今も海はあの日のまま。
       (母のつぶやき日記)

Gohへ



台風も吹っ飛んでいってしまうようなことが起こってしまいました。2001年9月11日、 アメリカ NYの世界貿易センタービルに二機の旅客機が相次いで突入、爆発し、考えられ ないような大惨事となりました。ワシントンのペンタゴンと呼ばれている国防総省にも、 旅客機が突入し、ビッツバーグでも一機墜落と次から次へと耳と目を疑うようなことが 短時間のうちに起きたのです。国際テロリストの仕業です。決して許せません。 今日、9月15日の段階では、サウジアラビアのイスラム原理主義者のビンラディンという やつが指揮して行われたのだろうということになっています。許せません!!6000人もの 何も罪のない一般人が殺されたのです。しかも旅客機をつかって・・・! 日本時間では11日の夜10時ちょっと前でした。いかりや長介が主演のサスペンスドラマを 珍しくじっくりと観ていました。大詰めのところでニュース速報が入り、NHKにCNを変え たところ、爆破の映像が音もなく流れており、これはCGかしら・・映画かしら・・と思い ました。音が入っていないので海の向こうで上がっている花火を見ているような感覚でした。 でもそれは今現在起こっている事実でした。現在起こっている事がそのままみえる怖さを知 りました。段々音が入り、様々な角度から撮った映像が入ってくるにつれ、何だかいたたまれ なくなって、3時ごろに布団に入りました。が、当然眠れるはずがありません。台風の情報を 聞くために用意したラジオで夜が明けるまで聞いておりました。
翌日のお昼にはもう、イスラム過激派 ビン、ラディンの名前が出ていました。お父さんに どんな人と聞いたら大金持ちの国際的な麻原ショウコウのようなもんだ・・と説明、妙に納得 してしまった。自分勝手でウソツキで人を殺すことで得が得られる・・そんな教えを信じている 人間は、自分は決して悪いことをしていると考えない人間なのだから始末が悪い。なぜ、こん なにも悪い人間ばかりが増えていくのでしょうか。はぁぁぁ。悲しいねえ。 米 ベース向けのラジオで、ビルに家族の写真を持って尋ねてきた人 何人かにインタビュー したリポーターが、亡くなった(行方不明になった)方々、6000人分ものストーリーが ありますと言っていました。やはりアメリカでは、個人個人の事をしっかり考えてくれるんだ なあと遂、日本と比べてしまいます。一人の人に千人の知り合いがいれば、1000倍もの ストーリーがあるのです。その1000倍もの人々が悲しい思いをするのです。 交通事故で亡くなっても全く同じなのです。大事な大事な一つひとつのいのちですから・・・。




  
  「今年も瓢湖にたくさんの白鳥が飛来しました」Gohのいた時と同じニュースキャスターが テレビでそう伝えているよ。もう6年間もこのニュースを繰り返し観てるんだね。   6年前のこのニュースの時は、GohもNoriも自分の力で会社の就職を決め、晴れ晴れと、 こんな幸せな家族はいないのではないかと思えるくらいの時期だったね。お母さんも歩いていて も笑顔がひとりでにこぼれるくらいに幸せだった。あなたたちが社会人になったらお母さんは ボランティアに生きるんだと、はりきっていて、手話サークルに席を置き手話の勉強に燃えていた。 勉強の中でニュースを取り上げて、この白鳥の飛来を手話で表現したのでよく覚えてる。   今年もこのニュースを観ながら「白鳥が来たよ、、あなたも帰っておいでよ。」とGohに呼 びかけたね。ほんとうに帰って来い!
2000年11月24日   今日は小春日和ですが、窓から見える海はすっかりすっかり冬色です。 ワカメや海苔の棚がいつの間にかあちこちにできてたよ。朝寝坊のお母さんは作業をしている のを見たことがないの(~.~;   昨日の夜はめちゃめちゃ寒かったので、中庭のザクロの木の葉が一晩で真っ黄色に紅葉してい たよ。隣の佐藤さんちから飛んできてどんどん伸びている山芋の葉っぱも真っ黄色。。大きな むかごもいっぱいできているけど誰も食べやしない・・ お父さんとお母さんの結婚20周年に植えた石榴の木、今年は小さい実を2個つけました。 酸っぱい実です。。。まるで私たちの人生のよう。 今年のミカンは鈴なりです。そして甘〜い!サザンカが咲き始めたのでメジロのかわいい鳴き声が 聴こえ始めたよ。メジロはほんとうに可愛いね。

  秋が来て日が短くなると淋しさはますますつのります。夕方はずっとずっと淋しくって たまらないのだけれど、特に秋の夕暮れは悲しいよう。カレンダーはもう残り二枚になっちゃった。   年賀状が発売され、何処何処のイルミネーションが点灯し、紅白の出場者が決まりました等と 毎年恒例の行事を伝えるニュースが繰り返され、そしてクリスマスがやってきます。 Gohの特別に大好きだったクリスマスです・・・

2000年12月17日   夏からベランダの片隅に置いてあるベンジャミンの木が、海からの強い風で倒れているのを 発見する。お父さんに言うと、「10年前から育てている木なのだから家の中にいれてやれよ。 寒くて可哀想じゃあないか。粗末にすると、ベンジャミンのお化けがでるよ・・」「ベンジャ ミンのお化け?」そんなもんが怖くてGohのお母さんはやってられないよね。Gohを失って からのお母さんは、もう、何も怖くない!・・いや・・怖いものがある。クルマ。。。車という より、そのクルマを運転している無謀なやつら。交通ルールの覚えられない、超アタマの悪いや つら。

2000年12月20日   国道が窓からみえるでしょ。ぼーっと見てると酷い運転手をみつけるよ。携帯電話なんて当た り前(法律で違反すると罰金が決まっているのに・・)、伝票や地図をみているトラック、保育園 に連れて行っているのでしょう、子供を膝の上に乗せて運転している父親、子供を殺したいのかと 思っちゃう。横断歩道すれすれに駐車している非常識なクルマ・・。最強は、大型トラックを運転 しながら化粧をしていたオンナ。開いた口がふさがらなかったわ。Gohをなくしたお母さんがぼやく のも分かるでしょう。年末になってお決まりのようにパトカーが真昼間、スピード違反の車を何台か 捕まえている。大して違反していない普通の車を・・。朝の通勤時間や夜中の高速道路状態になった ときにやって欲しいよね。同じ税金を使うのなら・・・。

2001年1月7日 ”福島に入ったところで目が覚めたら、一面の雪景色でした。”昨日、仙台に向かう 新幹線の中からnoriがメールをくれました。全国的に寒くって、仙台も何年かぶりの 大雪だという事、ブーツを履いていっているけれど歩くのが大変でしょう。”” 2000年12月28日   年の瀬なのにわたしの時間はゆっくりと流れている。Gohがいなくなってから、 楽しいはずのイベントはすべて5年前に置いてきたまま。だからお正月も関係ない。   朝から石坂浩二と浅丘ルリ子の29年目の離婚をいうニュースのテレビを繰り返し 見ている。   今日も小春日和で暖かく、犬のチェリーが散歩をせがむので海沿いの道を歩く。 300メーターほどの間に2個所、交通事故の後の@、A、B、×のロウセキの跡をみ つける。おととい、救急車が何度も行き来していたのはここだろうか。どうしてこんな 広いまっすぐな道でといつも思う。昼間なのになんでそんなにみんな急いでいるの。 信号が赤に変わってから2台の車が猛スピードで通った。そんなに急いで通っても、 500メーター先の信号で必ず引っかかるようになっているのにね。