主要耐久消費財の世帯普及率(1台でも所有している世帯の比率)の推移を図録2280で見たが、ここでは、乗用車、オートバイ・スクーター(自動2輪車)、自転車の世帯普及率の推移を掲げた。

 1950年代には、乗用車、オートバイを所有する世帯は1割以下と少なかった。特に乗用車はデータが採られはじめた1961年でも2.8%にすぎなかった。一方、自転車はこの段階でかなり普及しており、データが採られはじめた1957年には63.3%と6割を越えていた。1960年前後はまだ道路には徒歩を除くと自転車しか往来しておらず、ひと頃前の中国や東南アジアと似た状況であったことがうかがわれる。

 高度成長期に入って、モータリゼーションの第1波として、まず、オートバイが急速に普及し、1966年には30.1%の第1のピークに達した。しかし、それ以降、オートバイに変わって乗用車の普及が急速に伸び、オートバイの普及率はむしろ低下した。当時は、オートバイと乗用車をどちらも所有するのは贅沢であったのであろう。

 道路整備と平行したモータリゼーションの本格化の中で、乗用車はそれ以降一貫して普及率が上昇し、今や、贅沢品ではなく、必需品化している(特に地方において)。しかし、大都市中心部ではマイカー利用に限界があることなどから、最近の普及率上昇は頭打ちとなっている。

 オートバイは、1970年代後半からは、乗用車の普及率上昇と平行して上昇し、1986年の35.6%の第2のピークを迎えたのち、再度、低下傾向となり、2004年には19.9%と2割を切っている。こうした推移には、若者人口の推移や道路環境、交通安全規制などが影響していると考えられる。

 一方、自転車は、かつての主要交通手段から、乗用車やオートバイと組み合わせた利用へと変化することによって、徐々に、普及率は上昇し、1980年代以降は、ほぼ80%前後で横ばいに推移している。

(2007年10月25日収録)

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