○2016年参議院選挙

 与党はアベノミクスへの信任を争点として選挙戦に入り、野党は共産党を含む統一候補を立てて戦ったが、与党が改選過半数を大きく上回り大勝した。自民党の比例獲得票は郵政選挙以来最多の2000万票超となった。はじめて18〜19歳が選挙権を有する選挙となった点、また一票の格差是正のためはじめて鳥取・島根、徳島・高知で選挙区の2県合区が実現した点が新しい。与党は敢えて改憲を争点とせず、むしろ野党が今回の選挙を改憲危機ととらえる論戦を行ったが、結果として、与党など改憲勢力が衆議院とともに3分の2を超えた点も注目される。なお、女性候補は96人中28人が当選し、戦後最多を記録した(毎日新聞2016年7月11日夕刊などによる)。
○2014年衆議院選挙

 2014年12月14日投票の衆議院選挙は、アベノミクスなどこれまでの政権運営の信を問うとして安倍首相によって行われた衆議院の解散を受けて実施された。念のため解散などとも呼ばれ、総選挙実施の理由については政権の自己都合と批判され、また、選挙の争点がはっきりせず、野党が四分五裂で求心力をもたなかったため、、投票率も52.66%(小選挙区、確定)と過去最低となった。2012年の衆議院選挙と比較すると、投票率の低下にもかかわらず、比例票は自民党の場合6.2%増、民主党も1.5%増と得票を伸ばしている。民主党は比例票で維新に次ぐ3位から2位へと地位をアップしている。
○2013年参議院選挙

 ネット選挙が解禁となり、アベノミクスという用語が氾濫する7月21日投票の参議院選挙は、改選議席の与党自民党・公明党の圧勝により、衆議院と参議院の与野党が逆転している「ねじれ状態」が解消した選挙ともなった。比例代表選挙における民主党の得票数は、713万票と過去最少となった。
○2012年衆議院選挙

 2012年12月16日投票の衆議院選挙は「民主党ダメだし」が基調の結果となり、民主党は公示前230議席から57議席への惨敗、一方、自民党は118議席から294議席への圧勝となった。第3極への結集はならず多党乱立のなか、小選挙区制のロジックに従って自民党が圧勝という結果となったのである。圧勝した自民党の複数の幹部は自分たちに風が吹いたからというわけではないと正直にコメントしている。識者の見方としては以下が妥当なところであろう。

「自民党の圧勝というより、民主党への国民の判断が非常に厳しかったという結果だ。マニフェストが実行できず、やろうとすること自体も変わってしまった。民主党がどうにもならないと思った時に、代わる政党が一つしかなかった。ただ、3年半前に政権交代せず、自民党政権のままだったら良かったかというとそうではない。民主党には、政権運営に携わった常識的で若い人材が残った。自民党に代わる選択肢になれるよう努力すれば、民主党も再生できるし、政権交代の意義も大きくなる。(中略)自民党が300議席に迫り、日本維新の会も第3党となったことで、諸外国からは日本が右傾化しているとの懸念が出るだろう。しかし、私はそう見ていない。民主党が敗北した、という結果だ。」(政権交代・私はこう見る:米コロンビア大(政治学)、ジェラルド・カーティス教授、毎日新聞2012年12月18日)
○2010年参議院選挙

 2010年7月11日投票日の参議院議員選挙で与党民主党は10議席減の44議席と敗北、野党自民党が13議席増の51議席となり改選第1党となった(非改選を加えると民主党が106、自民84となお民主第1党)。

 こうした自民党の勝利は選挙区、特に1人区の勝利によるものであり、比例獲得票数では、民主党の減少ほどではないが、自民党も減少しており、また民主党を上回った訳でもない。民主党の比例獲得票は2000万票を下回り自由党との合併以降最少となった。自民党の比例獲得票も1500万票を下回り2000年以降最少となった。みんなの党はじめ批判的な新規小党の躍進によるものであり、2大政党へ向かう動きには待ったがかかった状況である。

 なおこの参議院選挙の結果については都道府県別の政党別得票率をあらわした時事トピックス(図録j002)参照。
○2009年衆議院選挙

 2009年8月30日投票日の衆議院議員総選挙で与党自民党は181議席減の119議席と大敗、民主党が193議席増の308議席と大勝、単独過半数(241議席)を大幅に上回る第1党に躍進した。

 比例獲得票数では、民主党が2,984万票と、はじめて、ほぼ3千万票に達した。自民党は1,881万票と2005年郵政選挙と比べて大きく票数を減少させた。

 今回衆議院選挙では、投票率が69.8%と1996年以降の小選挙区比例代表並立制発足以降最も高かったため、自民党と民主党の得票数合計は4,865万票と2007年の参議院選挙ばかりでなく2005年の郵政選挙を173万票上回った。

 民主党は2007年参議院選挙でも大勝したが、民主党の比例代表の得票は2003年の衆議院選挙以降、2000万票台前半で高位安定的に推移していた。郵政選挙で惨敗した2005年衆議院選でも比例代表では2100万票とそれほど大きく落ち込んではいなかった。

 逆に自民党は増減幅が大きく、「風頼み」の傾向が強くなっていたが、今回選挙では、政権交代の風が強く吹いて大敗につながった。

 小選挙区制度の下で、こうした比例票の推移以上に、議席数の大変化、大逆転が生じているのが印象的である。

(2007年9月3日収録、2009年9月1日更新、2010年7月13日更新、2012年12月18日更新、2013年7月22日更新、2014年12月16日更新、2016年7月11日更新)


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