2007年7月17〜19日

今年は出発前に九州地方をに大きな被害をもたらした台風4号が、太平洋岸を北上し千葉県沖に抜けて、関東より南の川は増水してだめそう。
東北地方も前線の影響で日本海側も雨の予報。
太平洋の台風の影響みたい。
で、「内陸部なら何とかなるかな」ということでやっぱり今年も小国川。

7月17日 第一日目

私が一番遠いので3時に自宅を出発し、みんなを順に乗せて最後に那須の師匠と合流し、黒磯のスーパーで買い物を済ませて一路山形に向けて出発。
途中定番の村山の道の駅にて一皿バイキングで朝食を済ませて、小国川の観光センターには10時半に到着。
もっと早く到着する予定だったが、いろいろと時間がかかってしまってロスが多い。
やっぱり前日に出発した方がいいかな。

準備を済ませて11時より開始。場所はいつもの経壇原。
今年の小国川は水量が多い。おまけに気温が低く風も強く寒い。
後でホテルで聞いたのだが雨が降ると上流の山の残雪が溶けて、雪代が混じるそうだ。
それぞれオトリを一匹持ってお気に入りの場所に移動する。
3人は上流のトロ瀬とその上流の瀬脇に移動。
私は下流のお気に入りの荒瀬だが、ちょっと手強そう。
いきなり瀬では無理そうなので、瀬尻の淵に流れ込むところから始める。
今回は台風の影響か風が強く、竿が下流に曲げられっぱなしで非常に釣りづらい。
慎重に泳がせるが緩い場所はすでに釣りきられたか、反応がない。
オトリは元気で瀬脇から入れるとだんだん流芯の方まで泳ぐ。
これならいけそうなので、試しに少し上流の白波を立てている石の頭に入れてみる。
途端に激しいアタリ。一気に走る。竿を矯めてのされないように堪える。
流芯の向こうで止めたとおもたら、急に竿が軽くなって糸がフワ〜ッ。
「しまった!」この瀬に入るときに上がってきた人に様子を聞いた時に
「芯でくるやつはでかい。2回切られた」と言っていたっけ。
忠告を聞いて少し太い糸にしておけば良かったのに、小さいだろうと005でやったのが悪かった。
メンバーは遥か上流に散れているので、予備のオトリを使わせてもらう事にする。
オトリは原則一人一匹なのだが、万が一を考えて4人で5匹用意してある。
使ったことがばれないように、逆針は尻ビレに打たずに尻ビレの上の皮を少し薄くすくって刺す。
今度はドンブリをするわけにはいかないので、糸をナイロンの0.25に代えて
目の前のゆるい流れに入れる。
慎重にに泳がすと程なくかかる。
オトリ鮎を元のオトリ缶にこっそりと戻して、今度は野鮎なので再び瀬に。
瀬の中でも元気に泳いでだんだん荒い所にも入っていく。
その辺でよしておけばよかったのに、竿抜けの一発を狙って流芯の向こうのタルミに入れたら、なんと根掛り。
「あちゃーッ」
何とか回収しようと近づくがあとちょっとが届かない。軽量の私には流芯が越えられない。
はずそうと竿をあおったが外れずに−1尾。

また先ほどのオトリに御出馬願って、今度は無くすわけには行かないので上流のゆるいところに移動。
仲間の入れ掛りを横目に見ながら、バテオトリを叱咤激励しながら泳がせても掛からず。
オモリを付けても掛からず。オトリは礼儀正しく「気をつけ」の直立不動。
たまらずすぐ上のメンバーに
「お願い!オトリ貸してm(_ _)m」
「なに、釣れないの? どれでも使って」
「・・・・。ハイッ」
有難く曳船から一番よさそうなのを一匹抜き取る。
ところが選び方が悪く、掛かりどころが悪かったのかこれが泳がない。
一段と風が強くなり寒いし、おまけに雨まで降って来て携帯用のビニールカッパを着て、オトリをだましだまし泳がせたり、オモリを使ったりしているうちに午前の部終了。
マイナス1尾。借り物1尾。トホホ。

昼食を済ませて午後の部。
師匠とメンバーの一人は午前に釣れた上流部へ。
私はもう一人と本格的なカッパに着替えて一ノ関橋へ。
一ノ関橋の上流部、昨年簗の堰があった場所から釣り下ることにする。
もう一人のメンバーは一ノ関橋の真下から。
流れがやや強いがかまわずに岸から竿一本分くらい入ったところから流芯を狙って釣り下る。
ポツポツと掛かるが期待していたような入れ掛りとはならない。
場所ムラがあって筋を外すとぜんぜん掛からない。
下流のメンバーもポツポツと掛けている。
橋より下流にも何人か入っているが、余り掛かってはいない様子。
橋の下流まで釣り下って、集合時間の5時が近づいたので納竿。
車に戻って釣果報告。
トップは上流の師匠の28尾。
ほかの二人もつ抜け。
私はトホホの5尾。前半のトラブルで調子が狂ってしまった。 (っていつものペースではあるが・・・)
どうも今年の小国川は昨年と比べて鮎が少ないように思われるが、釣れない者の僻みかな?(水温が低く鮎が活性化していなかったのかも)

今日の宿は今注目の国民年金の宿「もがみ」
なかなかの造りではあるが、いかんせん人員削減か従業員が極端に少ない様子。
あまり宿泊客はいない。追加の生ビールや焼酎も安くて大いに祝杯を上げたが、いつまでもデレデレとやっていては従業員の方に申し訳ないので早々に引き揚げる。
部屋でテレビを見ていたつもりだが、昼の瀬の中の大移動の疲れからか仲間の証言では「秒殺」で熟睡だったそう。zzzz。

7月18日 第二日目

今日は最初から昨日師匠の釣れた瀬に向かう。
3人で並んで始めるがポツポツとしか掛からない。
昨日師匠が釣り切ってしまったんじゃないの?
引く筋を代えて流芯を2号のオモリをつけて引きあげる。
流芯はまだアカ付きがよくないのか、余り掛からない。
5尾釣ったところで諦めて釣り下る。
下流の瀬の頭で流芯から向こう側で何匹か掛ける。
瀬の中ほどまで左岸を釣り下ったら、地元のプロと思しき二人が来て今私のやった所に入って入れ掛かり。
「あら〜。うまいもんだな」とよーく観察したら、私が引いたさらに向こう岸の筋を攻めている。
軽量級でドライタイツの私ではやりたかったけど流されそうで、もう一歩踏み込めなかった場所である。
後で聞いたらいままで水量が多く、向こう岸は竿抜けになっているだろうとの読みだったそう。
ウェットタイツならと悔やまれましたが、タラレバは食えませんね。

昼の集合時間に近いので、余り移動もできないので車の前の荒瀬に
「えーい、ままよ」と2号と1号のオモリを数珠にして一番流れの強そうなところに入れたら、ガッツーンと一発で針掛り。
石裏へ誘導して引き抜く。
「しめしめ、もう一回」と、これまたいきなり流芯に入れる。
今度はなかなかこなくて、石裏の渦に巻き込まれエビになったりしたが下流の隠れ石の頭にもぐりこませたらガッツーン。
今度のはいきなり流芯の向こう側に走られて、竿を矯めたが満月になったところで、プッツーン。
糸をフワフワとたなびかせて、午前の部は終了。

昼食を取りながら情報交換。
昨日より今日は追いが悪く掛かってないとのこと。
先ほどのプロと思しき方も上がってきたので、話を聞いてみる。
「今年は天然の遡上が悪い。一ノ関は大会用に放流をしている。ここでたまに釣れる大きいのはその残り」だそう。
この方は車で寝泊りをしていて、ある程度数がまとまったところで鮎を卸しているとのこと。
「今年は遡上が悪いので場所選びに苦慮している」と言っていました。

午後の部。またまた一ノ関橋。
昨日と同じ橋のすぐ上流の瀬から始める。
堤防から見て黒くなっている筋を引くと順調に掛かる。
端の真下まで釣り下って、右岸側に移動。ヘチを釣り下る。
橋のすぐ下では何匹か釣れたが、もっと下って一番良さそうなところは全然掛からない。
下流で3人がやっているが掛かってはいなさそう。
集合時間が迫っているが、かねてからやってみたかったチャラ瀬から、一気に絞られた堤防に添って流れる激流まで下ってみる。
中ほどの一番よさそうな場所には先客がいるので、その上のきついところの瀬脇からすべりこませる。
流れに馴染んだところですぐにひったくられるアタリ。
「これこれッ、このアタリを待っていたんだよッ」瀬脇に寄せて引き抜く。
オトリを変えてそのすぐ下流。これまた一発でくる。
「しめしめ」これくらいの流れで竿抜けか?
大きいので瀬脇に寄せて抜こうと思ったところで針が外れた。「もったいないッ」
一度調子が狂うと後がなかなかこなくて、それならばとオモリを2つ数珠にして流芯へ。
底へ沈んだと思ったとたんガツーン。「オヒョー」思わず奇声を揚げて引き抜く。
「よしよし」とオモリを付けたまま同じ流芯に。
ところが後が続かず、集合時間10分前なので後ろ髪を引かれつつ納竿。
堤防を早足で歩いて車のところに。
皆はすでに上がっていて着替えている。
経壇原は余り掛かってはいなかったようで、この日は何とかトップになれました。
ひとつ悔しかったのは私が最初にやった一ノ関橋の上流で、私が移動してしばらくして入った人が入れ掛かりだったとのこと。
周りは全然釣れずその人の独壇場だったそうです。
アタリが遠のいて見切ってしまったのが悔やまれた。やっぱり修行が足りないなぁ(反省!)

今日の宿は瀬見温泉の「ゆめみの宿 勧奨館」。朝来る途中に予約をしておきました。
直接ホテルに交渉にいったら結構なお値段。
「JTBならいくらいくらなんだけど」と言ったらあっさりOK。
調子に乗って「あとちょっと安い値段にならないか」と言ったらこれはダメ。
JTB値段で手を打って、ついでに昨日の鮎を冷凍庫に預かってもらっておきました。
値切ったので料理を減らされるかと思いましたが、そんなことは全然なくて料理もサービスも満点の良い御宿でした。 zzzz。
もし次回があったら「七宝倶楽部」に泊まってみたいなぁ。

7月19日 第3日目

朝起きてホテルから外を見たら、相変わらず曇りでしかも風がある。
もう二日間も風の中での釣りだったのでウンザリで、協議の結果小国川には見切りをつけることにしました。
「どこにしようか?」どこも水位が高そうだし、明日の仕事も考えて地元まで引き返すことに。
那珂川水系なら何処かでは竿は出せる。ダメなら久慈川もある。
そうと決まれば早速準備。
前日に釣った活きの良いオトリをホテルの下に沈めておいたので、引き揚げて氷で締めてク−ラーへ。
幸い朝食は一番早い時間に予約しておいたので、着替えて荷物を持って朝食。
清算をしてお弁当を受け取って(このホテルは釣り人のためにお弁当も用意してくれる)一路那珂川へ。
途中お土産などを買って結構時間をロス。
那珂川与一ヤナには12時到着。お気に入りの場所は結構な人。
支流の余笹川がいいだろうとなって、合流点の上流稲沢陸橋下流に移動。
那須の師匠がいつも見ていて目をつけていた場所で、堤防でお弁当を食べながらしばし釣りを観察。
が、余り釣れていない。
昼食に上がってきた人に聞いたら「20尾くらいかな」と言う。
俄然意欲が湧く。

昼食もそこそこに準備をして始める。
浅瀬のところにコンクリートが道のように埋まっていて非常に渡渉しやすい所があったので、有難く向こう岸に渡ってよさそうなところから始める。
緩い所では釣り切られたのかピクリともこない。
少し下がって絞られて流れに入れたらやっと一匹。ヤレヤレ。
これをオトリに瀬の中を釣り下がる。
午前中20尾氏のところまで釣り下って様子を聞いたら、「釣り返しが利かない」と首をひねっていました。
何とか流れの強いところの石裏でポツポツ掛けて、4時間までで7尾の貧果。
ほかのメンバーも同じような釣果。
「あーあ、今年の遠征はいい所がなかったなぁ〜。」
帰りの夕食がてらの打ち上げで、散々ぼやいて来年に期待してお開きになりました。

「あ〜あッ、たまにはお天気で良い川で入れ掛かりをやってみたいなぁ〜ッ」
「よーしッ、来年こそはッ!」
(ッて、毎年言っていますね。トホホ。。。。)

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