◇◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ □□□□         □□□□  ■■■■ 吟醸酒ニュース ■■■■    最近飲んだ吟醸酒の報告   □□□□         □□□□                        月刊誌Vol.85  2007/4月号 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇   毎月1回吟醸酒を会で飲んでいます。有名無名の吟醸酒をリポートします。  ■■リポート■■    ■ 2007年4月28日(土) 例会 ■   ■1.北川本家(京都市伏見区)純米吟醸 「乾風(あなぜ)」無濾過生原酒 原料米;備前雄町、 精米歩合;49%   【アルコール分】17度  1.8L ¥3,045 (税込) A;味4、B;香り4、C;コストパホォーマンス4、D;総合評価4 E寸評; 新酒独特の炭酸が口中を刺し酒の旨さがフィルタリングされて、 飲み手に伝わらない。開栓後時間が経つと炭酸が落ち着いて(抜けて) 柔らかい旨さが伝わってきた。   ■2. 亀の井酒造(山形県鶴岡市)  純米吟醸  「くどき上手」   原料米;美山錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】16〜17度   【日本酒度】+1.0 【酸度】1.2 【酵母】小川10号   1.8L  ¥3,059 (税込) A;味4、B;香り4、C;コストパホォーマンス4、D;総合評価4 E寸評;新酒独特の柔らかい炭酸味が程良く口中で絡まり、淡い旨味が ただよう。   ■3. 今里酒造(長崎波佐見町)  純米吟醸 「六十餘洲(よしゅう)」  原料米;山田錦、 精米歩合;55%   【アルコール分】15〜16度 【日本酒度】±0 【酸度】1.3  1.8L ¥3,255 (税込) A;味4、B;香り3+、C;コストパホォーマンス4、D;総合評価4 E寸評; 春霞の如くホンワカと優しさが伝わる。   ■4. 萬乗醸造(名古屋市緑区) 純米吟醸 「醸し人九平次」 生原酒 原料米;雄町、 精米歩合;50%   【アルコール分】16〜17度 1.8L ¥3,150 (税込) A;味4、B;香り4、C;コストパホォーマンス4、D;総合評価4 E寸評; 乾風と非常によく似た味わいで、強い炭酸と柔らかい旨味が程良い 味わいを出している。炭酸味という服を脱がすと、素肌の柔らかさが出てきた。   ■5.磯自慢酒造(静岡県焼津市)  純米吟醸  「磯自慢」   原料米;山田錦、 精米歩合;麹50%、掛55%   【アルコール分】 15〜16度 【日本酒度】+4〜6 【酸度】1.3 【酵母】自社保存  1.8L ¥4,200 (税込) A;味5、B;香り5、C;コストパホォーマンス5、D;総合評価5 E寸評; なんて旨いのだろう。何処がどうと言う事ではなく、品性良く、 酒の神と杜氏さんに只ただ感謝するのみ。美酒に乾杯!   ■6.北島酒造(滋賀県湖南市)  純米  「酒は男を磨く水」   原料米;−、 精米歩合;90%   【アルコール分】13〜14度 【日本酒度】−5 【酸度】2    500mL ¥1,050(?) 差入れ A;味2、B;香り1、C;コストパホォーマンス1、D;総合評価2 E寸評; 復元仕込。精米技術の発達していなかった昔の造りを再現、お米の 栄養分をそのまま残した健康志向酒です。(蔵元説明)  ま、健康の為にお酒は飲まないでしょう。  江戸から昭和の中頃まではこの様な酒が一般的で標準的であった。今、我々 が飲んでいる吟醸酒クラスの酒がウマイのまずいのと言っているのが贅沢で あるのがよく分かります。 ■■新酒が市場に出回わって、多数派になりました。新酒独特の発酵段階で生 まれた炭酸ガスが酒の中に溶け込んでいます。それが舌を刺すような刺激を与 え、新酒独特の旨味とも個性とも言える味わいを醸しています。  年に一度の新酒のこの炭酸味を楽しむのですが、しかし、あまりにも強い炭 酸味があると、その刺激にマスキングされて味わいを充分に、味わう事が出来 ません。コーラやサイダーでも分かるように、放置されたビンからは炭酸が抜 けていきます。すると今までマスキングされていた炭酸の下から素肌の味わい が覗いてきます。落ち着いた味、柔らかい味、素直な味などが見えてきます。  炭酸が抜けるのが待てない人は、ビンを大きく振って泡立てましょう。そう すると早く炭酸が抜けて飲みやすくなります。これはまずい酒やバランスの悪 い酒を生き返らせるときに使う一つの方法で、その味の変化を楽しむグループ もいるくらいですし、超音波を掛けると旨くなるとの話もあって、それを採用 している蔵元もあるくらいです。ま、そのときは試してみたら。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆いつもご購読いただいている読者の方は、次枠まで読み飛ばしてください◆   ◆吟醸酒について、消費者(飲み手)という立場で毎月1回書いています。 評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。また、音楽とか味覚とかいう物 は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思っています。  よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる 時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発 言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。旨いものは旨い と、不味いものにはハッキリ不味いと言います。   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か皆様への 判断基準を書きます。   A;味、B;香り、C;コストパーホーマンス、D;総合評価を、各5点評 価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表しま す。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてし まうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。   私の独断で辛口評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基 準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒 の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間 違ってはいないと思います。  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−             ★最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。 次回も又よろしく、ご購読の程お願いします。  次回5月例会は26日ですので、5月下旬に発行予定です。 ホームページで、もっと詳しいことを書いています。また、呑んだ吟醸酒の 写真も掲載しています。お立ち寄りの上、足跡を残して下さい。 http://www2.ttcn.ne.jp/ginjo/ です。 Eメール:ginjo-kawa@mx4.ttcn.ne.jp   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    =編集後記=  美酒礼賛、吟醸酒って美味しいですよね、良き友と良き会話と良き肴で、 最高です。  ソメイヨシノも葉桜になり八重桜も花びらの雨を落としている東京です。 春には一斉に花が咲き誇りますが、当家の近くでは藤の花が最高の見頃になっ ています。まだまだ春の花のラッシュです。  多摩川では天然鮎の遡上が見られますし、間もなくツバメもやって来るで しょう。鳥達も巣作りのシーズンに入っています。                              編者 吟醸 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このメールマガジンは、インターネットの本屋さん 『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ (マガジンID:0000093635) と 『melma!』 http://www.melma.com/ (マガジンID:m00010538) を利用して発行しています。 購読停止は上記購読申し込みした所から出来ます。