◇◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ □□□□         □□□□  ■■■■ 吟醸酒ニュース ■■■■    最近飲んだ吟醸酒の報告   □□□□         □□□□                        月刊誌Vol.74  2006/5月号 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇   毎月1回吟醸酒を会で飲んでいます。有名無名の吟醸酒をリポートします。  ■■リポート■■    ■2006年5月27日(土) 例会 ■ ■1.本江酒造(富山県魚津市) 純米吟醸 「日々悠々(ゆうゆう)」 原料米;美山錦、 精米歩合;60%   【アルコール分】15〜16度 【日本酒度】+3.5 【酸度】1.6   720ml 差入れ A;味3+、B;香り3、C;コストパホォーマンス・−、D;総合評価3+ E寸評;関矢健二の酒工房オリジナル酒。 過日の隆盛の面影はどこにもない。残念です。 ■2.楯の川酒造(山形県酒田市)  純米吟醸  「たての川」   原料米;出羽燦々(さんさん)、 精米歩合;55%  【アルコール分】 15〜16度   【日本酒度】−2 【酸度】1.5   【酵母】 山形酵母 1.8L \3,045 (税込) A;味4、B;香り4+、C;コストパホォーマンス5、D;総合評価4+ E寸評;バランスがとれた柔らかな味わいと香りが素晴らしい。安心して呑め る柔肌がなんとも魅力。   ■3.長沼(山形県長井市)  純米吟醸  「惣邑(そうむら)」   原料米;山形産羽州誉、 精米歩合;50% 【アルコール分】15〜16度 【日本酒度】+3〜5 【酸度】1.4〜1.6  1.8L \3,302 (税込) A;味4+、B;香り4、C;コストパホォーマンス4、D;総合評価4 E寸評;旨さがしっかりと出た酒で、優しさも兼ね備えています。飲み干した 後に渋味を感じ、杯数を重ねられない。   ■4.初亀醸造(静岡県岡部町)  極・吟醸 「瓢月(ひょうげつ)」   原料米;山田錦、 精米歩合;50%   【アルコール分】15〜16度 【日本酒度】+4【酸度】1.1【酵母】協会9号  1.8L \5,124(税込) A;味5、B;香り5、C;コストパホォーマンス5、D;総合評価5 E寸評;濃厚な味わいとバランスを兼ね備えた熟女です。今更云々すべき酒で はありません。只ただ酒の神と杜氏さんに感謝して呑む。感謝感激、熟女に 乾杯!   ■5.森國酒造(香川県小豆郡)  純米吟醸  「磯松(いそまつ)」   原料米;山田錦・雄町、 精米歩合;55% 【アルコール分】15〜16度 【日本酒度】+3  1.8L \差入れ A;味4、B;香り4、C;コストパホォーマンス −、D;総合評価4 E寸評;日本酒の蔵は、今後減ることはあっても増えることはない。 それがこの業界の常識だった。1953年の酒税法制定以来、初の酒蔵誕生、 小豆島で唯一、35年ぶりの復活。というセンセーションを巻き起こしたのが、 「磯松」の森國酒造です。  森國蔵元は38歳、学校を卒業し最初に就職した先がIT関連。その後、 高松市内の酒造会社に勤めたが、2004年に廃業。実家が江戸時代から続いた 宮大工。それだけに物づくりへのこだわりが、自らのブランドを起こすこと を決意。杜氏は、かっての同僚で若くしてその才能を開花させた、花田杜氏 32歳。  資金的にも製造器具にも恵まれないまま、手造りにて一生懸命、2人だけ で仕込んでいます。小豆島の豊かな恵みを得て、ひたむきに若い情熱をかけ て醸しだした、渾身の一滴「磯松」。総石数300石 (あべたやさんホームページより)  金額は二千円台半ば、コストパホォーマンスは最高。味は今一こなれきっ ていませんが、今後に楽しみを残した蔵元です。がんばれ磯松くん! ■全国新酒鑑評会は、独立行政法人酒類総合研究所主催で、明治44年の第1回 開催以来、今年で通算94回を迎えることになりました。今年度の結果発表がな されています。http://www.nrib.go.jp/kan/H17/H17moku_top.htm  出品997点、入賞508点、内金賞253点が選ばれました。毎回言われ ますが、YK35すなわち山田錦で協会9号酵母を使い35%精白で醸せばそ れなりの酒が仕上がります。逆に言えばこの組み合わせ以外は賞を取るのが難 しいのです。でも、酒米だけを見ても全体の1割は山田錦以外の酒米を使って います。蔵元の力量とセンスがアップしたのでしょう。日本酒の傾向として歓 迎される喜ばしい事です。 ■今回も全て新酒です。弾けるような新人達に囲まれて、老兵を圧倒するかと 思ったら、元気の無いものやこれからが危なっかしいものまで、新入社員同様 、5月疲れが出たのでしょうか。これからの進歩に期待します。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆いつもご購読いただいている読者の方は、次枠まで読み飛ばしてください◆   ◆吟醸酒について、消費者(飲み手)という立場で毎月1回書いています。 評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。また、音楽とか味覚とかいう物 は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思っています。  よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる 時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発 言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。旨いものは旨い と、不味いものにはハッキリ不味いと言います。   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か皆様への 判断基準を書きます。   A;味、B;香り、C;コストパーホーマンス、D;総合評価を、各5点評 価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表しま す。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてし まうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。   私の独断で辛口評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基 準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒 の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間 違ってはいないと思います。  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−             ★最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。 次回も又よろしく、ご購読の程お願いします。  次回6月下旬に発行予定です。 ホームページで、もっと詳しいことを書いています。また、呑んだ吟醸酒の 写真も掲載しています。お立ち寄りの上、足跡を残して下さい。 http://www2.ttcn.ne.jp/ginjo/ です。 Eメール:ginjo@mx4.ttcn.ne.jp   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    =編集後記=  美酒礼賛、吟醸酒って美味しいですよね、良き友と良き会話と良き肴で、 最高です。 (^o^) ニューフェースも加わって楽しい会になっています。  東京は梅雨の始まりを感じています。気象庁はかたくなに「入梅はまだだ」 と言い張っていますが、いつかのように、後日遡って「あの日から梅雨でした」 と言うのではないかと、疑っています。体感的には完全に梅雨です。  花屋の店先では色とりどりのアジサイが咲き誇っています。やっぱり梅雨で しょう。                              編者 吟醸 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このメールマガジンは、インターネットの本屋さん 『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ (マガジンID:0000093635) と 『melma!』 http://www.melma.com/ (マガジンID:m00010538) を利用して発行しています。 購読停止は上記購読申し込みした所から出来ます。