◇◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ □□□□         □□□□  ■■■■ 吟醸酒ニュース ■■■■     最近飲んだ吟醸酒の報告   □□□□         □□□□                         月刊誌Vol.181  2015/4月号 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇ 毎月1回吟醸酒を会で飲んでいます。有名無名の吟醸酒をリポートします。  ■■リポート■■ ■2015年4月25日(土)例会■ ■1.花の香酒造(熊本県和水町)  純米大吟醸  「花の香・桜花」  原料米;山田錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】 16度   1.8L \2,945 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 E寸評;さわやかな旨味が口中に広がる。何者にも媚びずその淡麗さは都会に 出てきた生娘のように素敵な香りを振りまいています。 ■2.松屋酒造(群馬県藤岡市)  大吟醸  「流W(るか)責め」 おり生酒 原料米;−、 精米歩合;50%?  【アルコール分】 17度  1.8L \3,370 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 E寸評;濃いオリ酒ですから、先ずはおりが沈殿した上澄みだけを飲みますと、 甘味が強くべたつく感じです。ビンのおりを混ぜて均一にし飲むと、先程の甘味 は何処に行ったのでしょう、酸味が立って新酒のバランスが出てきた。また時間 が経って改めて飲むと、酸味も消えてまろやかになった。ひとつの酒で3度美味 しい変わり玉のように楽しむことが出来ます。 ■3.吉村秀雄商店(和歌山県岩出市)  純米大吟醸  「車坂」 責め生原酒 原料米;山田錦、 精米歩合;40% 【アルコール分】 16〜17度 1.8L \3,672 A;味4、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 E寸評;酒色が濃くて生まれ出てから時間が経っている。味わい丸くなって古酒に なる前の濃厚な味わいを醸しているが、キレがない。 ■4.酒田酒造(山形県酒田市)  大吟醸  「上喜元」 責め生原酒 原料米;山田錦、 精米歩合35%  【アルコール分】 17度  1.8L \3,672 A;味4、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 E寸評;これも上記「車坂」と同じような味わいと酒色をしている。濃厚な味わいを 醸しているが、キレがない。 ■5.日の丸醸造(秋田県横手市)  純米大吟醸  「十文字」 責め生原酒 原料米;雄町、 精米歩合;48%  【アルコール分】 16度   1.8L \3,672 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 E寸評;ピリリとまだ味わいこなれていない。しかし時間が経つと落ち着いて旨味を 見せ始める。清楚で淡麗で飲み手に媚びず旨味充分。 ■6.北安醸造(長野県大町市) 大吟醸 「居谷里(いやり)」 責め無濾過生原酒 原料米;山田錦、 精米歩合;39%  【アルコール分】 17度 【日本酒度】+4  【酸度】1.2  【酵母】K1801号   1.8L \3,780 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 E寸評;旨い。味わいバランスして心地よい。酸味が口中を軽快に通り過ぎていく。 この酒は責めの部分ですが、中取りを味わってみたい誘惑に取り付かれます。  * 今回は「春の香」以外は『責め』の酒です。もろみから酒を搾るときに、力を 加えずに自らほとばしってくる酒を『はなたれ』と言います。落ち着いて中程で出 てくる酒を『中取り』と言い、ここまでは酒の成分がバランスしたものになります。 通常、市販の酒はここまでで調整されます。最後に酒粕に残った部分を強引(?) に搾りきったのが『責め』です。どうしても酒の味わいが重く、雑味が多い、ひとラ ンクどころか2〜3ランク下がった酒になりますので、通常蔵元では、自分たちが 飲むか、普通酒に混ぜ込んだりして外には出てきません。しかし、ここで今回飲ん だ責めの酒たちは元が最高級に造られた酒ですから、雑味だらけの酒とは違って 旨さは充分に伝わってきます。蔵元の信用もありますからラベルは裏文字を使っ て区別しています。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆いつもご購読いただいている読者の方は、次枠まで読み飛ばしてください◆   ◆吟醸酒について、消費者(飲み手)という立場で毎月1回書いています。 評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。また、音楽とか味覚とかいう物 は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思っています。  よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる 時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発 言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。旨いものは旨い と、不味いものにはハッキリ不味いと言います。   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か皆様への 判断基準を書きます。   A;味、B;香り、C;コストパーフォーマンス、D;総合評価を、各5点 評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表し ます。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えて しまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。   私の独断で辛口評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基 準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒 の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間 違ってはいないと思います。  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−             ★最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。 次回も又よろしく、ご購読の程お願いします。 次回5月例会は30日です。メルマガは5月下旬に発行予定です。 ホームページで、もっと詳しいことを書いています。また、呑んだ吟醸酒の 写真も掲載しています。お立ち寄りの上、足跡を残して下さい。 http://www2.ttcn.ne.jp/ginjo/ です。 メールは ginjo-one★mx4.ttcn.ne.jp です。 ★の所は@に変更してください。スパムメールが多いので、申し訳アリマセン。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    =編集後記=  美酒礼賛、吟醸酒って美味しいですよね、良き友と良き会話と良き肴で、味わう その時は最高です。  春が本番になって着る物も薄手になってきました。桜も椿も時期が過ぎて、ネコ ヤナギやツツジ、ヤマブキ、ハナミズキ、藤等が我が世を謳歌しています。藤の花 と鯉のぼりは景色の中に上手く溶け込んでいます。  新酒も出揃って、我々にソワソワさせる時期になりました。ソワソワさせる期待を 持たせる酒たちに感謝です。                                      編者 吟醸 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このメールマガジンは、インターネットの本屋さん 『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ (マガジンID:0000093635) と 『melma!』 http://www.melma.com/ (マガジンID:m00010538)を 利用して発行しています。 購読停止は上記購読申し込みした所から出来ます。