1998年7月22〜23日
今回はサクランボで有名な山形県の寒河江川です。
サクランボはともかく、私にとっては寒河江川の天然鮎と、山形の「板そば」が楽しみな釣行です。
大子を暗いうちに出発して東北道村田ジャンクションから山形自動車道に入り、蔵王を左手に見て通過し、寒河江で降りて「チェリーランド」で朝食を取る。
チェリーランドの直ぐ裏手がもう釣り場で、沢山の人が竿を出している。
ここは平瀬で好きな荒瀬がないのでもっと上流に移動してみる。
慈恩寺大橋のたもとでオトリを買う。今年は大きいのが掛かると言われてオトリを見ると、なんとこれが小さい。10〜12センチ。
「大きいって言ってもオトリがこれじゃ、久慈川の鮎を見たら卒倒しちゃうんじゃないかな」などと言いながら川へ向かう。
右岸の川を見下ろせる所から偵察すると、「いるいるッ! うじゃうじゃと」、しかし小さい。
田圃の脇に車を止めて準備をしようとするが、そこら中犬のウンコだらけ。
どうやら犬の散歩コースに停めちゃったらしいが、他にないのでここに停めることにする。
踏まないように注意ながら準備をして川に降りる。
川は岩盤で淵あり瀬ありトロありで、変化に富んでいてなかなかの場所である。
さっそく思い思いの場所に入る。
私は当然瀬の脇に陣取る。仲間は上流の平瀬に入る。
オトリが小さいのでいきなり瀬には入れられないので、ヘチから泳がすことにする。小さいなからもすいすい泳いでだんだん流芯の方に泳いでいく。「おいおい大丈夫かよ」と思ってみていると急にスピードアップして瀬の流芯を上っていく。
オトリのわりに泳ぎすぎるので変だな、と思って引き戻そうとしたら何と掛かっている。
一匹目なので慎重に寄せてみると何と20センチの良型。
「なるほど良い型だ」とこれをオトリにして泳がせてみると、程なく2尾目。
これは小さい。15〜16センチ。
小さいので一匹目に再登板してもらう。
まだ元気で直ぐに3尾目。これも小さい。
もう一度。4尾目はなかなかこなくてやっと来たらまた小さい。
さすがにオトリも弱ってきたので交換する。
小さいオトリを丁寧に泳がしていたら突然重くなる。
「おッ、これはでかい」慎重に寄せたら、何と小さい鮎がいっぱい付いている。
掛かり鮎に高切れした鮎が2尾付いて、オトリと合計で4尾が釣れた。
高切れの鮎をはずしてみたら、かなりの細糸に背針を打って工夫したようだが、掛かってた鮎は15センチぐらいだった。
いくら天然のパワーとはいえ、ちび鮎に切られてしまう仕掛けでは掛かっても取り込めないでしょう。
この後もチャラに移動して順調に釣れて、小さいわりには天然のパワーのある引きで楽しめました。
これが8月になって最盛期を迎えたら、十分な手応えのある釣りになると思います。(その頃に来れたらいいなぁ)
夕方4時までやって今日は天童温泉泊まりです。
夕食後休憩をしてからぶらぶらと街へ出かける。
道路の向かいに「水車そば」を見つけてはいる。
いかにもやりそうな蕎麦屋で期待が高まる。
純米酒とモリ蕎麦を頼んで、手打ち蕎麦の実演を見学する。
鮮やかな手つきで感心してると程なく蕎麦ができあがる。
かなり太い。割り箸蕎麦と言われる所以が納得です。
噛みしめるとものすごい歯ごたえで、半分も食べるとこめかみが痛くなってしまう。
江戸の粋な蕎麦とはまた違って、素朴な蕎麦で美味しい蕎麦でした。
大満足で帰って寝る。
帰ってから調べてみたら、山形県でもベスト10に入る蕎麦屋でラッキーでした。
夜中に目が覚めてヤナ予感がして窓を開けてみると、なんと雨が降っている。しかもかなり強い。
明日を思いやりながら、続きの爆睡。
朝起きてフロントで確かめてみると「夕べはかなり降った」とのこと。
「ぜーってー誰か雨男がいる」と言われる前に言って、みんなの「おまえだろッ!」の視線は無視して今日の予定の協議に入る。
「直ぐに戻れば那珂川か久慈川でやれる。」ということになって、「ではッ」ってんで急遽引き返すことにする。
僕らの仲間はウンコは遅いが決断は早い!
久慈川では遠征気分がそがれるので、那珂川に決定する。
昼には黒羽に戻って、セブンイレブンで昼食の用意して川に着いたら直ぐに食事をとってから川に入る。
下手のチャラ瀬に入って始める。なかなか掛からなくてだんだんと釣り下がる。
ポツリポツリとしか掛らない。
何匹かめにそれほどの引きでないのに、なんと穂先が折れてしまった。
鮎に引かれて川面を流れる穂先を急いで拾い上げてみると、16センチぐらいの鮎が掛かっていた。
昨年買ったばかりの下野オリジナルなのにチビ鮎で穂先が折れるとは。
仕方がないので5年前の下野オリジナルに交換して、上流のトロに移動する。
ずんずんと入っていって胴長のギリギリのところからオトリを放ったら、なんとしばしの入れ掛かり。
欲を出して上流に移動するが、胴長に水が入ってしまうので平行にしか移動できない。
やはり8.5メートルではもの足りない。折れてしまった9.5メートルが恨めしい。
腕を精一杯伸ばしながらの釣りなので疲れてしまって長続きしない。
トロで10匹ほど釣ってからまた下流に移動する。
大石の周りでポツポツと掛けて、釣り下るが疲れて集中力がなくなって、オトリを引き回してしまって後が続かない。
夕方5時に竿をしまって、今回の釣行も終わりとなる。
雨にはたたられるし竿は折れるしで散々でしたが、美味しい蕎麦と小さいながら寒河江川の天然鮎の引きが堪能出来たので、満足の釣行でした。
8月の寒河江の鮎と引っ張りっこをしてみたーいッ!!