労働時間の国際比較は、国際的にはOECDの計算結果が参照されることが多い(図参照)。これは、製造業に限らない産業一般の数字であるが、作成者によって厳密には各国の横並びの水準比較は出来ないとされているデータである(各国の時系列変化が主目的)。

 これをみると1990年代に、労働時間が横ばい、ないし拡大している米国に対し、日本は時短が進み、日米が逆転した点が目立っている。

 なお、欧州では労働時間の短い国が多いが、横ばい傾向の国と短縮傾向の国とがある。もっとも、短縮傾向の国も、近年は、ほぼ横ばいか反転に転じている場合が多い。

 韓国は一般のOECD諸国と比較するとなお労働時間はかなり長い。ただし、急速に短縮化の傾向にはある。

 日本の労働時間の短縮に関しては労働基準法の改正の影響が大きい。世界からの働きすぎという批判を受け、1987年の新前川レポートが労働時間1800時間を国際的に公約してから、88年には法定労働週を48時間から40時間へ短縮する改正労働基準法が制定され(当面46時間)、さらに93年に40時間への実際のシフトが決まり、97年には猶予措置を与えられていた中小企業等についても猶予期間が切れた。こうした流れの中で、1990年代に、週休2日制が普及し、おりからの長期不況も時短の点からは幸いし国際的に見て「働きすぎ」でない労働時間が実現したのである。

(参考文献)
(財)国民経済研究協会「時間とは、幸せとは―自由時間政策ビジョン」(通商産業調査会、1999年)

(2004年7月16日更新、2006年7月6日更新、2008年4月18日更新、資料をOECD Employment OutlookからOECD Factbookに変更、2009年10月13日更新、2010年5月31日更新、2011年9月26日OECD Employment Outlookにより更新)

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