久慈川では9月15日より縄張り漁が解禁になります。
縄張りは鮎が音や光るものにおびえる性質を利用して、下るのを止めて一網打尽にする漁法です。
初めは文字通り縄を張って(ゆるめに)水をピチャピチャと叩いて、音に驚いて下れなくなった鮎を投網で捕っていました。
現在は写真のように川に杭を打って竹を横に沈めて、障害物で下れなくなった鮎を一網打尽にします。
丁度良い出水や風が吹く日に当たれば、それこそ背負い籠で家まで何回も往復しなければならなくなります。

漁法

下ってきた鮎は障害物があるので、そこより下には下れなくなってしまいます。
鮎は群れて下ってきますので、縄張りに沿って回遊します。そこを待ちかまえていて投網を打つのです。
通常待っている人の内、二人が待ちかまえていて投網を打つ権利があります。
一番と二番の優先順位があり、一番の人が打つときは二番の人は待ってます。
一番の人が打たなくて2番の人が入ると見たときは、先に2番の人が打っても構いません。
そして一回打った人は列の最後に並びます。これを繰り返すわけですが、当然波を見る目に差が出てきて上手下手が出来ます。
雨があって出水のときや風がふいて水面が波立ったときは大漁になります。


問題点

縄張りはあまりにも取れすぎるため、しばしば釣り愛好家と論争になります。
数年前に縄張りで大漁の次の年に、鮎の遡上が極端に少ない年がありました。
この年はあちこちで論争となり、私も釣り愛好家として縄張り愛好家と議論しましたが、その時の縄張り愛好家の言。

「んじゃー、何か?久慈川で縄張りをやったら全国の川の鮎がいなくなっちゃうってのか?」
「長い伝統漁法をやっているんだがいままで縄張りで取れすぎて、その為に鮎がいなくなったということはない」

うーん、確かにこの年は全国の河川で、天然遡上が少なかったのです。
縄張り漁のあるなしに関わらず、どの河川も遡上が少なかったのです。
久慈川で縄張り漁をやったら、那珂川の鮎がいなくなってしまうとの因果関係があるとは言えません。
釣り愛好者と縄張り愛好者や投網愛好者とは、いつも論議になっています。

最近は友釣りのためのエリア拡大や友釣り期間の延長と、友釣りが優遇されています。
しかし私としましては、まだまだ友釣り専用区のエリア拡大や年間友釣り専用区なども設置してほしいと思ってます。
みんなで投網や縄張りと共存できる方法を考えましょう。

私も友釣りファンとして微力ながら友釣りエリア拡大の提唱をして、上小川橋下流も友釣り専用区になりますように
努力しています。(HGですので)
それから大子地区は、年間友釣り専用区にしてもらえますように提唱していきます。