相馬山
上毛野 伊香保の沼に 植ゑ小水葱(こなぎ) かく恋ひむとや 種求めけむ3415

天神峠の石灯籠 榛名湖・榛名富士・相馬山 天目山頂上で休憩

磨墨岩で記念撮影 ヤセオネ峠 沼の原と相馬山
赤城山、榛名山、妙義山を上毛三山と呼ぶが、この榛名山は高崎に住んでいたときに一番近い山で小学校時代に榛名湖のスケートにつれてきてもらったことがあるし、伊香保温泉にもとまったことがあるはずだが、何しろもう40年位前の話なので覚えていることも少ない。氷の張った湖をおっかなびっくり滑っていたのははっきり覚えているし、そのときの写真もどこかにあるはずだ。
三連休の初日の天候はあまりよくない。と言ってもこの先回復する兆しもなく、今日を逃してはまず行けないだろうと思い、眠い目をこすって4時半頃に出発した。さすがに連休初日でレジャーを楽しもうとする人が多く、いつもより車の出だしは早い。帰りはなるべく早く帰ろうと思って関越道を走り続け渋川伊香保インタを降りる。伊香保温泉は有名な温泉地なので道路標識もはっきりしていて迷うことはない。伊香保は2000年も前から温泉があるといわれ万葉集にも伊香保を歌った歌が9首もある古くからの地名だ。当時、伊香保の沼は榛名湖、伊香保嶺は榛名山のことだった。標識どうりに従って車を飛ばし伊香保温泉の中を突っ切り、自動的にミニいろは坂のような榛名道路を登っていけばやがて榛名山の主峰、榛名富士が見えてくる。以前、前の職場の部屋からこの榛名富士が見えて驚いたことがあるが、さらに地元佐倉市の寺崎城址から見えた時はますます驚いた。季節と天候を選べば千葉の船橋や佐倉からも榛名富士やその向こうの上越国境の雪の山々が見渡せることもある。
湖畔にはいくつかの町営、県営駐車場が点在し、どこに止めたらいいのか迷ってうろうろすること10分、帰りのことも考えてようやくトイレのすぐそばに止める。8時、時間が早いせいかハイカー姿の人はいない。とにかく天神峠に登ること5分、入り口の天神峠石灯籠横を通ってようやく山道に入る。この石灯籠は旧天神峠からここに移設されたもので、作られてから200年くらいたっている。
氷室山へののぼりは急坂だ。関東ふれあいの道に指定されているのでよく手入れされている階段が続くが、歩いている人がいないのでくもの巣が張っていてスティックで払いながら進んだ。静けさの中、自分の足音でもないのにしばしばドサッと音がするので不安だったが、暫く行くと目の前の木の階段にイガグリが落ちてきた。見れば周りは栗の木林。さっきからの音はこの栗が落ちる音だったことがわかった。この季節は栗が落ちてくる季節なのだろう。市販されている栗よりはかなり小さい。
氷室山頂上は狭くて展望は利かない。頂上道標もなく誰かの字で木に直接氷室山と書いてある。天気も曇っているしもう帰ろうかと思うが、もう少し先まで行ってもいくつか峠があってそこから榛名湖に出られるのでその辺まで行くかという気持ちになって、下り始めた。
その次の山は天目山だ。このコースでは相馬山についで高い山で頂上はベンチが数個あり、開けていて休憩にはもってこいのところだ。でも結局自分しか登ってこなかった。道標の上にカメラを置いて記念撮影を始めたが、フィルムカメラの電池切れでほんの数枚撮ったところで撮影できなくなってしまった。これ以後デジカメに頼るしかなくなる。
七曲峠、松之沢峠で車道を横切り、さらに磨墨(スルス)峠を目指す。ここまで着たら止めるわけにもいかず、意地でも相馬山に登らなければという変な考えに取り付かれてしまった。磨墨岩には登れるらしいのだが、入り口を通り越したらしく、眺めるだけで横を通過、東屋で水を飲み休憩。スルス峠に登ってきた中年のご夫妻に写真を撮ってもらったのが上の写真だ。
休憩後、このご夫妻を追って相馬山をめざすとようやく鳥居のある相馬山登山口、何人かがすでに登っているらしく、人の声も聞こえる。登りは急坂で鉄梯子、鎖を利用するが、岩がコケで覆われているところが多く、滑らないように気を使う。頂上は神社があるが、展望は今日の天気ではイマイチ、のんびりとするようなところでないので、やや戻ったところの草地で休憩。相馬山は榛名山の中でも最古の山で榛名富士よりも古い時代にできたものらしい。
くだりの方が怖くて危険だ。ゆっくり降りてさらにヤセオネ峠方面に下ると歩きやすい道となった。ヤセオネ峠からはバスがあるとガイドブックに書いてあるが来そうもないので、、ここは榛名湖に歩いて戻るしかない。一本道の車道の横を歩いていると、オートバイのライダーが停車してスルス岩・沼の原方面を見て「きれいなところだなあー」と感嘆しながらヘルメットをはずした。写真を撮ってほしいというので榛名富士を背景に1枚、オートバイと一緒に1枚撮影。こちらも相馬山を背景にして撮影してもらった。確かにスルス岩の前の沼の原は「ゆうすげの道」として木道の遊歩道があって自然を楽しめるようになっている美しいところだ。
渋滞する前に帰りたいと思い、必死に歩いて約45分くらいで駐車場、12時50分すぐ出発。伊香保温泉の万葉集の碑でも眺めながら、もっと風情のある旅をしたほうがいいのかもしれないが、渋滞を考えるとつい帰り優先となってしまった。一度も休憩せず帰宅4時。秋の天気の良い日に行けば紅葉もまた美しいに違いない。