◇◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ □□□□         □□□□  ■■■■ 吟醸酒ニュース ■■■■    最近飲んだ吟醸酒の報告   □□□□         □□□□                        月刊誌Vol.110  2009/5月号 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇   毎月1回吟醸酒を会で飲んでいます。有名無名の吟醸酒をリポートします。  ■■リポート■■     ■2009年5月30日(土)例会 ■ ■1.花泉酒造(福島県南会津町)   純米「ロ万(ロマン)」無濾過 原料米;−、 精米歩合;−%   【アルコール分】 16度  【酵母】福島産うつくしま夢酵母 1.8L \2,850 A;味4、B;香り3+、C;コストパフォーマンス3、D;総合評価4 E寸評;濃い色と隠された甘酸っぱい味わいの中に、古き良き時代のロマンを 思い起こさせる。過去の味わいはこうであっただろうと言う味で、現代の軽快 な味わいとは一線を画す。 ■2.今田酒造本店(広島県東広島市) 特別純米「富久長 八反草」 本生 原料米;八反草、 精米歩合;60%  【アルコール分】 16〜17度 1.8L \3,045 A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス3+、D;総合評価4 E寸評;原料米の八反草は八反錦の源流になるもので、それを復活栽培した酒 造好適米。(裏ラベルの説明より) 濃厚な味わいで五味がザワザワと押し寄せる。洗練された味わいではないが、 古き良き時代を感じさせる。吟醸酒の味を期待するとひじ鉄を食らう。 ■3.天寶一(広島県福山市)   純米大吟醸  「天寶一 せめ」    原料米;兵庫特A地区山田錦、 精米歩合;40% 【アルコール分】17度 1.8L \3,150 A;味4、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+ E寸評;酸味がいい味になっているか、なっていないか、それは飲み手の判断 次第。どちらにしてもバランスが崩れているのは確かだが、雑味もなく透明感 があって飲みやすい。 ■4.吉村秀雄商店(和歌山県岩出市)  純米大吟醸「車坂 せめ」生原酒 原料米;兵庫特A地区山田錦、 精米歩合;40%  【アルコール分】 16〜17度 【酵母】和歌山産明利酵母ブレンド 1.8L \3,150 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 E寸評;洗練され上品で爽やかな味わい。吟醸香が程良い余韻を残す。どこに 雑味?何処にも感じられません。この値段では最高のコストパフォーマンスです。 ■5.加茂福酒造(島根県邑南町)   純米大吟醸  「死神 せめ」    原料米;山田錦、 精米歩合;40%  【アルコール分】 16〜17度 【日本酒度】+3  1.8L \3,150 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 E寸評;いつも酒販店のご主人と見解が、かみ合わない「死神」。この裏ラベ ルで死神が福の神に変身したのでしょうか、旨味十分でバランスし酒の旨さが 踊っている。なにせ、山田錦の40%純米大吟醸ですから。 ■6.秋田木村酒造工場(秋田県湯沢市) 純米大吟醸「福小町 せめ」生酒 原料米;秋田酒こまち、精米歩合;40% 【アルコール分】 17〜18度  【日本酒度】+3  1.8L \3,360 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 E寸評;絶品。(会では買えなくなるので評価しないでくれと言われた酒) 能書き無しで、心から堪能出来る、旨味十分で心躍る。日本酒ってどうしてこ んなに旨いんだろう。酒の神、杜氏に感謝。今年度、平成20酒造年度・全国 新酒鑑評会で山田錦を使い金賞酒を出していますが、この酒でも十分その力有 り。 ■3〜6の4本はラベルを裏返して「裏ラベル」としています。これは酒を 絞って出てきた清酒は、最初のしたたり落ちる弱々しく思うほど繊細な味わい と、中間で出てくる酒は「中取り」と言われるバランスし落ち着いた品の良い ものと、味に変化が現れます。最後の「せめ」でギュウギュウと絞り込んで出 た酒は、雑味が多く飲むに値しないと言われ、普通酒などに混ぜ込まれてしま います。吟醸酒の旨い蔵元の普通酒が旨いのはこの辺の事情もあります。  話戻って、この不味いだろうと言われる「せめ」の酒が以外と旨いのです。 魚屋で捨てられる頭やアラが意外と旨いのに似ています。酒販店では表向きの 酒に敬意を表して、これらの酒を裏ラベルにしています。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆いつもご購読いただいている読者の方は、次枠まで読み飛ばしてください◆   ◆吟醸酒について、消費者(飲み手)という立場で毎月1回書いています。 評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。また、音楽とか味覚とかいう物 は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思っています。  よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる 時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発 言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。旨いものは旨い と、不味いものにはハッキリ不味いと言います。   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か皆様への 判断基準を書きます。   A;味、B;香り、C;コストパーフォーマンス、D;総合評価を、各5点 評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表し ます。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えて しまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。   私の独断で辛口評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基 準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒 の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間 違ってはいないと思います。  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−             ★最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。 次回も又よろしく、ご購読の程お願いします。  次回6月例会は27日です。メルマガは6月下旬に発行予定です。 ホームページで、もっと詳しいことを書いています。また、呑んだ吟醸酒の 写真も掲載しています。お立ち寄りの上、足跡を残して下さい。 http://www2.ttcn.ne.jp/ginjo/ です。 メールは ginjo-one★mx4.ttcn.ne.jp です。 ★の所は@に変更してください。スパムメールが多いので、申し訳アリマセン。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    =編集後記=  美酒礼賛、吟醸酒って美味しいですよね、良き友と良き会話と良き肴で、 最高です。  春から夏に季節は動いているように、私の中でも動いています。私のホーム ページで落語の噺を解説しています。その数170話を越えていますが、とう とうそれが書籍となって出版されました。  東京地図出版からの「江戸落語の舞台を歩く」です。  落語の噺の舞台を実際に歩いてそれを地図に移したもので、江戸の舞台を現 在の東京にうつし、散歩歩きの参考書でもあり落語の実際を楽しんでいただく 本にもなっています。  もし、お近くの本屋さんで見つけたら手にとってご覧下さい。どうしてもと 言う方はアマゾンで購入出来ます。                              編者 吟醸 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このメールマガジンは、インターネットの本屋さん 『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ (マガジンID:0000093635) と 『melma!』 http://www.melma.com/ (マガジンID:m00010538)を 利用して発行しています。 購読停止は上記購読申し込みした所から出来ます。