日時:平成18年5月13日(土)13:30〜13:45(15分遅れ)
場所:シネプレックス水戸
座席:E−14(5列目中央)
(司会)
大変お待たせしました。いよいよ公開となりました、ここ茨城を舞台にしました映画「恋するトマト」今日は初日ということで、大地康雄さん、富田靖子さん、南部監督をこちらにお迎えしまして、これからいろいろお話をうかがっていこうと思います。それでは大変お待たせしました。「恋するトマト」舞台挨拶を始めさせていただきます。
それではこちらに皆様をお迎えしたいと思います。まず初めに企画・脚本・製作総指揮、また主演という1人4役をこなされました、大地康雄さん。そして共演の女優・富田靖子さん。そして「恋するトマト」の監督・南部英夫監督です。どうぞ大きな拍手でお迎え下さい。
【拍手とともに3名入場】
よろしくお願いします。さあ、こちら茨城を舞台にしました映画「恋するトマト」いよいよ初日を迎えました。今日は、出演、監督の皆様方にお集まりいただきまして、いろいろお話をうかがっていこうと思います。それでは始めに一言ずつ、ご挨拶をお願いします。
(大地)
こんにちは、大地です。雨の中、本当にありがとうございます。5,6人だったらどうしようかと思ってました。(会場笑い)
今、日本映画は年間で100本以上上映されなくてお蔵入りになるような時代だそうでございます。もう、ひどいのは1週間で打ち切りになるというような状況だそうです。みなさんのおかげでその心配だけは免れたかなと安心しました。ありがとうございます。
(富田)
こんにちは、富田靖子です。(拍手) ありがとうございます。今日は、あの、劇場にこうして・・3・・3軒て、映画をいう言い方はあれですよね、朝から、ええ、あの、ここでみなさん、茨城の方に会うのは3回目になりました。でも、どの劇場に行ってもこうやって、たくさん人がいらっしゃって、すごく嬉しいです。本当に今日はどうもありがとうございました。
(南部)
えー、南部です。僕は小さい頃からパンがダメで、もっぱらご飯好きなご飯党でした。それで、生まれが商売屋だったもんで、この年まで農業のことは全くといっていいほど知りませんでした。今回「恋するトマト」で県内のあちこちへ行き、みなさんのお世話になり、農家の方の大変さも、あるいは農作物に触れて、感じて、さわって、という経験がとっても新鮮でした。そうゆう気持ちが少しでも皆様に伝われば幸せです。よろしくどうぞ。
(司会)
ありがとうございます。それではマイクを大地さんの方にお渡しいただきまして、まず最初に、この「恋するトマト」構想13年という長い月日を経て完成、今日初日という日を迎えました。思いもひとしおじゃないかと思いますけども・・。
(大地)
1人4役ということなんですけども、実情はですね、ほんとにいろんな方に助けられ支えられて、ここまできた作品でした。特に役作りと本作りを兼ねまして長い間茨城のほうに取材に入らせていただいて、そこで出会った農家の独身の方々、私も初めてのお付合いだったんですが、みなさん口下手でおとなしくて、とてもシャイな方が多いんですが、付き合ってみますと、ほんとに魅力的な方ばかりだったんです。内面に秘めた男の強さ、やさしさ、ほんとに素晴らしい方々から取材をさせていただいて、みなさんの声をそのまま反映させてできたような脚本でございます。ですからこれをご覧になった方々、途中からドキュメンタリーをみてるみたいだと、最後まで吸い込まれたという声をいただいております。
そしてその脚本に賛同していただいた監督をはじめスタッフ、もう並みの苦労ではございませんでした。なにせ主役が農産物でございまして、トマト一つをとりましてもですね、フィリピンでは小さなミニトマトしか出来ないんです。これをどうしても原作どおり日本の大きな赤い茨城のトマトを実らせたい、というくだりがあるんですが、6年前に大失敗しまして、なんとしてもトマトが出来ない。で、ダイコンだったら大丈夫だと言われたんです。
(司会)
「恋するダイコン」ですか・・・(会場笑い)
(大地)
コメディになって本を書き替えなくてはいけないもんですから・・・、まあ、そんなこんなで、最後でスタッフの方に本物にこだわっていただいて、そしてこの脚本に賛同していただいた富田さんをはじめ藤岡弘さん、村田雄浩くん、みなさんこれはいい映画だということで、単なるお仕事じゃなくて、みなさんの思い、情熱が演技に溢れ出ていまして、そして今日の配給まで立ち上げていただきました関係者のみなさま、本当に今日は感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。(会場拍手)
(司会)
共演者のみなさまの茨城弁、かなりネイティブな感じで表現されてるんじゃないかと思いますけども。
(大地)
茨城弁もユーモアたっぷりでですね、例えば「こんな農業いつまでやったってしょうがねえだろう。」と標準語だとこうなりますね。「こんな農業なんていつまでやったって、しょうがなかっぺよ!」(会場笑い)思いがふ〜と乗るんです、茨城弁というのは。
富田靖子さんを私が迫っていくシーンがあるんですが、結婚を決定づけさせようとしまして、キスを迫るシーンがあるんですよね、ビニールハウスの中で。「どうせ結婚するんだから、いいだろ、いいじゃないか」と言うんですが、これが茨城弁ですとね、「いかっぺよ!どうせ結婚するんだからよ!」(会場笑い)と普通の方が言えばユーモアになるんですが、私が言えばユーモア+不気味さが漂うもんですから、(会場笑い)まあ、魅力のある茨城弁でしたね。
(司会)
かなりネイティブに話されてますので、そのあたりも是非映画のなかで注目していただきたいと思いますけども、そんな大地さんに迫られたという富田さん、映画の撮影中はいかがでしたか。
(富田)
そうですね、なんか行く所行く所で差し入れをしていただいて、近くの方に、すごく幸せな撮影でした。
(司会)
食べ物おいしかったですよね。
(富田)
おいしかったです。覚えているのは、お漬物が、なんかおいしかったです。
(司会)
茨城では、お宅におじゃますると、まず漬物とお茶が出てきますもんね。
(富田)
そうなんですか?・・・
(司会)
大地さんは、うんうん肯いてらっしゃいますけども、おせんべい代わりに出てきますから。あと映画の中では茨城のなかでデートシーンも出てきましたけれども、富田さん的に茨城で印象に残った場所とかはありますか。
(富田)
ん〜、まあ、一番はビニールハウスの迫られた中がナンバーワンなんですけども、(富田さん、会場笑い)きれいな、ものすごく大きな滝とか・・・
(司会)
袋田の滝ですね・・
(富田)
はい、あとそこの水がとてもきれいだったことが、やっぱり印象に残ってます。
(司会)
是非これからも茨城に遊びに来ていただきたいなと思いますけれども。(富田さん、「はい。」)そして最後に南部監督にもお話を伺いたいと思います。ロケ地としての茨城、南部監督はどんな魅力を感じられたでしょうか。
(南部)
仕事のロケーションでかなり全国あちこちを廻ってますが、まあ茨城も何度も来てるんですが、改めて今回の「恋するトマト」で県内のあちこち伺いまして、茨城県というのはご承知のように、海あり湖あり大きな川ありで、もちろん平野あり山ありと、非常に自然のいい条件を全部備えている所だと思いました。お住まいの皆様方もね、昔から「びとっぽ(?)」なんて言いますがね。言わないかな?(南部さん笑い)
そういうことで、豪気な反面、人々の心がとっても心優しい所で、私もかなり年なもので、引退したら茨城のどこかで趣味で畑仕事でもやろうかと、そんなふうに思っております。
(司会)
是非お待ちしておりますので、茨城での第2の人生というのも過ごしやすいのではないかと思います。さあ、映画の上映の時間も迫ってまいりました。最後に一言づつ、映画をこれから楽しもうという皆さんにメッセージを、それでは大地さんからお願いします。
(大地)
この映画は見所満載でして、私も俳優になって初めて女装しましてタンゴを踊るシーンがございます。男役で踊るのが村田雄浩くんで・・・(この間聞き取り不能)・・・そんな見所のあるシーンがたくさんございます。
そんな中で、この映画のバックグランドでですね、今、日本が失いつつある大切なもの、次の世代にどうしてもお伝えしたいものが描かれております。そして何と言っても作り手の思いがラストシーンに託されておりますので、どうぞ最後までごゆっくりお楽しみ下さい。
(富田)
あの、私は試写のほうで、もう実は映画のほうは見たんですけども、自分が出ているのを忘れて、すごくときめきました。ほんとに胸がキュンってなるくらいで、できることならば、もし自分に子供ができたら是非見せたい映画だと思います。皆さん、是非楽しんでご覧になってください。
(南部)
あの、パンフレットの中にですね、有名な映画評論家の佐藤忠男さんっていう方がね、「恋するトマト」は「無くてはならない映画」だと書いてらっしゃいます。これは僕の考えなんですが、映画には、あと「あってもいい映画」「あっても無くてもいい映画」があると思うんですが、これは「無くてはならない映画」であると、そういうことで是非お楽しみいただいた後、1人でも2人でもたくさんの人に見ていただきたいので、お知り合いの方にお話下さい。よろしくお願いします。
(司会)
ありがとうございました。「恋するトマト」初日ということで、大地康雄さん、富田靖子さん、そして南部監督におこし頂きました。もう1度大きな拍手をお送りください。
【サイン入りポスター抽選、手渡し】
【花束贈呈】
(司会)
それでは、これから映画が公開となります。たくさんの楽しいお話聞かせていただきました。大地さんの熱い思いも伝わったと思います。映画のほう、お楽しみいただきたいと思います。それでは、大地康雄さん、富田靖子さん、南部監督、大きな拍手で送り出していただきたいと思います。今日はありがとうございました。
【拍手とともに3名退場】
水戸編・完了