|

| 男性向け避妊具の大手メーカーDurex社は毎年セックスに関わる国際比較調査をウェッブサイトで行い、これをホームページで公開している。調査方法の情報、あるいは調査対象者にどのような片寄りがあるか明確にされていないので、科学的な価値は低いが、いろいろ面白いデータが掲載されており、話題性は高い。世界各国の生活上、文化上の違いをうかがうことのできる調査結果として、これまでいくつかのデータを取り上げてきたが、同様の関心から、ここでは2005年の結果から「世界各国のセックス頻度と性生活満足度」を図にした。セックス頻度はDurex社調査結果の中では新聞等で最もよく引用されものであるが、多ければ満足なのか、という問題関心から国ごとの相関図にしたものである。(より信憑性の高い性行動比較は図録2263参照) 回答にどのようなバイアスがかかっているかは不明なので、一応、インターネットを使えるような普通の男女が、皆、答えているとして分析することとする。 対象国は、41カ国であり、具体的な対象国はギリシャ、クロアチア、セルビア・モンテネグロ、ブルガリア、チェコ、フランス、英国、オランダ、ポーランド、ニュージーランド、米国、チリ、トルコ、アイスランド、南アフリカ、オーストラリア、カナダ、ポルトガル、ベルギー、イタリア、スロバキア、オーストリア、スペイン、ドイツ、スイス、フィンランド、イスラエル、デンマーク、ノルウェー、アイルランド、タイ、中国、スウェーデン、台湾、ベトナム、マレーシア、香港、インドネシア、インド、シンガポール、日本である。 前年までの調査結果と同じく、日本人のセックス頻度は年45回と世界最低である。性生活の満足度(性生活に幸せを感じている人の割合)も24%と中国を除くと世界最低である。これは、やはり、憂うべき状況だと単純に考えた方がよかろう。 日本が最低であることの社会経済的理由について、この図だけからは類推不可能である。日本だけ孤立した位置にあり、民族や経済発展度などの他国との共通性を分析できないのである。ただ、何故幸せでないかの内容は同調査のセックス観についての問の結果から推し量ることは出来る。 セックス観についての回答結果
この結果によれば、日本人は、他国とくらべ、セックスにこだわりが多く、パートナーにもしたいことを言えず、性に関する変わった趣向を試す意欲もない。その結果、単調なセックスで高揚感も得られていないため、もっと多くセックスしたいとも思わない。これでは幸せを感じられないのは当たり前だとも言える。 次ぎに、頻度が高ければ満足が得られるかであるが、必ずしもそうは言えないようだ。2003年の調査結果では逆相関になっていたが、日本が対象となっていなかったのでグラフをアップするのは控えていた。2005年の結果では、逆相関とは言えず、むしろ順相関であるが、相関度は弱い(R2乗値0.30)。同じぐらいの回数でもベルギーとポルトガルでは満足度にかなりの差がある。 文化的、民族的なグルーピングについては、アジア諸国は回数的には少ない国が多い。しかし、日本、香港、中国を除けば、満足度は中程度である。回数が多い点で目立っているのは、東欧諸国である。ギリシャが年間138回で今回世界一となったが、東欧に近い。イタリア、フランス、ポルトガルといった南欧グループは、回数がまあまあ多い割に満足度が低い点が目立っている。 なお、より客観的な性行動の国際比較、及びDUREX社調査との比較については図録2263参照。 (2005年11月14日収録、2008年8月28日篠田引用追加、10月21日同引用を図録2263に移動) |
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||