自分が最期を迎えたい場所についての日本を含む4カ国の国際意識調査の結果を掲げた。この調査を実施したのは、英国のエコノミスト誌と医療のついての米国のNPOであるカイザー家族財団である。同じ調査から死に臨んで大事だと思うことについての回答は図録1512参照。

 日本の高齢者に対する同様のテーマの内閣府調査の結果については図録1513参照。

 4カ国調査の設問は、「最期を迎えたい場所」、「最期を迎えそうな場所」、そして「近親者がこの5年に最期を迎えた場所」の3つについてである。

 各国ともに、回答結果は、この順番に、病院の割合が増えて、自宅の割合が減っていく傾向になっている。例外はイタリアの「最期を迎えそうな場所」が「近親者の最期の場所」より割合が小さくなっている点のみであるが、これは、「最期を迎えそうな場所」が「分からない・無回答」が4割と特段に多かったせいである。

 すなわち、現実は希望通りには行かないが、希望としては、自宅で最期を迎えたいという意識でどの国の国民も同じであるという結果となっている。

 日本の回答の特徴は、「最期を迎えたい場所」、「最期を迎えそうな場所」、そして「近親者の最期の場所」の3つのいずれでも、病院の割合が最も高く、自宅の割合が最も低い点である。

 日本の回答のもう1つの特徴は、「最期を迎えたい場所」の「最期を迎えそうな場所」に対する割合の倍率が、2.6倍と最も高い点である(米国、イタリア、ブラジルは、それぞれ、1.7倍、1.8倍、1.8倍)。

 すなわち、現実には、日本の場合、病院で死を迎えることが、他の国にもまして、当たり前になっているが、希望としては、自宅を望む声が他国並に大きいのである。

 こうした状況の要因としては、日本では医療体制が発達してるからだという側面と、逆に、日本では家庭での看取りの機能が弱いからだという側面の両面があろう。

(2017年5月29日収録) 


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