【日本酒度】+5   720ml 3,000円(税込) A;味5、B;香り5、C;コストパーホーマンス5、D;総合評価5 E寸評;杜氏さんと酒の神にただ只感謝するのみです。品性もバランスも語る だけ不謹慎でしょう。黙って至福の時を味わうのみ。 ■6.神沢川酒造場(静岡県由比町) 純米大吟醸 「天満月(あまみつき)」 生貯蔵酒 原料米;酒母米・山田錦23%、掛米・吟ぎんが77%、 精米歩合;酒母米 35% 、掛米50%  【アルコール分】15〜16度 【日本酒度】+2  【酸度】1. 2  1.8L \3,675 (税込)  A;味5、B;香り5、C;コストパーホーマンス5、D;総合評価5 E寸評; 5月にも呑んでいますがその余韻は如何に。 旨いものはいつ呑んでも旨い。そーなんです、同じロットだったのです。 ■7.成羽大関酒造(岡山県成羽町) 純米酒「大仰天」 関谷オリジナル酒 原料米;雄町、 精米歩合;60%  【アルコール分】15〜16度  【日本酒度】+3.5〜4 【酸度】1. 3  1.8L 二千円台  A;味3、B;香り3、C;コストパーホーマンス3、D;総合評価3− E寸評;飛び入り君。会友が買い求めて差し入れてくれたものです。関谷ブラ ンドは我々の会の発祥の原点です。当時の吟醸酒の旨さは他に比肩出来ないほ ど飛び抜けたものでした。  この「大仰天」、純米の欠点がもろ出て、ヌカ臭はするし、吟醸酒とはうたっ ていませんが、このランクの酒がどれだけ値打ちがあるのでしょう。  金額が安いから不味いのは当たり前の発想ではいかがなものでしょうか。旨 いものを造る意欲がなくなったのでしょうか。先月呑んだ「思わず絶句」も彼 の作品です。あえて我が師への苦言とします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆いつもご購読いただいている読者の方は、次枠まで読み飛ばしてください◆   ◆吟醸酒について、消費者(飲み手)という立場で毎月1回書いています。 評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。また、音楽とか味覚とかいう物 は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思っています。  よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる 時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発 言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。旨いものは旨い と、不味いものにはハッキリ不味いと言います。   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か皆様への 判断基準を書きます。   A;味、B;香り、C;コストパーホーマンス、D;総合評価を、各5点評 価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表しま す。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてし まうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。   私の独断で辛口評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基 準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒 の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間 違ってはいないと思います。  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−             ★最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。 次回も又よろしく、ご購読の程お願いします。  次回8月下旬に発行予定です。 ホームページで、もっと詳しいことを書いています。また、呑んだ吟醸酒の 写真も掲載しています。お立ち寄りの上、足跡を残して下さい。 http://www2.ttcn.ne.jp/~ginjo/ です。 Eメール:ginjo@mx4.ttcn.ne.jp   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    =編集後記=  美酒礼賛、吟醸酒って美味しいですよね、良き友と良き会話と良き肴で、 最高です。 (^o^) ニューフェースも加わって楽しい会になっています。  東京では39.5度という記録的な猛暑を観測しています。梅雨明け頃から 連日30度を超す日が今も続いています。夏休みが欲しい私ですが取れそうに もない状況にあります。「軽井沢辺りだと軽快な夏を過ごせるのにな〜」と独 り言を呟くのが精一杯です。                              編者 吟醸 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このメールマガジンは、インターネットの本屋さん 『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ (マガジンID:0000093635) と 『melma!』 http://www.melma.com/ (マガジンID:m00010538) を利用して発行しています。 購読停止は上記購読申し込みした所から出来ます。