二子山

東岳中間テラスから望む西岳

5:30 関越道高坂SA
冷たい北風が吹く

8:35 股峠 東岳には右の坂を登る

9:17 東岳頂上から南に両神山を望む

9:18 東岳頂上で記念撮影 背景は西岳

9:28 東岳の中間テラ
スから西岳を望む

10:53 西岳山頂(中央
峰)で記念撮影

10:54 西岳山頂でロッ
ククライマーと出会う

11:00 頂上から東御
荷鉾山と西御荷鉾山

11:42 岩稜の尾根を下って振り返る西岳

11:58 石灰を採掘され悲惨な姿の叶山

 12:53 魚尾道峠から二子山稜線を望む

13:33 国道299号線からの西岳と東岳


      11月19日(土) 二子山、といってもこの名前は日本にはいくつかあるようで西上州二子山とも言われるらしいが、ガイドブックには西秩父の二子山とある。簡単に言えば国道299号線を境に両神山の北にある山と思えばいい。
      18日夜、計画を作り出したけれども眠くて完成しない。地図をどんなに見ても一般道をかなり走るのでアクセスがあまりいいとはいえない所でカーナビのない身分としては不安が消えない。それでも一応自家製の地図を作ってザックに入れるところまでで就寝、12時前。明日の早起きを目指す。
      当日、4時起床。うまく起きられたと思いさっさと準備をしていざガソリンスタンドとコンビニへ向かい4時20分過ぎにようやく本格的に走り出した。柏インタ、外環大泉ジャンクションを通過、関越道花園インタから140号線、皆野寄居有料道路、299号線を乗りついで行く。本当に予定どおり走っているのか不安が消えなかったが、意外と迷わずに来れたのはやはり道標のおかげだろう。140号から299号に移るときにとにかく小鹿野方面を目指していけば間違わない。あとは迷うわけはないのに一本道の山道はあまりに長い。まだ着かないのかなあと思うころにようやく坂本に到着。でも車をどこに止めるべきかわからずどんどん上に登って民宿「登人」も過ぎ去りわけがわからなくなり、再び一気に坂本まで‘下山’。そしてまた同じ道を登って「登人」脇にある公衆トイレの近くの路肩に駐車した。そのときはたった一台だけ止まっていたので果たしてここにとめていいのかわからなかったが、迷っても仕方ない。のんびりと股峠に向かう。
      誰とも会わずに股峠に着く直前に登山者数人とすれ違った。さらに写真を撮っていると中年の男性と若い女性のペアとすれ違う。わけありの二人だろうか。単なるお父さんと娘だろうか。なんだかつまらないことを考えながら東岳に向かう。一般道ではないとガイドブックに書かれていて多少の不安があるものの誘惑には勝てない。しばらく急坂をのぼると鎖場が現れる。第一歩目を出す勇気が必要なところだ。そこを何とか登りきると邪魔していた木々が急になくなる中間テラスにたつ。そこから鋭峰西岳の眺めは豪快だ。登ってよかった・・・でもそこは頂上ではなくさらに岩の尾根道を注意深く歩いていかなければならない。ついに東岳頂上。三脚を持参しなかったのでたいした記念写真は撮れない。なんで三脚を置いてきてしまったのか後悔しながらもそこからの雄大な眺めを楽しんだ。両神山と西岳を見ながらしばらく休憩。水を飲む。ジュースは西岳までお預けだ。誰かいれば写真を撮ってもらったのだけれどもあいにく誰もいないのが残念だった。時間が早すぎたのかもしれない。鎖場のところまで戻るとい7人くらいのパーティが登ってきた。さらに何人か鎖場を登ってきてやはりこの時間になると登山者は多い。鎖場を登る登山者とすれ違うと「怖い山ですね〜。甘く見てました。」と嘆いていた。確かに。でも慣れたら楽しくなるかもしれない、と自分に言い聞かせた。
      慎重に下って再び股峠。そこから西岳を目指し、紅葉の中を登る。一人旅なのでもう岩稜コースはあきらめ一般道を登ると決意。でも一般道にしては急坂で鎖場もある。なんだか東岳と変わらないと思いながらいくつかの鎖場を越えて西岳中央峰の頂上到着10時50分。ロッククライミングコースを登ってきたヘルメット姿の二人のクライマーがいた。本物のクライマーとはこういう人のことだろう。谷川岳に行こうとしたらしいが雪であることがわかり、急遽変更してこの二子山に来たらしい。雪が降ると岩登りはできないと言っていた。写真を撮ってもらってお宝のグレープジュースを飲む。快感。
      さてどっちへ下ろうかと悩む。自分の作った案では西の岩場を下っていくのだがどう見ても人が下るとは思えず、うろうろして少し戻っても見つからない。やはりこの岩場を下っていくしかないと思うとまた不安になる。あとから登ってきた人にたずねるとコースは正しく、この岩稜尾根を下ってしばらくすると鎖が現れると言う。急坂で鎖もないので三点支持の原則を守ってゆっくりと下り始めた。今まで亀のようにのんびりゆっくり慎重に歩いてきたが、もう亀どころではなくカタツムリの心境。ホールドは十分なのであせらなければ何とか下れるはず、と思いながらようやく西岳第三峰。振り返ると下ってきた西岳中央峰の豪快な姿が見える。あんなところを下ってきたのかと思うと少し自信にもなった。途中、石灰採取のため頂上が削り取られてまったいらになった叶山の姿に唖然。いったい誰が許可しているんだ?という思いがよぎる。都会のセメント建造物はこのような山の犠牲の上に成り立っている。武甲山とて同じ運命をたどりつつある。この二子山も石灰岩なのでいずれセメントになってしまうのだろうか。もうそういう時代は過ぎたと思いたい。岩場の最後に鎖場は2つあり、最後の鎖場垂直7mを下ると急坂のロープ。さらにそれを慎重に下るとようやく岩場から離れて樹林帯に入って一息ついた。紅葉する大木がこんなに親しく感じられたことはない。紅葉の落ち葉も輝いて見える。
       木の伐採地に出ると展望が開け、そこが魚尾道峠。「よのおみちとうげ」。読みにくい名前だ。でも歩いてきた稜線が一望できるところでしばし写真休憩。今まで撮ってきた遺書代わりの写真ではなく、ようやく落ち着いて考えながら写真を撮影。でも何枚撮っても三脚がないのでそのできはたかが知れている。結局後から来た人に一枚写真を撮ってもらいお互い写真を撮りあって世間話。長野の佐久から来た人で、長野の山はもう雪山なのでこちらに来てみたと言っていた。舗装された国道を利用して車まで戻るとかなりの車が路肩駐車していた。湧き水を水筒に入れて2時過ぎに出発。5時半帰宅。
       石灰岩の岩山登りは最初不安だけれども慣れるとやはり楽しい。下ってからそう思うのかもしれないが、でも今度行ったらもっと楽しく景色も楽しむ心のゆとりを持って下れるだろう。展望は抜群に良いし、西と東の両方行けるし、紅葉も見られる。西岳からの長い岩場の尾根を下る充実感、豪快な山容、どれをとってもお勧めだ。叶山の無残な姿だけがつらいけれど、これとて環境を考えるヒントになるかもしれない。天気のいい日に登れば忘れられないすばらしい思い出の旅になるはずだ。もちろん滑落せずに生還すればの話ですが・・・。