1.はじめに

 日本の経済成長率(実質GDPの伸び率)に関して、需要項目別寄与度の推移を示した。データは内閣府のSNAページによっており、具体的な数値についてはこちらを参照されたい。

 GDP(経済規模)は生産と支出と分配の3つの側面から計測されている(三面等価といって、この3つの合計は一致するものとされる)。支出面をあらわしたのが需要項目別GDPである。

 GDPを計算する場合、支出面のデータが早期に得られやすいことと短期変動の場合は支出面からの影響が大きいので経済変動の分析では、需要項目別GDPがまず着眼される(ニュースでもこれが大きく取り上げられる)。

 寄与度とは、実質GDPの伸びに占める最終消費(家計消費が中心)、民間総資本形成(住宅、企業設備、在庫への投資)、公的需要(公共事業など)、外需(輸出マイナス輸入)などの伸びの割合を示すものであり、寄与率がGDPの伸びを100%とした時の比率であるのに対して、寄与度はGDPの伸びを成長率そのものとした時の比率である。従って各需要項目の寄与度の合計は成長率に一致する。

 輸出の伸びはGDPの伸びとなるが、輸入が同じ額だけ伸びるとGDPに対しては中立となる。外需の伸びは輸出が輸入を上回って伸びていることをあらわす。

2.年次推移

 毎年の経済成長率の需要項目別寄与度をあらわした上の第2図を見ると、オイルショック後の1974年の成長率の落ち込みは最終消費がゼロとなり、民間投資や公的需要がマイナスとなって生じており、外需はむしろプラスであった。バブル経済崩壊後の1992〜93年の落ち込みの場合は民間投資の落ち込みが大きく、やはり外需はむしろプラスであった。1998年の落ち込みも同様である(この時は最終消費の落ち込みがきいた)。ところが、リーマンショック後の2009年の大きな落ち込みは輸出の大きなマイナス(輸入の減少を控除した外需のマイナス)の影響が大きい点がこれまでにない特徴となっている。2011〜12年も欧州債務危機と円高、及び原発停止による天然ガス等の輸入増により同様のパターンとなっている。

 2014年のゼロ成長は消費税上げによる民間最終消費支出の落ち込みが主因であることが分る。消費税上げは4月からなので前年度の駆け込み需要もあって年度ベース(図録4400)と異なりここで見ている暦年ベースではぎりぎりマイナスではない。

 2015年には円安効果で輸入が減ったため、輸出は前年より減ったが外需寄与度はプラスの0.5%と改善され、設備投資と在庫のプラス寄与もあったので企業活動的にはプラスだったのだが、巷間の説の通り賃金の伸びが弱いことなどから消費税のマイナス効果が消えた後も民間最終消費支出は寄与度がマイナスとなり、このため、全体でも1.2%の伸びに止まった。

 官公需は2003年からマイナスの寄与度を続けていたが、2009年以降には大型経済対策の影響もあってプラスとなった(図録50905165参照)。

3.四半期推移

「内閣府が8日発表した2016年10〜12月期の国内総生産(GDP、季節調整値)改定値は、物価変動を除いた実質で前期比0.3%増となった。このペースが1年間続くと仮定した年率換算は1.2%増となり、速報値の年率1.0%増から上方修正された。プラス成長は4四半期連続。企業の設備投資が速報値の前期比0.9%増から2.0%増へと大きく引き上げられたことなどを反映した」(毎日新聞2017年3月8日)。

「内閣府が13日発表した2016年10〜12月期の国内総生産(GDP)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.2%(年率換算1.0%)増と4四半期連続のプラス成長を維持した。好調な外需に支えられた形だが、主力の個人消費は低迷し今後の力強い回復は見通せない。トランプ米大統領の経済政策の行方もリスクとなっており、外需頼みの日本経済の先行きは依然、不安定だ」(毎日新聞2017年2月14日)

【過去の記事】 
「内閣府は8日、7〜9月期の国内総生産(GDP)2次速報を発表した。物価変動の影響を除いた実質成長率は、年率で前期(4〜6月期)比2.2%増だった1次速報から1.3%増に下方修正された。基準改定で過去の成長率が変わり、景気認識をめぐる議論も出てきている。下方修正の主な要因は、企業の設備投資の落ち込みだ。11月の1次速報では横ばいだったが、最新の統計などを反映した結果、前期比0.4%減とマイナスになった。輸出も下方修正されたものの、1.6%増とプラス成長に最も貢献した。GDPの6割を占める個人消費は上方修正されたが、0.3%増にとどまり、「輸出頼み」は変わらなかった。2次速報では、GDPの計算方法が16年ぶりに大幅に変更された。国勢調査などを反映した約5年ごとの基準改定に加え、国際基準の改定で算定方法を変更し、企業などの研究開発費を新たに算入するようにした。内閣府は、新基準で過去のGDPも算出し直した。大幅に変わった数値もあり、景気認識を改める専門家も出ている。2015年度の名目GDPは旧基準より31.6兆円増え、532.2兆円となった。13年度以降の実質成長率も0.5〜0.6ポイント上方修正された」(朝日新聞2016年12月9日)。

 今回の93SNAから2008SNAへの基準変更については図録4400参照。

「内閣府が14日発表した2016年7〜9月期の国内総生産(GDP、季節調整値)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.5%増、この状況が1年続いた場合の年率換算で2.2%増だった。プラス成長は3四半期連続で、伸び率は前期(年率0.7%増)から拡大した。輸出が増加に転じたのが主因だが、GDPの6割を占める個人消費は伸び悩むなど、国内景気は依然力強さを欠いている」(毎日新聞2016年11月14日夕刊)。

「内閣府が8日発表した2016年4〜6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.2%増、この状況が1年続いた場合の年率換算で0.7%増となり、8月発表の速報値(前期比0.04%増、年率換算0.2%増)から上方修正された。企業の設備投資の上方修正などが反映されたが、成長率は依然低水準で景気は力強さを欠いている」(毎日新聞2016年9月8日)。

「内閣府が15日発表した2016年4〜6月期の国内総生産(GDP、季節調整値)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.04%増、この状況が1年続いた場合の年率換算で0.2%増だった。2四半期連続でプラス成長を確保したが、伸び率は前期(年率2.0%増)から大幅に縮小し、ほぼ横ばいだった。住宅投資や公共投資が景気を下支えしたが、消費は勢いに欠け、設備投資も低迷が続いている」(毎日新聞2016年8月15日)。

「内閣府は18日、2016年1〜3月期の国内総生産(GDP)速報値を発表した。物価変動の影響を除いた実質GDPは、前期(15年10〜12月期)と比べて0.4%増と、2四半期ぶりにプラスに転じた。この成長のペースが1年間続くと仮定した年率換算では1.7%増だった。ただ、うるう年で個人消費などが1日分増える押し上げ効果が年率換算で1%程度、含まれるとみられ、それを除いた成長率は年率換算で0%台後半にとどまる。景気回復の足取りは依然として鈍い。安倍首相は今回のGDPの結果や主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の議論を踏まえて消費増税を予定通り実施するかを決める方針で、判断が注目される」(読売新聞2016年5月18日)。

「実質GDP年率1.1%減、予想外の上方修正−10〜12月投資と在庫寄与:昨年10−12月期の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質で前期比年率1.1%減と速報値(1.4%減)から上方修正された。設備投資と在庫が引き上げられて、予想外のマイナス幅縮小となった」(ヤフーニュース;ブルームバーグ2016年3月8日)。

「内閣府が15日発表した2015年10〜12月期の国内総生産(GDP、季節調整値)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.4%減、この状況が1年続いた場合の年率換算で1.4%減となり、2四半期ぶりのマイナス成長となった。個人消費や住宅投資の減少が主な要因で、景気が依然、停滞していることを鮮明にした。年明けからは世界的な株安や円高の進行など日本経済を取り巻く環境は悪化しており、先行きの不透明感が強まっている」(毎日新聞2016年2月15日)。

「内閣府が8日発表した2015年7〜9月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期(4〜6月期)比0.3%増、年率換算で1.0%増となり、マイナス成長だった速報値(前期比0.2%減、年率換算0.8%減)から、2四半期ぶりのプラス成長に転じた。企業の設備投資が大幅に上方修正されたことや、民間在庫の積み上がりが主な要因だ。上方修正の幅は、事前の市場予想をやや上回った。中国経済の減速を受けた設備投資の先送り懸念が和らぎ、景気の腰折れ懸念をひとまず払拭する結果だ」(毎日新聞2015年12月8日)。

「内閣府が16日発表した2015年7〜9月期の国内総生産(GDP)の1次速報は、物価の変動の影響をのぞいた実質成長率が、前期(4〜6月期)と比べて0・2%減った。この状況が1年続いた場合の年率に換算すると、0・8%減。2四半期連続のマイナス成長となった。企業の設備投資や、製品などの在庫が大きく減ったことが響いた。個人消費や輸出は前期より増えた」(朝日新聞2015.11.16)。

「内閣府が8日発表した2015年4〜6月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)の改定値は、年率換算で1.2%減(速報値は1.6%減)に上方修正された。ただ、個人消費は依然低迷するなど、市場では景気の先行きを危ぶむ声が強まっている。同日発表の8月の景気ウオッチャー調査では、街角の景気実感を示す現状判断指数が49.3と2カ月ぶりに低下し、景気判断の節目となる50を7カ月ぶりに下回った。この日、自民党総裁に再選された安倍晋三首相が目指す「経済の好循環」は、なお見通せない状況だ。
 GDP改定値の上方修正は、民間企業が保有する在庫の増加が主な要因。市場では、「個人消費が停滞するなかでの在庫の積み上がりは、今後の生産活動を抑制する方向に働く」(第一生命経済研究所の新家義貴・主席エコノミスト)と慎重な見方が広がった。個人消費は前期比0.7%減と、速報値から0.1ポイントの小幅改善にとどまり、設備投資は0.9%減と0.8ポイント下方修正された」(毎日新聞2015.9.9)。

「内閣府が17日発表した4〜6月期の国内総生産(GDP、季節調整値)速報値は、物価変動を除く実質で前期比0.4%減、このペースが1年間続くと仮定した年率換算では1.6%減で、3四半期ぶりのマイナスとなった。GDPの6割を占める個人消費と中国向けの輸出の不振などが足を引っ張った。4〜6月期の個人消費は0.8%減と、消費税引き上げ前の駆け込み需要の反動減が出た26年4〜6月期以来1年ぶりのマイナスとなった。軽自動車税の引き上げに伴う自動車販売減と円安などを背景に、食料品の値上げが続いたことに加え、6月の天候不順もマイナス要因となった。輸出は4.4%減となり、6四半期ぶりのマイナス。中国の景気減速がアジア全体に拡大しつつあり、景気回復の足取りが重くなっている。設備投資は0.1%減で3四半期ぶりにマイナスだった。住宅投資は1.9%増と、2四半期連続のプラスだった」(産経新聞2015.8.17)。

「内閣府が8日発表した2015年1〜3月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期(14年10〜12月期)比1.0%増、この状況が1年続いた場合の年率換算では3.9%増だった。5月発表の速報値(前期比0.6%増、年率換算2.4%増)から大幅に上方修正した。企業の設備投資が伸びたことが要因で、伸び率は消費増税前の駆け込み需要があった14年1〜3月期(4.4%)以来の高水準となった」(毎日新聞2015.6.8)。

「内閣府が20日発表した2015年1〜3月期の国内総生産(GDP、季節調整値)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.6%増、この状況が1年続いた場合の年率換算で2.4%増になった。14年10〜12月期に続く2四半期連続のプラス成長で、伸び率も小幅ながら改善。設備投資や住宅投資がプラスに転じ、日本経済は消費増税の負の影響からようやく脱しつつある。ただ、GDPを押し上げた最大の要因は民間の在庫減少のテンポが緩やかになったこと。個人消費の持ち直しも鈍く、実感は薄い」(毎日新聞2015.5.20)。

「内閣府が9日発表した2014年10〜12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期(7?9月)比0.4%増、この状況が1年続いた場合の年率換算では1.5%増だった。2月発表の速報値(前期比0.6%増、年率2.2%増)から下方修正した。速報値公表後に企業の設備投資や生産の伸び悩みが確認できたため。これにより、14年の年間のGDPは実質が前年比0.03%減、名目が同1.6%増となった。実質のマイナス成長は11年(0.5%減)以来、3年ぶり。」(毎日新聞2015.3.9)

「内閣府が16日発表した2014年10〜12月期の国内総生産(GDP、季節調整値)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.6%増、この状況が1年続いた場合の年率換算で2.2%増となった。プラス成長は14年1〜3月期以来3四半期ぶりで、14年4月の消費増税後では初めて。増税に伴う駆け込み需要の反動減の影響は和らぎ、景気に底打ち感も出てきたが、個人消費、設備投資の伸びは小幅にとどまった。年率換算の成長率は直前の市場予測(年率3.86%増)を下回り、持ち直しの動きは鈍い。」(毎日新聞2015.2.6夕)

「 内閣府が8日発表した7〜9月期のGDP改定値は、速報値段階からマイナス幅が拡大し、年率で1.9%減となった。市場予想は小幅改善を見込んでいただけに「想定外」の下方修正と言える。今春の増税後、個人消費の低迷に加え企業の設備投資も低調で、景気の冷え込みを再確認する内容となった。(中略)安倍晋三首相は11月17日に発表された7〜9月期のGDP速報値の結果を踏まえ、消費再増税の延期を表明するとともに衆院を解散。経済政策「アベノミクス」の是非を争点に掲げている。市場では10〜12月期は回復に向かうとの楽観論も多いが、7〜9月期の景気低迷を受け、14日投開票の衆院選では改めて経済政策の在り方が大きな論点となりそうだ。」(毎日新聞2014.12.8)

「内閣府が17日発表した7〜9月期の国内総生産(GDP、季節調整値)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.4%減、年率換算で1.6%減となった。年率7.3%減だった4〜6月期に続く2四半期連続のマイナス成長で、直前の市場予測(約2.5%増)を大幅に下回った。今春の消費増税以降、個人消費の低迷が長期化したほか、在庫の取り崩しが進んだことが主因で、景気停滞が鮮明になっている。マイナス成長の継続で日本経済は景気後退局面に入った可能性も出てきた。
 7〜9月期は、来年10月に予定される消費税率10%への引き上げの是非を判断するのに最大の材料とされてきた。今回の結果を踏まえ、安倍晋三首相は18日、増税を2017年4月に1年半先送りし、衆院を解散する方針を表明する。」(毎日新聞2014.11.17)

「内閣府が8日発表した4〜6月期国内総生産(GDP、季節調整済み)の改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比1.8%減、年率換算で7.1%減となり、8月発表の速報値(前期比1.7%減、年率6.8%減)から下方修正された。企業の設備投資が5.1%減と速報値(2.5%減)から悪化したのが主因。実質成長率は2四半期ぶりのマイナス成長で、下落幅はリーマン・ショック後の2009年1?3月期(年率15.0%減)以来の大きさとなった。」(毎日新聞2014.9.8)

「4〜6月期のGDP成長率が大幅なマイナスを記録し、消費増税後の個人消費の低迷ぶりが浮き彫りになった。安倍晋三首相は7〜9月期の景気動向を見た上で、年末までに再増税の是非を最終判断するが、消費持ち直しの動きは鈍く、景気が力強く回復するかは見通せない。経済成長と財政健全化を両立できるのか。日本経済は正念場を迎える。
 今年4月の増税後、政府や市場では駆け込み需要の反動減について「想定の範囲内」との見方が多かった。しかし、実際には1997年の増税時を大幅に上回る景気冷え込みを見せた。サラリーマンや公務員が受け取った給料や報酬の総額を示す雇用者報酬は、今春の賃上げもあって4〜6月期は前年同期比1.3%増となったが、物価上昇分を除くと2.2%のマイナス。物価上昇や増税に伴う実質的な所得は目減りしており、想定以上に景気を押し下げた可能性がある。」(毎日新聞2014.8.13)

「内閣府が9日発表した1〜3月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比1.6%増、年率換算では6.7%増となり、5月発表の速報値(前期比1.5%増、年率5.9%増)から上方修正された。企業の設備投資が7.6%増と、速報値(4.9%増)から大幅に改善したのが主因。消費増税前の駆け込み需要で伸び率は速報段階から高水準だったが、設備投資も改善し、今後は反動による4?6月期の落ち込みと7〜9月期以降の回復が焦点となる。」(毎日新聞2014.6.9)

「内閣府が15日発表した1〜3月期の国内総生産(GDP、季節調整値)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比1.5%増、年率換算で5.9%増の535兆5245億円だった。6四半期連続のプラス成長で、金額ベースでは比較可能な1994年以降で過去最高だった。消費増税直前の駆け込み需要で個人消費が大きく伸びた。実質GDPの伸び率は、東日本大震災後の低迷の反動が出た2011年7?9月期(年率換算で10.8%)以来の高さで、4%台だった市場予測も上回った。」(毎日新聞2014.5.15)

「内閣府が10日発表した2013年10〜12月期の国内総生産(GDP、季節調整値)改定値は、物価変動を除く実質で前期比0.2%増、このペースが1年続くと仮定した年率換算で0.7%増となり、速報値の年率1.0%増から下方修正された。設備投資や個人消費が引き下げられたことが要因。5四半期連続のプラス成長となったが、年率0.9%増の13年7〜9月期より減速した。」(毎日新聞2014.3.10)

「内閣府が17日発表した2013年10〜12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期(7〜9月)比0.3%増、1年続いた場合の年率換算で1.0%増となり、4四半期連続のプラス成長となった。設備投資や個人消費が伸びた一方で、12年度補正予算で計上された公共投資の効果が減退し、実質GDPは前期の0.3%(年率1.1%)増からほぼ横ばいとなり、年率2%台半ばとの市場予測を大きく下回った。(中略)輸出はアジア新興国の景気減速懸念が持ち直しの動きを見せ、中国向け輸出も回復したことから、前期比0.4%増と2四半期ぶりにプラスに。輸入は、9月に大飯原発3、4号機が停止したことで、代替電力の火力発電の燃料となる液化天然ガスなどの輸入が増加。パソコンやスマートフォンなどの輸入も膨らみ、前期比3.5%増となった。」(毎日新聞2014.2.17)

「内閣府が9日発表した2013年7〜9月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期(4〜6月期)比0.3%増、1年続いた場合の年率換算で1.1%増となり、11月発表の速報値(前期比0.5%増、年率1.9%増)から下方修正された。設備投資や在庫投資の増加幅が速報より縮小したため。」(毎日新聞2013.12.9)

「内閣府が14日発表した7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値は物価変動の影響を除く実質で前期比0.5%増、年率換算で1.9%増となり、4四半期連続のプラス成長となった。ただ、増加幅は4〜6月期(年率3.8%増)から大きく縮小、安倍政権発足後から続いた高成長が一服した形。市場では今年度中はプラス成長が続くとの見方が大勢だが、来年4月からの消費増税後は景気腰折れへの不安も根強い。」(毎日新聞2013.11.15)

「内閣府が9日発表した2013年4〜6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期(1〜3月期)比0.9%増、この状況が1年続いた場合の年率換算では3.8%増となり、8月発表の速報値(前期比0.6%増、年率2.6%増)から大幅に上方修正された。企業の設備投資や公共投資が速報時よりも伸びたことが要因。前期の年4.1%増に続き2四半期連続で年率3%を超える高い成長が確認されたことは、安倍晋三首相の消費増税判断を後押しする材料になりそうだ。」(毎日新聞2013.9.9)

「内閣府が12日発表した4〜6月期の国内総生産(GDP、季節調整値)の速報値は、物価変動を除いた実質で前期比0.6%増、年率換算で2.6%増となった。同期のGDPは、政府が今秋に消費増税の可否を決める際の重要な判断材料。3四半期連続でプラス成長を確保し、増税の前提となる「経済状況の好転」を一定程度確認する内容となったが、設備投資など勢いが欠ける面もあり、安倍晋三首相は慎重に検討すると見られる。物価変動を反映し、生活実感に近い名目成長率は0.7%増、年率換算で2.9%増。2012年7〜9月期以来3四半期ぶりに、デフレ経済を象徴して名目が実質を下回る「名実逆転」を解消した。」(毎日新聞2013.8.12)

「内閣府が16日発表した今年1〜3月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期(12年10〜12月期)比0.9%増、1年続いた場合の年率換算で3.5%増となった。2期連続のプラス成長で、プラス幅は前期(0.3%増、年率1.0%増)から大きく拡大した。安倍政権の経済政策「アベノミクス」への期待を背景にした円安・株高を追い風に輸出や個人消費が伸び、成長率を押し上げた。」(毎日新聞2013.5.16)

「内閣府が8日発表した12年10〜12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期(7〜9月)比0.04%増、1年続いた場合の年率換算では0.2%増だった。2月発表の速報値は前期比0.1%減、年率0.4%減といずれもマイナスだったが、今回の修正で3四半期ぶりのプラス成長に改定され、日本経済が昨年末に景気回復局面に入ったことが裏付けられた。」(毎日新聞2013.3.8)

 「内閣府が12日発表した7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.9%減、年率換算では3.5%減だった。マイナスに転じたのは3四半期ぶり。2011年10〜12月期を前期比0.3%減に下方修正した。海外経済の景気減速が響き外需が落ち込んだほか、エコカー補助金の打ち切りが響き個人消費が振るわなかった。企業の設備投資も落ち込んだ。」(日本経済新聞 電子版(11月12日))

 「内閣府が10日発表した12年4〜6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期(1〜3月期)比0.2%増、1年続いた場合の年率換算では0.7%増だった。8月発表の1次速報値(前期比0.3%増、年率1.4%増)から下方修正された。速報段階より在庫投資の推計が減少したのが主因。」(毎日新聞2012.9.10夕)

 「内閣府が13日発表した12年4〜6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期(1〜3月)比0.3%増、1年続いた場合の年率換算で1.4%増だった。11年7〜9月期以来、4四半期連続プラス成長だが、個人消費の失速や輸出不振などを背景に実質GDPの伸び率は前期(1.3%増、年率5.5%増)から急減速。市場の予想(平均で年率約2.2%増)も下回った。」(毎日新聞2012.8.13)

 「内閣府が17日発表した12年1〜3月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期(11年10〜12月)比1.0%増、1年続いた場合の年率換算で4.1%増となった。2次速報までマイナスだった前期の実質GDPが季節調整で0.03%増に改定された結果、11年7〜9月期以来、3四半期連続でプラス成長となった。復活したエコカー補助金が消費を押し上げたほか、東日本大震災からの復興需要の本格化で公共投資が増加し、高い成長につながった。」(毎日新聞2012.5.17)

 「内閣府が13日発表した11年10〜12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.6%減、年率換算で2.3%減となり、2四半期ぶりのマイナス成長だった。欧州債務危機を背景とした世界経済の減速に、日本メーカーが生産拠点を置くタイの洪水被害が重なり、輸出が落ち込んだ。一時的に景気回復が足踏みする「踊り場」的な状況だが、先行きは東日本大震災からの復興需要の本格化に伴い緩やかな回復軌道に戻るとの見方が多い。
」(毎日新聞2012.2.13)

「内閣府が9月9日発表した11年4〜6月期の国内総生産(GDP)改定値は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期比0.5%減、年率換算で2.1%減だった。8月発表の速報値(前期比0.3%減、年率換算1.3%減)から下方修正された。設備投資が減少に転じたことが原因で、東日本大震災後の企業の投資マインドが予想以上に低下していたことが裏付けられた。」(毎日新聞2011.9.8夕刊)

 2011年4〜6月期のGDPの1次速報値は「物価変動の影響を除いた実質で前期比0.3%減、年率換算で1.3%減となり、3期連続のマイナス成長となった。東日本大震災でサプライチェーン(部品供給網)が寸断し、輸出が前期比4.9%減となったのが主因だが、落ち込みは市場予測より小さく、日本経済の回復ペースは前倒しで進んでいる。一方、歴史的な円高水準や電力不足の長期化が景気を下押しする懸念も強く、「V字回復」につながるかは見通せない。」(毎日新聞2011.8.16)

 2011年1〜3月期のGDPの速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比、年率換算で3.5%減(1次速報値3.7%減から改訂)となり、2 四半期連続のマイナス成長となった。3月11日に発生した東日本大震災で、個人消費や企業の生産活動が大きく落ち込んだことが響いた。GDPの6割程度を占める個人消費は2四半期連続のマイナス。自粛ムードの広がりや計画停電で、レジャーなど不要不急の支出を控える動きが広がった。設備投資など民間総資本形成もマイナスが大きかった。地震や津波で東北の沿岸部を中心にサプライチェーン(供給網)が寸断。部品の調達が滞り、自動車などの生産がストップしたためだと考えられる。

(参考)需要項目別GDPの内訳

需要項目別実質GDP
     実額(10億円)
(2000暦年連鎖価格)
ウエイト 
2009年
暦年
1980〜2009年
標準偏差
2009年
暦年値
1980〜2009年
標準偏差
国内総生産(GDP) 525,019 82,552 100.0 100.0
民間最終消費支出 304,749 45,087 58.0 54.6
  家計最終消費支出(個人消費) 298,098 43,710 56.8 52.9
同(除く持ち家の帰属家賃) 247,376 36,314 47.1 44.0
民間総資本形成 83,645 17,096 15.9 20.7
  民間住宅 13,151 3,405 2.5 4.1
民間企業設備(設備投資) 70,624 15,734 13.5 19.1
民間在庫品増加 -130 1,362 0.0 1.6
公的需要 118,498 19,255 22.6 23.3
  政府最終消費支出 98,327 17,369 18.7 21.0
公的固定資本形成(公共事業) 19,927 6,308 3.8 7.6
公的在庫品増加 244 855 0.0 1.0
財貨・サービス純輸出(外需) 16,137 6,778 3.1 8.2
  輸出 67,680 19,250 12.9 23.3
輸入 51,544 14,312 9.8 17.3
(注)暦年実額のウエイトは構成比であり合計が100となるが、標準偏差のウエイトはGDPの変動幅と比較してどのくらいかを表示しているのみであり、内訳の合計が100となるような性格のものではない。
(資料)内閣府SNAサイト(2010年4-6月期 1次速報値 <2010年8月16日公表>)


 GDPの需要項目別内訳としては、民間最終消費支出、その中でも個人消費が6割近くを占め大きくなっている。次ぎに公的需要が約2割、民間総資本形成が15%で続いている。公的需要は政府最終消費が大きいが公共事業もかなりある。民間総資本形成の中では設備投資が多くを占める。輸出、輸入は1割前後を占めるが前者から後者を引いた外需は3%に過ぎない。

 景気変動に占める需要項目の重要性は、実額のウェイトだけでは判断できない。各項目が大きく変動するような項目であるかどうかも重要である。上表では標準偏差が毎年のバラツキ(変動幅)の平均を示している。実額と標準偏差のウエイトを比較すると個人消費より設備投資や公共事業、外需の変動幅が大きいことがうかがわれる。これらは景気判断上は重要な項目といえる。

(2010年8月16日収録、8月17日四半期動向を対前年同期比から通常取り上げられることが多い対前期比(年率換算)へ変更、8月18日参考追加、9月10日、11月15日、12月9日更新、2011年2月14日・15日、3月10日、5月19日、6月10日、8月16日、9月9日、11月14日、12月11日、2012年2月13日、3月8日、5月18日、6月8日、8月13日、9月11日、11月12日、12月10日更新、2013年2月14日、3月8日、5月16日、6月10日、8月12日、9月9日、11月15日、12月9日更新、2014年2月17日、3月10日、5月15日、8月13日、9月8日、11月17日、12月8日更新、2015年2月16日、5月20日、6月8日、8月17日、9月9日、11月16日、12月8日更新、2016年2月15日、3月8日、5月18日、6月8日、8月15日、9月9日、11月14日、12月9日更新、2017年2月14日更新、3月6日<iframe>をページ内に統合、3月9日更新)


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