ギャンブル(賭け・賭事)を運営する者(胴元)が、賭ける者に配分せずに、自ら取得する割合を控除率という。テラ銭の割合(胴元の取り分)といった方が分かりやすい。宝くじやスポーツくじまで含めたギャンブルの種類によって、この控除率がどのように異なっているかをグラフにした。

 控除率は通常%であらわされるが、ここでは、分かりやすくするため、千円賭けたときに減っていく金額で表示している。

 日本では、賭博は刑法で禁止されている。ただし、特別法に基づいて、国や地方公共団体が行う公営ギャンブルのみが認められている。公営ギャンブルは、地方財政のため、あるいは畜産の振興等(競馬)、機械産業の振興等(競輪・競艇・オート)、スポーツ振興等(サッカーくじ)のために行われるというタテマエになっており、そのため、丁半、パチンコといった非合法・半合法のその他ギャンブルより、ずっと控除率は高い。また控除率の低い欧米等の合法カジノの種々のテーブルゲームと比べても控除率の高さが目立っている。

「カジノのテーブルゲームで、比較的控除率の高い(つまり客に不利な)とされるアメリカ式ルーレットの控除率は5.26%であり、1回に1000円ずつ2時間程度(約40回)賭け続けると、平均して2104円負ける結果となる。しかし、2時間の映画を観て2000円払うよりもルーレットを楽しみたい人がいるならば、それで良いのではないか。...宝くじは論外として、日本の公営ギャンブルの25%という控除率は完全に搾取のレヴェルであって、国民から健全な娯楽の機会を奪い取っているのである。...より健全な競争者としてのカジノ参入が待たれる理由なのである。」(谷岡一郎「ギャンブルフィーヴァー」中公新書(1996))

 賭事をアミューズメント産業としてとらえるこうした見方が、「経済活性化」や「ギャンブルの健全化・天下り廃止」などと並んで、ギャンブル解禁論、カジノ合法化論の重要な根拠となっている。

(原データ)ギャンブルゲームの控除率(テラ銭の割合)
  控除率 1000円賭ける毎に減っていく金額(平均)
宝くじ(日本) 52〜56% 540円
サッカーくじ(スポーツ振興くじ、toto) 50%前後 500円
公営競争(競馬・競輪・競艇・オート) 25% 250円
キノゲーム、ビンゴ 約20% 200円
パチンコ 10〜15% 100〜150円
軍鶏賭博 10% 100円
スポーツ(トトカルチョ、パーレイ) 5〜8% 50〜80円
ルーレット(アメリカン) 5.26% 53円
丁半、アトサキなど 5% 50円
手本引(ヤマポン、ソウダイ張り) 3.33% 33円
スポーツ(ラインベット) 約2% 20円
クラップス(パスライン) 1.414% 14円
ルーレット(欧の一部) 1.351% 14円
バカラ(バンク) 1.36% 14円
バカラ(プレーヤー) 1.17% 12円
クラップス(パスライン+ダブルオッズ) 0.572% 6円
クラップス(パスライン+10倍オッズ) 0.184% 2円
仲間うちの麻雀(場代は除く) 0 0円
ブラックジャック(カウンティングつき) (場合により子に有利)  
(注)競馬は2005年の法改正で単勝、複勝に限定して控除率20%が可能となり、さらに柔軟な対応が可能となる07年改正案が国会上程予定
(資料)谷岡一郎「ギャンブルフィーヴァー」中公新書(1996)(ただし「サッカーくじ」は最近の資料)

(2007年3月23日収録)

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