小国・寒河江

2008年7月15〜17日

今年も待ちに待った遠征の日がきました。
直前の情報収集では、群馬など北関東は夕立があった模様。
秋田は地震の影響が残っていそうで、釣りなどは不謹慎そう。
で、今年もやっぱり小国川に決定。14日にも雨があって10cmくらいの増水し、15日は丁度良いだろうということで。
しかも初めてのところは場所選びに思いのほか時間が掛かって、釣る時間がなくなってしまう。
そこで今年も勝手知ったる小国川。

7月15日

午前3時、自宅発。危うく目覚ましが鳴らなくて寝過ごす所だったが、念のためにかけておいた携帯のアラームで起きる。
袋田と那珂川町でメンバーを乗せて、那須で師匠と合流して一路山形へ。
毎度おなじみの4人、那須の蔕さん、那珂川町の正やん、袋田の角さん。
いつものように村山の道の駅で一皿バイキングで朝食。
相変わらず500円の皿をとって食べきれず、「350円のにしておけば良かった」と、前回と同じことを言って、「学習能力がないな」と、
皆で大笑い。(目が欲しがってしまうのです)
今年はいつもより早く川に入れるようにと、途中のロスを少なくして来たが結構時間が掛かる。
しかも今年はオトリを瀬見まで取りに行かなければいけない。
というのは、瀬見の旅館がオトリのサービスをやっていて一泊につき一人1尾サービス。泊まる前に頂けるよう交渉しました。
1尾では心許ないがオトリを貰って川を見ながら下る。途中良いところがあるが入川個所がわからないので勝手知ったる経壇原へ。
お気に入りの車置き場はいっぱいで、隣の場所に止めて11時なので早お昼。
途中のスーパーで買出しをしてきたので食料は豊富。1時間のランチタイム。

12時より開始。3人は上流へ。私は荒瀬のあるほうの下流へ。
養殖なのでチャラ瀬より始める。直ぐに掛かって、オトリが替わったらまた来てポツポツ拾いながら下る。
瀬の頭の掘れたところで一時入れ掛り。だんだん掛かるのが小さくなって10cm足らずが来るようになったので、下流の瀬を探りながら下るが、見るからに良い場所なのだが釣りきられたか、ぜんぜん来ない。
車の所より上流に移動して、上の瀬からまた始めるがぜんぜんピクリとも来ない。
探りながらまた下の瀬まで移動。
後で聞いたのだが上流の瀬は、師匠が入れ掛かりで釣りきった模様。
下流の瀬で今度はオモリをつけて、石裏の白泡の中を重点に探ってみる。
ポツポツは掛かるがいまいち連続は掛からない。
入りやすい場所なので釣りやすい所は釣りきられているのかも。
しかし、波のないところをじっと見ていると、いるいる。小さい鮎がチョロチョロと追いかけっこをしている。
今年は魚影が濃いみたいです。
上の瀬から下の瀬まで、一往復半、この日も良く歩いてしまいました(久慈川じゃないぞ!)
4時半に車に戻って釣果報告。
私は22尾で結構釣れたと思ったら師匠は25尾、さすがぁ〜!
他の二人も18尾と16尾。半日としては良く釣れました。

今晩の宿は瀬見温泉「観松館」。昨年も安く泊まることが出来ましたが、今年はさらにお安くなって満足の一夜でした。
今年はオトリ鮎のサービスもあり、洗濯機も貸してもらえ、ウェーダーも機械室に干させていただいてとっても親切な有難いお宿でした。
また、釣った鮎は一匹ずつ袋に入れてくれるサービスもしていただき有難かったです。(前回泊まった時は貧果で、恥ずかしいので自分で袋に入れてから頼みました)
今日もよく歩いたので酔いが回ったら前後不覚、バタンキューの秒殺でした。 Zzzz。。。。

7月16日

今日は朝からなので張り切って朝食を一番にとっていざ川へ。
たまには違う場所もいいかなと、川見しながら移動。
昨日、目星をつけていた賽の神に行ってみるが残念ながらすでに先客。
よい場所なのだが4人は入れそうにないので、もっと下流に移動。
小国川観光で入漁券を買って、思い切って河口じゃなかった合流点付近にいってみようとなって、13号線より下流まで下ってみる。
長者原もよさそう。特に小松橋の下流の堰の下にはそそられたがこれもパスしてもっと下流に。
冨長橋から見下ろしたら、ここは良さそう。
ただし、橋の真下の淵への流れ込みには無数のニゴイ。
鮎も居るけど、とてもオトリを入れられそうにない。
上流と下流に分かれてできそうなので、橋の真下に車を停めて開始。
私と角さんが上流。師匠と正やんが下流へ。
私はオトリを一匹持って堤防のコンクリートを歩いて、目星をつけていた上流のヤナへ。
堤防を歩きながら見下ろしたら、ヤナへの流れ込みはよさそう。
その上の岩盤対もよさそうなので、お誂え向きに鉄梯子があるのでここから入川。
岩盤はちょうどタキナゴの岩盤に似ていて得意の川相なのだが、ちょっと流れが緩くて養殖オトリではうまく泳いでくれない。
ここは野鮎を取ってから後でやることにしてヤナへの流れ込みに移動。
ポツポツとは掛かる。
下流の角さんがなにやら大物を掛けている。竿を寝かせたり立てたり上に行ったり下がったりと忙しい。
あと少しでタモですくおうとしたところで、残念ながらプッツーン。50cmくらいのニゴイだったそう。
悔しそうに糸をヒラヒラさせて上がってきたので、ちょうど今釣れた鮎と岩盤帯を提供。
その後も私はポツポツ。角さんは岩盤でポツポツ。
そうこうしている内に集合時間の12時。
車に集合して情報交換。下流もダメ。
師匠は最初よかったのだが、何匹か掛けたらすぐ上にいたじいさんが下りてきて、
「俺はいつもここでしかやらない。今日は朝から全然掛かってない。それなのに何であんたはそんなにかかんだ?針は何号だ?糸は何号だ?オモリは使ってんのか?泳がせてんのか?引いてんのか?」
と質問攻めで面食らって調子が狂って掛かんなくなっちゃった、って。
ここはニゴイとじいさんがうるさいので(笑)、協議の結果移動することに決定。

場所を探す時間がもったいないので、やっぱり昨日の経壇原。
ちょうど昼時で皆さん食事中なので釣果を聞いてみる。
「うーん、20尾くらいかな」だって。
「しまった!朝からやっていればお裾分けを頂けたかもしれなかった」って、まあそこはそれ、隣の芝生が蒼く見える私たちですので、同じ場所よりはたまには違った場所にも竿を出したかったので納得で諦める。
急いで食事をとって、空いてそうな下流の所へ。
瀬の頭から始めて下流の人を観察。流れの緩いところには泳がせているがきつい瀬には竿を出していなそう。
それならばと、得意のオモリをかまして白波の中に。
ゆっくりと引き上げていくとオトリが白泡のなかでグルグルしたところで「キターッ」山本のように叫んで引き抜く。
だんだん釣り下って下手の人に接近したところで、大石と大石の間の流れのきついところに、オモリをワンランク上げて引き入れたら強烈なアタリ。
散々引き回されて石裏のタルミからやっと引き抜いたら21cmの良型。
これが今回の釣行の中での最大サイズでした。

その後もポツポツで入れ掛かりはなく、今日は昨日より人が多い為かお裾分けが少なくて残念でした。
この日は午前中にかせいだのが功をそうして20尾で珍しくトップ。 チョーウレシイ!(お前はギャルか!)
他の3人もやっぱりポツポツとしか掛からなかったとのこと。

今夜のお宿は銀山温泉「銀山荘」。
この温泉街の旅館は高くてとても泊まれないのだが、事前にインターネットで調べたら何とかがんばれば泊まれそうなお値段なので、朝TELで交渉。
直接TELしてみると案の定お高い。「インターネットで見たのだが」と言ったらすんなりOK。
他の旅館は車を乗り付けられないのだが、ここだけは車を横付けできる。
荷物の多いわれわれとしては有難いです。
部屋は大きくてきれいだったし、お風呂も露天風呂や寝湯などがあり、また食事のお世話をしてくれた方がとっても気さくな方で、宴が盛り上がってとっても楽しい夕餉でした。
夕食後旅館街を歩かないわけにはいかないので、カランコロンとそぞろ歩き。
一番奥の「ちょろ松」という居酒屋で、芸能人の色紙を見ながら駄目押しの冷酒と久々のホッピ。しばらく忘れかけていた飲み物で「ああ昔よく飲んだっけ」としばし懐古。
だいぶ足元が怪しくなったところで、あと5分で閉めるという銀山荘の別館になだれ込む。
急いで生ビール。一気にあおってと言いたい所ですが、だいぶメートルが上がって(大子弁参照)いるので咽ながらなんとか飲み干して、坂をヘロヘロになりながら登って宿に戻りました。
飲みすぎてこの日も秒殺でバタンキュウー。 Zzzzzz。。。。

7月17日

小国川はますます水位が下がりそうなので、今日は寒河江に鞍替えすることにする。
朝、一番に朝食を済ませて一路寒河江へ。
慈恩寺の所まで行ってみて、チェリーランドに戻る。
駐車場から見たら凄く渇水のようであるが、瀬といいトロといいなにやら良さそう。
寒河江川橋を渡ってオトリ屋さんを見つけて、対岸の駐車場へ。
10時に入川しようとしたら丁度監視員の方が来て寒河江攻略のレクチャー。
曰く。 
「寒河江は泳がなければかからない。あまり小さいオトリは使わない。
 天然なら小さくても泳ぐがそれでも最初の一泳ぎで来ないと掛からない。
 養殖の放流ものは何時掛かったか分からないようなアタリ。引きも弱いので細糸で充分。
 とにかく鮎はいるのであまり動かないで自然に泳がせていれば20〜30は釣れる。
 瀬でやっても数は出ないのでトロの流れのあるところで泳がせろ。
 寒河江は針が合わないとポロポロ外れる。
 一角はダメ。早掛けタイプはあわない。ダイワのマルチが良い。
 この前の大会では針が合わなくてだれそれは20尾くらい掛けたのに、取ったのは5尾で予選落ちだったそう。
 大きさは6.5号で充分。
 ルアーでも掛かるのだから釣れないのははっきり言ってヘタだ。 その他云々・・・。」
20分の講義を拝聴。

それじゃ始めようと川を渡ろうとすると「こっち側からが良い。あの大石の周りを泳がせろ!」
先に入った正やんが指示を受けている。私はこそこそと指示が届かない下流へ。
瀬の頭の鏡を丁寧に泳がせる。すぐにヒラヒラ。掛かったのかとおもったらなんと根掛かり。
竿をあおってはずして泳がせるとまた根掛かり。ハリをはずしてなににひっかっかったのか良く見てみたら石に付着した川虫の巣。
川底を良く見てみたら無数の川虫。これじゃ引っかかるはずだ。しょうがないので逆バリをアブラビレ付近に打って泳がせるが掛からない。

泳がせはどうも苦手なのですこし下流の早瀬に移動。
オトリが弱ってしまったので、オモリをつけて早瀬の岸よりにある石裏の白泡の中に引き入れたら途端にひったくられる。「しめしめ」と慎重に引き抜いたら、何とウグイ。
「ヤッホッホーイ」と大騒ぎして引き抜いた手前、座ってオトリを交換するふりをする。
もう一度同じ場所に引き入れたらまたしてもキュキューン。しかしオトリの半分くらいのサイズ。かなり小さい。
オトリは弱ってしまったので仕方がないのでこいつに頑張ってもらうより仕方がない。
オモリはそのままでやや流れのゆるい葦の脇を引く。すぐにアタリ。
これも慎重に引き抜いたのだが、タモの中で糸が絡んでしまった。オモリを外して解こうとしたのだが何としても解けない。
老眼鏡を忘れてきたのでごちゃごちゃに絡んだらお手上げである。
仕方がないので水中糸を引きちぎって解く。ナイロン糸だったので再び結び目を作ろうとあがく。
糸が変にパーマになっていて上手く結べない。もっと糸を切ってやっとチチワを作る。
今度はこの輪に糸を通そうとしたのだが、糸が短くなるのを嫌って小さいチチワを作ったので、この輪に通らない。
悪戦苦闘して目を近づけたり遠くしたりしてやっと出来た。
ヤレヤレと立ち上がろうとしたら足が痺れてしまって危うく転ぶところだった。
引き船を葦に結んで、離れたところから瀬脇を狙う。短い浅瀬なのだが順調に掛かる。
仕掛け作りに大分手間取ったが午前終了までに10尾くらいは釣れた。

12時丁度に上がってカギを持っている師匠を待っていたのだが、なかなか上がってこない。
上流に居るのが見えたので迎えに行きながら見ていると掛かっている。
瀬脇にいい所があって釣り易そうだし、実際掛かっているのでカギだけ預かってこようと近づいていったら、師匠も気がついて堤防に上がってきた。
車に戻って昼の宴の開始。
今日は暑くて暑くてとてもウェーダーをはいたままでは休んでいられない。タイツを脱ぎ捨てて石に座って食事をとろうとしたのだが、これがまた石が熱くて座っていられない。
立ち上がって冷やし中華をすする。今日は暑くなるだろうと冷やし中華にしていてよかった。
他には缶詰やら漬物だがメインディッシュに用意したボロニアソーセージがボリュウーム万点。
せっかく冷やし中華でダイエットしようとしたのに、帰って体重計に乗ったら「これ壊れてない?」しっかりメタボに拍車が掛かってしまった。

水分を十分とって午後の部開始。
師匠は午前の続きの上流。正やんと角さんは目の前のトロ瀬。私は午前の下流の瀬の続き。
せっかく朝レクチャーをうけたのに、ことごとく反対の仕掛け。
別にわざとそうしているわけではないのだが、根掛り防止で瀬を中心に攻めるのと、オモリが必需品なので糸は02、針は一角7.5の3本イカリ。
午前やった感じでこれが私には合っている。
午前の瀬の続きから始める。瀬脇の葦の際が掛かる。一引きづつ釣り下る。
そうしたら私の後ろ側の細い流れでやっていたオヤジが、これからやろうとする下側に入ってしまった。
「あちゃー、入られちゃった。しかも何も対岸に渡って入んなくたっていいんじゃない?プンプン」
まあしょうがない。どかない場合は上の瀬に移動することにして釣り下る。
オヤジは釣れないらしく間もなく上の瀬に戻ってくれた。ヤレヤレ。
だんだん下ってみるとすごくいい平瀬。ところが残念なことにオヤジの立っていた辺り一番良いみたい。
少しやってみたのだが、追いが無い。しばらく葦に向いて釣っていたら、葦の中からカルガモの親子が一列になって出てきた。少し泳いではまた葦の中に入っていく。チョー、カワユイ!(だから、お前はギャルかって!)
余り驚かせてもいけないし釣れないので、オトリを曳船にしまって上のチェリーランドの真裏の瀬に大移動。

大汗をかいて、瀬の開きの角さんを追い越してもっと上流、瀬の丁度真中辺りの大石が二つあるところまで移動してから始める。
オトリが小さいのでオモリをワンランク上げて石裏から引き入れてみる。
普通にオトリを入れられそうなところは釣り切られていそうなので(朝のレクチャーであそこでやった居る人は皆オモリを使っていると言っていた)石の頭や、石と石の間の絞りなどを重点に攻めてみる。
思ったほどは釣れない。皆同じことを考えているようだ。
それならばと、一番良さそうな瀬尻近く良い流れを、普通にオモリを喰われないようにと底に入れることだけに注意して引いたら、これが当たってここだけで結構釣れた。
3時を過ぎて追いが遠のいてきたので瀬の開きのトロ場に移動。
仲良く4人で並んでと言いたいのだが、広いところなので各自あっち向きこっち向きで竿を出す。
周りを見たらわれわれ4人と、あのオヤジの5人だけになってしまった。
釣れなくて帰ってしまったのか、暑くて居なくなってしまったのか独占状態になったのだが、流石に久慈川の釣り師も3日目になったら向こうに良さそうなところが見えても動く気がしない。
皆も同じらしく余り動かない。ポツポツと掛かる。
そうこうしているうちに、誰とも無く目で合図をし合ってジ・エンド。
「あ〜あッ、疲れた」
皆同じことを言って、皆真っ黒になりながらも心地よい疲労感でした。
型は小さいけど楽しめました。
車を停めた所の目の前のトロに入った正やんは結構良い型が出たとのこと。
上流の瀬脇の師匠は曳船を置いて、堤防のコンクリートの上から結構掛けていました。
途中暫く川に蹲っていたのでトラブルかと後で聞いたら、なんと熱中症に罹りそうになって体を水に沈めて冷やしていたそう。
コンクリートの上を運動会していたので暑すぎたのです。危なかった。
その後はやる気が失せて、トロに体場でを沈めて体温を下げながら地味にやっていたそう。
師匠の体調不調でなんとこの日は私がトップの26尾でした。チョーウレシイ!(またかよ)

帰りはチェリーランドでソフトクリームを食べて(頭がソフトクリームになっていたので目の前にトルコアイスクリームがあったのが見えず半分くらい食べてから気が付いて「あーッ、これが食べたかった」って。遅かった。ソフトクリームがジャンボサイズだったので二つはちょっとお腹が心配で諦め)一路帰路へ。
高速を快調に飛ばして8時には那須塩原市に。夢庵で夕食を食べて今回の釣行もお開きになりました。
今回は珍しく快晴の3日間で、「鮎釣りをやったーッ」っと云う気がする遠征でした。
これを期に雨男は返上で来年からも天気だったらいいなぁ〜(フッフッフ---鬼)

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