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中里介山の小説であまりにも有名なこの大菩薩峠はいつ行っても登山客の絶えない人気の山だ。
日曜は雨の予報。土曜日の天候は晴れのち雨のところが多いが、雨はおそらく夜になってからだろうから昼間は大丈夫だろう。前日、帰宅後に洗濯に精を出す。家の仕事に少しでも貢献しておいたほうがいい、という打算が働いたのかもしれない。ジャスコで買い物、いつものように半額おにぎりを探す。でもおかかしか残っていなかった。その他、いくつかパンとジュースを買う。体が疲れ気味で行くのは億劫だなと思いながら買い物を終える。11時に準備が終わらず眠くなり、そのまま寝てしまった。
朝4時20分、今日も寝坊。予定は3時半出発のはずだった。適当に弁当やカメラ、などを詰め込んで4時半に出発。最近、このパターンが多い。そういえば初期の日光白根山や白毛門のときは2時半頃に出発して気合が入っていたっけ。ま、あまり気合を入れて出発しても体と心が疲れるだけなので少しはルーズのほうが長続きするというものだ。というわけでお気楽ハイクにシュッパツ。
勝沼インタを降りて411号線を北上し、上日川(かみにっかわ)峠方面に右折、途中の丸川峠分岐地点に新しい駐車場が作られていていたのでそこに駐車した。一台しか止まっていない。後から来る車はそのほとんどが上日川峠に向かって行く。こっちは意地でもここから登るぞという気になってきた。上日川峠からは短い時間で大菩薩嶺を往復できるようになっている。大菩薩嶺のいいとこだけを少ない努力で手に入れようという人々にはうってつけだが、醍醐味を味わうならばやはり丸川峠経由の周遊だろう。
3番目に入って来た車は習志野からのご夫婦で、同じ千葉のお仲間だ。ここに駐車場があるとは思わなかったらしく、面食らっていたようだ。どうやら自分とは逆コースで回るらしい。丸川峠までは急坂が続き、、かれこれ1時間半くらい歩くと樹林が切れてのどかな平地となり、そこが丸川峠で丸川荘がある。マウンテンバイク持参の若者3人が休憩中だった。自動車道がつながっていないのでここは昔ながらの平和な雰囲気が漂っている。
大菩薩嶺まではなだらかなのぼりの原生林の中をのんびり歩いていく。途中で丸川峠の若者3人に抜かれた。さすがにマウンテンバイクは峠においてきたらしい。若者と体力を争っていても勝負は見えているので、ここは道を譲り、マイペースで一人旅だ。
大菩薩嶺がこの山域の最高峰。樹林に囲まれて展望はないけれども、記念写真を撮っている人が多い。ほとんどは上日川峠から来た人々。アンドーナツを食べながら、こちらも記念写真を撮影。そのうち独りぼっちになり、これ幸いとばかり記念撮影をタイマーで撮影しまくった。そうこうしているうちに次の大パーティが到着。先頭の旗には大菩薩ナントカという文字が書かれていて、持っている人が「ここが大菩薩嶺です」などと説明している。その数三十人と見積もったが、すでに頂上は自分の撮影は無理と判断し、その場を後にした。
雷岩の展望は抜群だ。富士山や上日川ダム方面に展望が開け、塩山市街も一望できる。昼食、休憩には絶好のスポットだ。三脚を使って撮影するのは自分、一人のみ。あちこち駆け回って恥じも外聞もなく、自分の姿を写真に収めていると、お子さん連れのご一家が「あの三脚いいなあ」とうらやましそうにこっちを見つめていた。何しろ一人旅なので自分の姿を撮影するのは面倒くさく、三脚を出して活躍できるのはこんな場所くらいしかないので張り切ってしまったので、それが楽しんでいるふうに思われたのかもしれない。そのファミリーが近づいてきて写真を撮ってほしいというのでサービス精神を発揮し、2枚撮影。たぶん三脚などを使って子供たちと全員で写真に納まりたかったのだと思う。次回、出かけるときはおそらく、コンパクトな三脚を買っているだろう。
ここから大菩薩峠までは大展望を楽しみながら下っていけるこの旅のエッセンスとでも言うべきところだ。樹林ではなく草原になっているので抜群の展望が続く。介山荘のまえに大菩薩峠の道標がある。この記念撮影スポットは多くのガイドブックに載っていて、いい記念写真が撮れそうなところだけれども、仲間もいないのでシャッターを切る回数も少ない。でも道標の上にカメラを置いて数枚撮影に成功した。道標の手前は山小屋でアイスやカキ氷もあるし、昼食も簡単なものなら食べられるようになっていて観光客には便利なコースと言えるだろう。
下りやすいなだらかな坂道を上日川峠まで下る。かつては上日川峠もひなびた峠だったようだが、丸川峠とは違ってここは車道が通じたため今では一大観光基地のようになってしまった。車でここまで来る人が多く、自家用車の駐車場と化していて、公衆トイレも完備されている。さっきの大菩薩登山隊?の実行本部のような人たちがメンバーのチェックをしていた。自分も間違えられそうなのでいそいそとその場を立ち去り、熊注意の看板の横から裂石に至る山道を下り始めた。4時、分岐点駐車場着。朝出会った習志野ナンバーの車はすでに無し。こっちは写真を撮りながら歩いているので遅れをとったらしい。
計画通り7時に帰宅と思いきや、中央道で数台の車の衝突人身事故あり。約7キロメートルの距離を1時間のペースとなる。いったいどじを踏んで事故を起こしたのはどこのどいつだ?とため息をつくがここは諦めが肝心。自分でなくて良かったと思い直すことにする。8時帰宅。約1時間の遅れでついたことを喜ぶべきだろう。
大菩薩嶺は体力に自信がなければ上日川峠まで車が利用でき、介山荘や福ちゃん荘で昼食も可、かつ展望にも恵まれ楽しく歩ける絶対のお勧めコース。でも普通の人はひなびた丸川峠経由で一日頑張るほうが充実感が味わえるはずだ。
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