◇◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ □□□□         □□□□  ■■■■ 吟醸酒ニュース ■■■■    最近飲んだ吟醸酒の報告   □□□□         □□□□                        月刊誌Vol.91  2007/10月号 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇   毎月1回吟醸酒を会で飲んでいます。有名無名の吟醸酒をリポートします。  ■■リポート■■    ■ 2007年10月27日(土) 例会 ■   ■1.酒造長生社(長野県駒ヶ根市)  純米  「信濃鶴」    原料米;−、 精米歩合;60%   【アルコール分】15〜16度 1.8L \1,920 (税込) A;味4、B;香り4、C;コストパホォーマンス5、D;総合評価4 E寸評; バランスされた味わいの中、サラリと口中に入ってくる。晩酌酒に は最高で、肴がどんなものであろうと、幇間のようにヨイショしてくれる。 下段の酒達を一通り飲んで戻ってくると、その飾り気のない生娘にハッとする。     2.若林酒造(島根県大田市)  純米  「開春竜馬 備前雄町」    原料米;備前雄町、 精米歩合;65%   【アルコール分】15.3度 【日本酒度】+ 8 【酸度】1.6 【酵母】協会7号 1.8L \2,580(税込) A;味4、B;香り3、C;コストパホォーマンス3、D;総合評価3+ E寸評; 既に老香が出始めているドッコイショのオバンです。この夏が越せ なかったようです。雄町が泣いています。 人肌に燗をしてみました。変化がありませんので、熱燗にしてみましたが同じ く変化が認められません。     3.丸本酒造(岡山県鴨方町) 純米 「竹林 ふかまり瀞」 無濾過生原酒 原料米;山田錦、 精米歩合;60%   【アルコール分】17.7度 【日本酒度】+4 1.8L \2,940 (税込) A;味5、B;香り5、C;コストパホォーマンス5、D;総合評価5 E寸評; 旨い! 味わい濃厚で五味バランスし品性良く、女盛りの売れっ子 女将です。この女将から離れられずに、平身低頭する私です。去年製造の酒で すから1年半経過していますが、それが旨さになって魅力が増した女将です。 酒店の話では空気に触れると、または開栓後時間が経った方が旨いと言われ、 片口で飲んでいるのが、魅力を引き出しているのでしょう。   4.河野(福島県会津若松市)  純米吟醸  「春高楼」  無濾過生原酒 原料米;五百万石、 精米歩合;50%   【アルコール分】17〜18度 【日本酒度】+3 【酸度】1.8  1.8L \2,940 (税込) A;味4+、B;香り5、C;コストパホォーマンス5、D;総合評価4+ E寸評; 強い香りと濃い色の酒の中から、酸味の強い味わいが口中を刺す。 ザワザワした酸味の中から旨味が渦巻いてくる。     5.加茂福酒造(島根県邑南町) 純米大吟醸 「死神 せめ 裏ラベル」   原料米;山田錦、 精米歩合;40%   【アルコール分】17〜18度 【日本酒度】+ 5 1.8L \3,150 (税込) A;味5、B;香り4+、C;コストパホォーマンス5、D;総合評価5 E寸評; 前に飲んだ「死神」とは全くの別物。死神の味わいとは裏腹だとい うので裏焼きラベルです。ラベル通り素直な吟醸酒で、山田錦40%の味わい がこの価格であればGOODです。か「ハッピー」、「天女」、「生き神」とかの ネーミングだったら買えるのに無念。     6.中島醸造(岐阜県瑞浪市)  純米大吟醸 「二十号 小左衛門」 直汲 原料米;−、 精米歩合;50%   【アルコール分】16.5度   1.8L \4,700 (税込) A;味5、B;香り5、C;コストパホォーマンス4+、D;総合評価5 E寸評; この秋が深まったのに、まだ新酒の味わいです。開栓すると炭酸が 風情でカマトトかと疑いたくなるような不思議な熟成新酒です。炭酸味が消え ると濃厚な熟れた旨味が現れ、飲み手を興奮させる。   ■吟醸酒も人間と同じように年を経るのは大変です。吟醸酒では夏の過ごし方 で成長に大きな変化が付いてしまいます。これは時間の経過だけではなく、そ の前のその人(酒)の資質が大きくものを言って、品性良く元気に育てられた ものは夏を越すと、ますます磨きがかかって艶やかになります。その反対にダ メ人間(酒)は夏が越せないで、ドロップアウトしてしまうのです。生まれも 大事ですが、育ちもまた大事なのです。子供(新酒)は皆可愛いのですが、大 人(ひやおろし)になると、素敵な人と、付き合いたく無い人に別れてしまい ます。奥行きのある魅力的な人(酒)には文句なしに引きつけられます。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆いつもご購読いただいている読者の方は、次枠まで読み飛ばしてください◆   ◆吟醸酒について、消費者(飲み手)という立場で毎月1回書いています。 評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。また、音楽とか味覚とかいう物 は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思っています。  よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる 時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発 言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。旨いものは旨い と、不味いものにはハッキリ不味いと言います。   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か皆様への 判断基準を書きます。   A;味、B;香り、C;コストパーホーマンス、D;総合評価を、各5点評 価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表しま す。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてし まうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。   私の独断で辛口評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基 準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒 の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間 違ってはいないと思います。  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−             ★最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。 次回も又よろしく、ご購読の程お願いします。  次回11月例会は24日ですので、10月下旬に発行予定です。 ホームページで、もっと詳しいことを書いています。また、呑んだ吟醸酒の 写真も掲載しています。お立ち寄りの上、足跡を残して下さい。 http://www2.ttcn.ne.jp/ginjo/ です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    =編集後記=  美酒礼賛、吟醸酒って美味しいですよね、良き友と良き会話と良き肴で、 最高です。  土曜日の東京は台風20号の接近で一日中雨が降っていましたが、夕刻に なって雨風が強くなってきました。そーなんです、その時刻はこの酒の会が開 催される時間です。会友が半数来ればオンの字だとセットも縮小して始まりま したが、好きですね〜〜皆さん。結果的に普段通りの参集ぶり。土砂降りの中 楽しい一時が過ごせました。開けて今日、日曜日は朝からの快晴、台風一過で 高い秋空がのぞいています。                              編者 吟醸 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このメールマガジンは、インターネットの本屋さん 『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ (マガジンID:0000093635) と 『melma!』 http://www.melma.com/ (マガジンID:m00010538) を利用して発行しています。 購読停止は上記購読申し込みした所から出来ます。