(247) 涼風12型単座戦闘機
湯川 利男 案
発動機 星風P型液冷1700馬力
全幅 10.86米
全長 7.70米
全高 2.40米
全備重量 1880瓩
翼面積 14.50平方米
最大速度 680粁/時
巡航速度 550粁/時
上昇時間 5000米迄 3分
上昇限度 13000米
航続時間 3時間半
武装 25粍機関砲 2門
「空」 昭和15年8月
石田 一郎による批評
「空」 6月号の扉絵にフォッケウルフ単戦なる同型式の絵図が出て居る故、必ずしも創案とは云い難いが、視界が良好で発動機を重心位置に配し得る点、確かに将来性に富むものと云える。
冷却空気を翼前縁より採るのはよいとして液冷式にも関わらずカウルフラップを附したのは合点が行かない。又垂直舵を中央に附す事は、兎角翼振れを生ずる事になる故、実際家の採らぬところ、矢張りフォッケの様に双舵にすべきだ。
主翼に強い後退角を附すると素人眼には如何にも高速であるかの先入観を抱かせるのであるが、元来後退角は方向や横の安定を確実ならしむる様附するもので、反面操縦性を阻碍する事になる。従って戦闘機類には一般に附さぬものである。
「空」 昭和15年9月