◇◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ □□□□         □□□□  ■■■■ 吟醸酒ニュース ■■■■    最近飲んだ吟醸酒の報告   □□□□         □□□□                        月刊誌Vol.107  2009/2月号 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇   毎月1回吟醸酒を会で飲んでいます。有名無名の吟醸酒をリポートします。  ■■リポート■■     ■ 2009年2月28日(土)例会 ■ ■1.玉泉堂酒造(岐阜県養老町)   純米吟醸  「醴泉 ささ濁り」  原料米;ひだほまれ、 精米歩合;58%  【アルコール分】 15〜16度  【日本酒度】−1 【酸度】1.3 【酵母】熊本酵母  1.8L \2,519 A;味4+、B;香り4、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4 E寸評;柔らかく、おしとやかに、そして心の奥まで攻め込んでくる。しか し、米の味わい、酒の旨味が伝わってこない。 食中酒とすれば肴のジャマはせず、料理を引き立て、旨味充分。 ■2. 相原酒造(広島県呉市)   純米吟醸  「うごのつき」    原料米;−、 精米歩合;麹米50%・掛米60%   【アルコール分】 15〜16度  【酵母】協会9号 1.8L \2,650 A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4 E寸評;新酒なので酸味は当たり前ですが、こなれた部分が無く、山出しの感 がある。渋みがいつまでも口中に残る。協会9号の華やいだ香りは期待出来ない。 ■3.旭酒造(山口県岩国市)   純米大吟醸  「獺祭(だっさい)」  原料米;−、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16〜17度    1.8L \2,700 A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+ E寸評;雑味なく旨さも十分にある。香り十分で吟醸香が立ち、優等生らしく そつなくバランスしている。 ■4.三宅彦右衛門酒造(福井県美浜町)   純米「早瀬浦 浦底」滓酒 原料米;−、 精米歩合;55%   【アルコール分】 17〜18度   【日本酒度】+5.5  1.8L \3,200 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+ E寸評;早瀬浦で造られた大吟醸および吟醸の滓酒を集め、純米上澄み酒にブ レンドしたもの。 新酒独特の清楚な酸味が新酒の旨さを彷彿とさせる。滓酒のイメージを払拭さ せ、黙って飲めばその違和感がない。逆に言うと白濁した滓酒の旨さが伝わっ てこない。 ■5.土井酒造場(静岡県掛川市) 純米吟醸「開運 赤磐雄町」無濾過生原酒 原料米;赤磐雄町93%/山田錦7%、 精米歩合;50% 【アルコール分】 17〜18度   【酵母】静岡酵母  1.8L \3,600 A;味4+、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4 E寸評;味がこなれきれていず、バランスが悪い。しかし開栓して時間が経つ と落ち着きを取り戻し、安定感が出て飲みやすくなった。酸味と渋みが同居し ていて、新酒で飲むより夏を越えて、熟成させた時、本物になるでしょう。 ■6.須藤本家吟醸(茨城県笠間市) 純米吟醸「郷の誉」 無濾過火入れ酒 原料米;−、 精米歩合;60%   【アルコール分】 17〜18度    1.8L \4,200 A;味4、B;香り3、C;コストパフォーマンス3、D;総合評価3+ E寸評;2007.08.01瓶詰め。2年越しの古酒です。濃い酒色と老香(ひねか) が出て、力を失った状態は二千円台の酒に負けています。精米歩合60%で吟 醸を名乗れますが、味、香りからしてちょっと、背伸びのし過ぎではないで しょうか。肩のラベルに「限定酒」はいかがなものか。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆いつもご購読いただいている読者の方は、次枠まで読み飛ばしてください◆   ◆吟醸酒について、消費者(飲み手)という立場で毎月1回書いています。 評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。また、音楽とか味覚とかいう物 は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思っています。  よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる 時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発 言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。旨いものは旨い と、不味いものにはハッキリ不味いと言います。   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か皆様への 判断基準を書きます。   A;味、B;香り、C;コストパーフォーマンス、D;総合評価を、各5点 評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表し ます。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えて しまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。   私の独断で辛口評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基 準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒 の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間 違ってはいないと思います。  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−             ★最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。 次回も又よろしく、ご購読の程お願いします。  次回3月例会は28日です。メルマガは2月下旬に発行予定です。 ホームページで、もっと詳しいことを書いています。また、呑んだ吟醸酒の 写真も掲載しています。お立ち寄りの上、足跡を残して下さい。 http://www2.ttcn.ne.jp/ginjo/ です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    =編集後記=  美酒礼賛、吟醸酒って美味しいですよね、良き友と良き会話と良き肴で、 最高です。  2月はアッという間に逃げて行ってしまいました。早いもので今日は3月 1日です。「梅は咲いたが桜はまだかいな」です。  2日前に東京にも雪が降って、と言っても、積もりもしない淡雪で終わって しまいました。でも、ベランダのチューリップは花を開いたりつぼめたり大忙 しのこの時期です。日本酒の仕込みも間もなく終わりを告げます。新酒と断り を入れなくても、みんな当年酒の元気揃いが楽しめます。                              編者 吟醸 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このメールマガジンは、インターネットの本屋さん 『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ (マガジンID:0000093635) と 『melma!』 http://www.melma.com/ (マガジンID:m00010538) を利用して発行しています。 購読停止は上記購読申し込みした所から出来ます。