◇◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ □□□□         □□□□  ■■■■ 吟醸酒ニュース ■■■■     最近飲んだ吟醸酒の報告   □□□□         □□□□                         月刊誌Vol.185  2015/8月号 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇ 毎月1回吟醸酒を会で飲んでいます。有名無名の吟醸酒をリポートします。  ■■リポート■■ ■2015年8月29日(土)例会■ ■1.林酒造(富山県朝日町)  純米吟醸  「黒部峡」 火入れ 原料米;富の香、 精米歩合;55%  【アルコール分】 15度  【日本酒度】0   【酸度】1.5  1.8L \2,916 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+ E寸評;一歩引き下がった味香は、食中酒には最高。食後に飲む豊潤な吟醸酒と、 食事に合わせて飲む食中酒は違う。 ■2.八百新酒造(山口県岩国市)  純米吟醸  「雁木」  原料米;山田錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】 15〜16度 1.8L \3,240 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 E寸評;極端に旨いとは言わないが、決して不味くは無く、旨く安心して飲め、最後 まで味変わらず付き合える。毎回味が変わらず、その実力は高い。安心の美酒。 これ以上褒めません、私が買えなくなるといけないので・・・。 ■3.五町田酒造(佐賀県嬉野市)  吟醸  「東一」  原料米;山田錦、 精米歩合;49%  【アルコール分】 17度  1.8L \3,348 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+    E寸評;味わいバランスせず、雑味は無いが味にザラツキがあって、喉ごし悪い。 お代わりがしにくい酒です。 ■4.松本酒造(京都市伏見区)  純米吟醸  「澤屋まつもと」  原料米;−、 精米歩合;55%  【アルコール分】 15度  1.8L \3,348 A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4 E寸評;炭酸が効いていて、まるで新酒の趣です。発泡酒なみの泡が立ち上がっ てくる。口中で炭酸が暴れ、酸味が残り、旨味をマスキングして本来の味わいが 感じられない。 ■5.三宅彦右衛門酒造(福井県美浜町)  純米吟醸  「若洲の酒 桝々福々」 原料米;−、 精米歩合;50%  【アルコール分】 15度  1.8L \3,456 A;味4、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+   E寸評;ラベル、左の写真では細部が分かりませんので、左図をクリックすると拡 大します。この絵ガラは、明治時代の引き札(広告チラシ)で、おめでたい図柄な ので現在に残り、瓶のラベルになったものです。  口中で七福神が暴れ回り落ち着きが無く、飲み下した後に、どの神様でしょうか 悪さをして、喉ごし悪し。 ■6.清水清三郎商店(三重県鈴鹿市)  純米吟醸  「作(ざく)」  原料米;雄町、 精米歩合;55%  【アルコール分】 16度  1.8L \3,672 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5   E寸評;旨さ充分。雄町の旨さを充分引き出し、さわやかな中に旨さが十分詰まっ た佳酒。 ★26BYについて  秋田の酒屋「佐々辰酒店」さんからご指摘がありました。以下にご指摘を載せます。 BY(醸造年)は7月1日に始まり翌年6月30日に終わります。 26BYとはH26年7月1日に始まり翌27年6月30日に終わります。 (先月・「まんさくの花」)ご紹介の26BY雄町55は雄町米が晩生である事を鑑みる に最も早くともH26年10月下旬の仕込みとなりましょう。現在H27年の7月30日です から約8ヶ月の熟成と考えられます。 山田や雄町等は北国では貴重な米ですので仕込みは厳寒期で出品酒の時期を 挟んだ前後の仕込みと考えます。従って12月の仕込みか2月中旬の仕込みと推 定するのが合理的です。 では、吟醸の館様の1年熟成という感応は何処に由来するのかです。蔵元は非常 に喜んでいると推察します。従来この蔵は山田雄町等の「高級米」については出 品酒系の蔵内B酵母というカプエチ系を用いました。今回からは巡米シリーズは全 てAK-1へ統一いたしました。この辺りの経緯は蔵から取扱店に案内文が廻ってお りますので、購入されたお店に訊いて頂ければと存じます。もし不明ということなら、 酒造業界に取りとても重要な観点からの試みでありかつ主様のような高評価を頂 いたことから鑑みるに一定の成果を観る事ができます。よって私がご説明しても結 構です。 私が考えますにこの酒は後1年、冷蔵貯蔵で本領発揮でしょう。もし興味をお持ち の向きでしたらお申し越し下さい。弊店在庫を3度の冷蔵庫へ貯蔵し、もし弊店が 続いており私が生きておりましたら500ml瓶にでも詰めて主様へ差し上げても価 値があると存じます。 この酒はもっと良くなります。惜しむらくは7月の発売ではなくせめて来年まで寝か せたほうがと思います。 先ずはBYについての指摘をさせていただきます。  以上、ご指摘の通り、まさにその通りで、私が何処で取り間違ったのか分かりま せんが、完全に私のミスです。 今後この様なミスが無いように、注意深く取り組みます。お詫びと訂正をさせてい ただきます。 また、「佐々辰酒店」さんには御礼申し上げます。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆いつもご購読いただいている読者の方は、次枠まで読み飛ばしてください◆   ◆吟醸酒について、消費者(飲み手)という立場で毎月1回書いています。 評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。また、音楽とか味覚とかいう物 は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思っています。  よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる 時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発 言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。旨いものは旨い と、不味いものにはハッキリ不味いと言います。   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か皆様への 判断基準を書きます。   A;味、B;香り、C;コストパーフォーマンス、D;総合評価を、各5点 評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表し ます。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えて しまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。   私の独断で辛口評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基 準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒 の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間 違ってはいないと思います。  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−             ★最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。 次回も又よろしく、ご購読の程お願いします。 次回9月例会は26日です。メルマガは9月下旬に発行予定です。 ホームページで、もっと詳しいことを書いています。また、呑んだ吟醸酒の 写真も掲載しています。お立ち寄りの上、足跡を残して下さい。 http://www2.ttcn.ne.jp/ginjo/ です。 メールは ginjo-one★mx4.ttcn.ne.jp です。 ★の所は@に変更してください。スパムメールが多いので、申し訳アリマセン。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    =編集後記=  美酒礼賛、吟醸酒って美味しいですよね、良き友と良き会話と良き肴で、味わう その時は最高です。  東京ではまだ8月というのに、雨と寒気が入り込み、10月の気温だと言います。 町を歩く大部分の人は長袖と上着を着ています。気象庁は、今に夏がぶり返すと 言っていますが、本当にあの夏が戻ってくるのでしょうか。突然私の目の前から 去って行ったあの辛い夏でも、去られると懐かしく、呼び戻したくなるのは私だけ でしょうか。                                      編者 吟醸 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このメールマガジンは、インターネットの本屋さん 『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ (マガジンID:0000093635) と 『melma!』 http://www.melma.com/ (マガジンID:m00010538)を 利用して発行しています。 購読停止は上記購読申し込みした所から出来ます。