美保湾に面した弓ヶ浜半島の東端に、米子の奥座敷と呼ばれる皆生(かいけ)温泉がある
明治の時代、皆生海岸の浅瀬に湧き出す熱湯を偶然にも漁師が発見
それが皆生温泉の始まりともいわれる
大正末期には、既にこの海岸で草競馬が行われていたらしい
昭和に入り現在の皆生海浜公園の辺りに競馬場が作られ
1929(昭4)年5月:第一回目の皆生競馬が開催された
春夏二回各三日ずつ開催され、開催期間中は露天商なども出て人で賑わい
競馬のお客様を目当てに出来た旅館もあり、現在の温泉街の基礎が出来たらしい
場内には板囲いをして入れないようにしてあり
馬場と観客席の間にはパドックらしきものもあり、予想屋もいたという
バス停留所にバスが来ると7つ位あった馬券売り場に多くの人が流れていったとか
競馬場の東端あたりには古鉄管で温泉を送った馬の入浴場もあり
コンクリートの浴槽にスロープで馬が入浴できる様になっていた
今は多くの人を癒している皆生温泉であるが、その昔は馬も癒す場所でもあった
1937(昭12)年:この年まで開催されていたが、戦争で一時中断となる
戦後、昭和22年と23年に皆生競馬場は米子競馬場と名称を改めて再出発し2回の開催をしたが
1948(昭23)年:人気高まらず経営不振により閉鎖される
鳥取県米子市皆生温泉
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