住まいの実情


全国の借家率35.83%(社宅、不明を含まない)。
持家率61.12%、うち借地117万世帯 3.86%を含む。
東京の持家率 44.63%(2008年)



A)日本の住宅事情(2008年  平成20年)
特に借家を中心として低い居住水準と高い住居費負担、弱体な居住権保証が特徴である。

1)低い居住水準
*民間借家、公的借家ともに床面積が極度に狭い。

・最低居住水準未満住宅戸数ーー>331万戸(全国で全体の6.68%)
うち民間借家は261万戸(78.8%)、公的借家27.2万戸(8.2%)、借家合計で87%、持家
21.9万戸(6.7%)
・平均床面積の比較ーー>全住宅 約94m
、借家 45.49m(民間 43.47m、公的
 51.52m
) 、給与住宅 53.17m 、持家 122.63m、借家は全平均半分以下、
持家の3分の1


・老朽化した住宅が少なくないが、特に借家に多い。ーー>1980年以前築造で未修理箇所の
ある住宅は全国に109万戸、うち民間借家67.9万戸、公的借家33万戸、持家8.1万戸ある
が、借家だけで100.9万戸(92.6%)、持家は7.4%にすぎない。なお1980年以前築造住
宅戸数は1、587.9万戸で全体の4、959.8万戸の32%にあたり、全体的に見ても老朽住
宅が多い。

2)高い住居費
民間借家が大きな負担を負って居る。2007年の勤労者の民間借家と公的借家の平均可処分
月額所得は、312,184円、276,315円で平均家賃は55,830円(17.8%)、36,656円
(13.2%)である。
しかし、月額6万円以下では東京区部で20平米のワンルームも借りるのが困難な額である(共
益費はは含まず)。平均借家面積46平米(2DK)でも13万円で、可処分所得の4割以上となる
。またこの他に礼金、更新料、共益費、不動産仲介手数料に敷金、火災保険料が加わるのであ
り、狭小な借家から適正に広い借家に移ることは平均的所得層(年収367から504万円、第二
分位)でも容易ではない。

3)弱体な居住権保護
*居住権保護弱体化を進め1992年からは不更新型の定期借地、定期借家を登場させた。
・定期借地ーー>12.1万戸、借地全体の9.37%、全持家世帯の0.4%。
・定期借家ーー>民間借家での割合は2009年で2.4%(2008年5.7%)と5%前後に止ま
る。

*不当な更新料特約判決ーー>2011年7月の最高裁判決は更新料支払い特約を有効とし、
特約があれば支払い特約有効とした(社会的に金額が相当な範囲内で)。敷引金特約最高裁
判決(
*本HPー参照、裁判所は借主の居住の権利よりも貸主の経済的な利益を優先する不合理な主張を支持
している。)

*その他に敷金不返還、追い出し屋、ホームレスに対する悪質宿泊所など貧困ビジネスが横行。
 厚労省によると2009年6月現在、全国439施設の無料低額宿泊所に居住するホームレス
の数は14,089人。路上生活者は15,759人で合計29,848人。宿泊所居住者の91.5
%が生活保護受給者。

別の東京都の調査(2007年8月)では1人当りの床面積は平均4.94平米。45・8%が5年
以上
の路上生活者であリ、平均年齢は57.6歳と長期化、高齢化が進んでいた。
(*詳細は「居住福
祉研究10、日本居住福祉学会編、わが国ホームレス政策の現実」 高島一夫著を参照)                                                      

B)  平成25年住宅・土地統計調査 (総務省統計局)

(土地関連資料)
全体の4、960万世帯中の土地所有世帯58.5%、残りが借地117万世帯(2.4%)、定期借
地12万世帯(0.2%)、その他の借家は1,776万世帯(35.8%)である。。住宅で見ると平
成20年現在持家は3,032万戸(61.1%)、借家は1,777万戸(35.7%)となる。

(持家と借家の増加面での変化)
持家増加幅は昭和48-53年(1973-78年)の間に14.2%増えたが、以後増加幅が縮少続
けて平成15-20年(2003-08年)には5.8%になった。借家は(1973-78年)に8.2%、(
1988-93年)に12%の増加で持家の増加幅を上回ったが、以後は下回り続け、(2003-
08年)の増加は3.5%に止まった。持家率は1973年以降、60%前後で推移している。
一住宅当りの所有地の平均敷地面積は、全国平均283平米、99平米以下が369万戸あり
、戸建て・長屋建は持家全体の14.5。%、最多層が200-299平米で21.7%。借地は一
住宅当り平均敷地面積が208平米で所有地の73.5%に当る。99平米以下が30万戸、
26.3%で最多層である。

(住宅関連資料)
平成20年10月現在、総住宅数は5,759万戸、4,997万世帯。同15年に比べて370万戸
、6.9%、272万世帯、5.8%増加した。住宅数は昭和23年(1948年)に比べ、60年間で
1、391万戸増加し、4.1倍に増えた。1963年から73年までに急増した世帯数も同様に増
加を続け、昭和43年には、住宅数は2,559万戸と世帯数を27万世帯分上回る。同48年に
は全都道府県で世帯数を上回り、
両者の差は761万世帯分となった。そのため平成20年に一世帯当り1.15戸となり、全体の
約15%が空家であった。

(一人当りの平均床面積)
 全国平均で94.13平米、持家は122.63平米、借家43.47平米(公的借家51.59平米
、民間借家43.47平米)

(居住一人当り面積、と一室当り居住人口)
 全国平均一人当り37.5平米 一室当り0.55人で、1978年、30年前には0.77人。持家
は0.50人、借家 0.70人(公営 0.65人、公社・UR 0.68人、給与住宅 0.71人、民
間木造 0.66人、民間非木造 0.74人)


B-1)
「平成25年住宅土地の統計調査報告」一部―
全体報告未完了を使用のため

(保有別住宅戸数比)
持家ー61.7%、借家ー35.6%(公的借家ー5.4%、民間借家28.0%、給与住宅
2.2%)不明ー2.7%

持家の増加率6.1%。昭和63年以後の5年間ごとの増加率は10%を下ま
わる。借家は平成5年以後持家の増加率を下回り、(20-25年)は4.2%。

(戸数) 総戸数 5、210万戸
持家 3、217万戸
、借家(1、852万戸――公的借家
                          公営住宅―196万戸、UR・公社住宅86万戸)
                           民間借家」-1、458万戸
                             給与住宅ー112万戸
                               不明ー141万戸

C)  「日本の居住状況」
(本文は2013年10月の国際借家人連合総会に
D)て発表した日本の住宅実態です。)

 わが国の人口は2005年から減少し始め高齢者率も20%を越えた。この時点から1950年
代以来の住宅政策の見直しが始まった。従来の政策は国民自身の自力を中心とした持家政
策と公的団体による国民の需要には程遠い、少数の公的住宅を供給する社会住宅政策を行
ってきた。1990年代以降、一部の社会住宅家主団体、旧住宅公団や住宅供給公社等は、
バブル破綻と以降の長期不況による巨額債務で破綻していた。加えて増加する高齢者らに新
たな住宅難が広がり出した。2011年での高齢者率は23.3%、約3千万人に達した。しかし
、伝えられるところでは、東京都の民間家主の34.9 %が将来高齢者を介護する事態を恐
れて賃貸を拒否している。高齢者が多い認知症患者は約460万人であるが、比較的低額の
介護施設に入居できているのは約百万人のみである。このため政府は、高齢者向けの介護
サービス付きの賃貸住宅、社会住宅を民間企業などに建設、管理させる政策を開始した。い
わば国民への社会住宅という住まいの確保という、公的責任を民間会社に転嫁したものであ
る。2011年から2020年までに60万戸の供給を計画している。これは、政府の住宅政策が
国の財政回復のためで国民福祉のためでないことを示している。つまり行政当局の基準とす
る床面積、必要な施設、サービスの条件を満たした各登録企業は、優遇税制や一部建設資
金としての補助金(10%-33%)で補助されている。このように政府の民間企業の収益確
保を主要目的とした住宅政策の基本原則は維持されている。政府はURA(旧住宅公団)を
1990年代から民営化を推進しているが、既述の介護サービス付き社会住宅は2013年3月
末までに約11万戸供給された。しかし2003-08年の間に公的賃貸住宅は約11万戸削減し
ている。また2007年に巨額の財政赤字を抱えた住宅金融公庫は民間の金融記入機関の
補助的機関に改変されている。
 政府が「国民の住まいへの権利、居住権」を新憲法草案に入れたがらないのは、政府が公
的住宅への国の責任を民間企業に転嫁し、少ない予算で住宅政策を続けるためである。現
在我国の老朽借家の明渡し裁判では借主らはしばしば低額の立退き補償金のみで、代替
えの住宅提供無しで立ち退かされている。これは国が国民の居住の安定への支援は、「自
己責任では安定を確保できない極少数の低所得者層のタイみに限る」とする姿勢から来ている
。いわば国民の「住まいの権利確保」を経済政策としてのみ捉える政策を続けている。
 我々は政府が今後社会住宅の民営化を推進しつつ、借家人らの権利をさらに弱体化する
ことを深く憂慮している。

D)  住宅土地統計調査・平成25年度の追加報告(借家のみ)

全国借家の平成20年から25年までの家賃平均上昇率は0.8%で、平成14年から20年の4.8%を
大幅に下回った。全国平均家賃額は54、040円、専用住宅は54,052円、併用住宅は51,907円。
東京都の平均額は77,174円で最低の青森県の2.11倍。都内の平均床面積は37.1平米、全国は
44.4平米。借家全体で東京都は39.5平米、全国は46.0平米。
全住宅平均は94.42平米、持家
は122.32平米,借家平均は45.95平米(公営借家51.91平米、
公社・UR50.19平米、民間借家・木造53.74平米、民間借家・非木造40.37平米、給与住宅
52.60平米)
(平均家賃額)
借家全体で54,052円,公営借家22,394円、公社・UR67,005円、民間借家・木造51,030円、
民間借家・非木造63,005円、給与住宅30,683円、店舗等の併用住宅51,907円。
(空き家・都内のみ)
都内住宅戸数は約650万世帯,約735万戸だが、空き家は約82万戸、そのうち賃貸・売却用65.2%
、2次的使用1.2%、長期不在15.3%。                        〈了)
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