◇◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ □□□□         □□□□  ■■■■ 吟醸酒ニュース ■■■■     最近飲んだ吟醸酒の報告   □□□□         □□□□                        月刊誌Vol.176  2014/11月号 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇   毎月1回吟醸酒を会で飲んでいます。有名無名の吟醸酒をリポートします。  ■■リポート■■ ■2014年11月29日(土)例会■ ■1.栄光酒造(愛媛県松山市)  純米吟醸  「松山三井」 無濾過生酒 原料米;松山三井、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16.5度 【日本酒度】 -1.0  【酸度】1.6 1.8L \2,484 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 E寸評;コクがあり厚味があり、丸く甘くふくよかな味わいで安心して飲める。若干 の酸味があるが、大勢には影響が無い名酒。この値段では、他の酒たちが立ち向 かえない。 ■2.旭酒造酒造(山口県岩国市)  純米大吟醸  「獺祭」  原料米;山田錦、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16度  1.8L \3,078 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 E寸評;味わいサラリと口中を抜けていく。老子の言葉では無いが「上善水のご とし、水はよく万物を利して争わず、衆人の恵む所に処る」。濃艶な酒の対極に あって、恐い酒の代表。飲み口がイイのでついつい飲み過ぎてしまい、後で失敗 する。 ■3.八百新酒造(山口県岩国市)  純米吟醸  「雁木」 無濾過生原酒 <初搾り新酒> 原料米;山田錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】 16〜17度 【日本酒度】 +3.0  【酸度】1.8 1.8L \3,456 A;味5、B;香り4+、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5  E寸評;もう、吟醸酒の新酒が手に入る時期になってきました。サラリと素直で、 若々しく活力がある。活気だけでは無く、旨味も上がって雑味なく、新しい季節を 予感させる新酒。 ■4.緑川酒造(新潟県魚沼市)  純米吟醸  「緑川」  原料米;−、 精米歩合;55%   【アルコール分】 15.5 度  1.8L \3,456 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+  E寸評;老香が薄く乗っている。雑味はないが酒の力が失せて、バランスがくずれ ている。若い時の君に会いたかった。 ■5.英君酒造(静岡市清水区由比)  吟醸  「英君」 袋吊り無濾過生原酒 原料米;五百万石、 精米歩合;55%   【アルコール分】 17.5度 【日本酒度】 +6  【酸度】1.3 【酵母】静岡酵母HD−101(HD-1の泡なし) 1.8L \3,742 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+  E寸評;豊潤な旨さはあるが活力と若さが無い。力のバランスが失せて老境の境 地に差しかかっている。いつも、もう一つ垢抜けしないのはどうしてだろう。アレも 欲しい、これも欲しいの飾りすぎの欲張りな足し算では無く、何もかも取り去った無 垢の良さ、引き算の発想があってもイイのではないでしょうか。 ■6.神沢川酒造場酒造(静岡市清水区由比)  純米吟醸  「正雪」  原料米;山田穂、 精米歩合;50%  【アルコール分】15〜16度  1.8L \4,320 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価5  E寸評;吟醸酒のスタンダードとも言える名酒。でも、この値段だったら当たり前で、 細部にこだわれば、酸味がきつくバランスを欠いている。青々と緑の芝生の清楚さ を香りから感じさせる、素晴らしさがある。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆いつもご購読いただいている読者の方は、次枠まで読み飛ばしてください◆   ◆吟醸酒について、消費者(飲み手)という立場で毎月1回書いています。 評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。また、音楽とか味覚とかいう物 は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思っています。  よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる 時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発 言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。旨いものは旨い と、不味いものにはハッキリ不味いと言います。   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か皆様への 判断基準を書きます。   A;味、B;香り、C;コストパーフォーマンス、D;総合評価を、各5点 評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表し ます。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えて しまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。   私の独断で辛口評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基 準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒 の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間 違ってはいないと思います。  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−             ★最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。 次回も又よろしく、ご購読の程お願いします。 次回12月例会は27日です。メルマガは12月下旬に発行予定です。 ホームページで、もっと詳しいことを書いています。また、呑んだ吟醸酒の 写真も掲載しています。お立ち寄りの上、足跡を残して下さい。 http://www2.ttcn.ne.jp/ginjo/ です。 メールは ginjo-one★mx4.ttcn.ne.jp です。 ★の所は@に変更してください。スパムメールが多いので、申し訳アリマセン。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    =編集後記=  美酒礼賛、吟醸酒って美味しいですよね、良き友と良き会話と良き肴で、味わう その時は最高です。  最近二人の巨人を亡くしました。桂小金治と高倉健さん。小金治さんは、泣きの 小金治と言って、ワイドショーなどで活躍していました落語家さんです。彼をその 道に引っ張った監督さんが師匠のところに来て「落語界の逸材をダメにしてしまう が許して下さい」と映画界に引っ張り出した。それが成功してTVにも進出、大成功 を果たしましたが、晩年、落語会に復帰したが時既に遅しの感はぬぐえなかった。  健さんは皆さんご存じでしょうから、私の好きな映画から「八甲田山」、「鉄道員 (ぽっぽや)」、どれも寡黙の中から、人生を語っている素晴らしさに共感。雪の北 海道や青森。刑務所帰りの「幸福の黄色いハンカチ」や刑務員の妻の記憶をたど る「あなたへ」、どれもはまり役。 お二人に合掌。  一方、生まれ出てくる新酒。年が変わろうが、毎年これから春まで、芸術品のよ うなお酒たちの誕生を期待してやみません。                                      編者 吟醸 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このメールマガジンは、インターネットの本屋さん 『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ (マガジンID:0000093635) と 『melma!』 http://www.melma.com/ (マガジンID:m00010538)を 利用して発行しています。 購読停止は上記購読申し込みした所から出来ます。 ◎吟醸酒ニュース のバックナンバー・配信停止はこちら ⇒ http://archive.mag2.com/0000093635/index.html