子持山

子持山 若かえる手の もみつまで 寝(ね)もと吾(あ)は思(も)う 汝(な)は何(あ)どか思(も)  (万葉集 14−3494)

子持山頂上

子持山参道の大鳥居
くぐって狭い道を登る

安産と子育ての神を祭る子持神社

しし岩頂上から
子持山(左)を望む

逆光のしし岩。蛇行する吾妻川が見える

子持山頂上で多くのハイカーが昼食中

頂上からの展望

小野子山を望む

沼田市街とその遠くに冠雪の武尊山

すでに雪景色の
谷川連峰
        11月13日(日) あまり無理しなくてもいいんじゃないの、という意見を無視して4時半ころ出発。途中でGSやセブンイレブンに寄ったりして伊香保インタにたどり着いたのが7時項で5号橋に着いたのが確か7時20分過ぎ。この先6号橋や7号橋、さらに8号橋まで行けるけれど、今日は晴れの日曜。来る人は多いだろうからここに車を置いて歩いていくほうが気楽だ。案の定、7号橋の登山口前の駐車場は満杯に近く、後から来た車は止めるのに苦労していた。下に引き返せばいいのに何とかここに止めようとする人が多い。つまりみんな楽して登りたいわけだ。ジャンパーを着て行くかどうか迷う。暑そうな日なので必要ないとは思いながら車に引き返すのも面倒くさく、ザックにひっかっけて登ることにした。つまらないことでずいぶんと悩むものだ。
        子持山は群馬県の榛名山北方にあるいわばお隣の山。10人ほどのグループが登っていくのでその後を追いかけるように登山開始。10人もいれば話も弾むし、話し声も大きく熊も近づかないだろう。屏風岩の下を通る。実は屏風岩に登れることを知らず、前の人たちについていってそのまま直進した。あとで雑誌を見たら登る道があったらしい。少し残念だがそのうちまた登るチャンスもあるだろう。登っていくと尾根道に出て、さらに登ると巻き道と獅子岩の分岐点に出る。どっちを行くかはその人の勝手だが、巻き道のほうがずっと楽。でも獅子岩はこのコースのメインだからここを登らなくては意味がない。かなりの急坂で木の根、木の枝、岩などをつかみながら必死に登る。そんなに長い時間でないとはいえ、はじめて来たので少し緊張。後ろから登ってくるご夫妻も元気で、すでに何回かここに来たことがあるらしい。ようやく鉄梯子の下に到着。ここを登っていって左に鎖を頼りに移動。落ちると怪我ではすまないので慎重になる。そして最後の鎖場。前を行く団体の一人が取り残されていて後ろから来たワタクシにせかされる形でなんとか鎖にたどり着いたものの最後まで登れるか不安の様子。鎖場の足場の第一歩がかなり高いところに刻まれている。気乗りしない様子で鎖をつかみ足をあげるもののそこまで届かない。その届かない登山靴を無理やり足場まで引き上げてやってようやく一歩前進。その後は上から同じ団体の人の掛け声と助力で何とか頂上まで登りきり、ようやく自分の番となった。
        獅子岩の頂上からはさえぎるもののない360度の大展望。このコースではここからの眺めが一番よいと後から来た方が教えてくれた。ここから子持山頂上が眺められるし、遠く、武尊山や谷川連峰、日光連山はすでに雪の姿となっている。さすがに赤城山や榛名山は近くに見えて多くのピークが寄り集まった山だということがわかる。何枚か写真を撮ってもらい、展望を眺めているうちにほかの人がどんどん降りてしまって一人になってしまった。降りるときのほうが登るときよりも不安だったが何とか乗り越えた。
        一休憩して子持山を目指す。巻き道と出会うまでにさっきと同じように岩の角や木の根が頼りの急坂を慎重に下る。びっくりするような急坂でこういうときはあせらずのんびり下るのが一番安全だ。逆光のため獅子岩が写真で黒くなってしまったがたしかに獅子の形をしているように見える。その向こうに蛇行する川は吾妻川だ。一つ大きなピークを超えて柳ヶ峰。さらに20分歩けばついに頂上だ。ものすごい人数の人が昼食中。この前行った瑞垣山のときよりもさらに大きな超団体とでも言うべき人たちが集団で座ってお昼を食べている。まるで宴会騒ぎだ。その脇を過ぎてさらにいくつかの団体の横をすぎると頂上の道標。頂上の道標とともに一等三角点あり。そこにも多くの登山者がいて記念撮影さえままならない。一人旅のわが身としてはここで道標の上にカメラを置いて多くの人をバックにタイマー撮影。ほかの人なんか気にしてられない。団体で来ると食べるところを見つけるのも大変だが、一人ならどこでもOK.。頂上道標近くの石に一人腰掛けてセブンイレブンのコロッケパンとキャベツ入りメンチパンを食べる。飲み物はお湯と水を持ってきた。水はさすがに遠慮して、こういうときはお湯に限ると思う。暖かいお茶を持って来ればもっとよかったろうけれどお湯での代用は自分にとっては十分満足な昼食だ。景色はよく見えるけれど欲を言えばもっとはっきりした視界が開けてほしかった。視界が霞んでいるのは一日前に降った雨のせいだろうか。もっとからっと晴れた日に登るのがベスト。霞んだ景色はいまいち写真写りがよくない。
        帰り、柳ヶ峰から大タルミに下る。ここもかなりの急坂。落ち葉で滑らないように気を使う。大タルミ分岐点で8号橋方面に下る。誰もいない。紅葉のきれいな山というわけではないものの中腹はところどころ紅葉していて見所もある。沢沿いに下っていくと8号橋。途中の沢沿い坂道を踏ん張りきれずにずっこけたが大事には至らなかった。手に少し擦り傷を作り、デジカメF710が胸のポケットから飛び出して岩に落ち、傷だらけだ。たくさん使えば傷付くことも多いのは仕方がないだろう。形あるものはいつかは崩れる、などと悟りの心境。舗装された林道を下って5号橋に着くとそこも車でいっぱいだった。
        車で下る途中で子持神社に立ち寄り。もっと開かれたところにあると思っていたら意外と山奥にある、山寺ならぬ山神社の雰囲気。清潔な広い境内に訪れる人はなく、一人静寂を楽しむ。この神社の祭神は木花開耶姫(このはなさくやひめ)で子授け、安産の守護神とされている。神社を管理している方(おそらく村の宮司さんか?)が本殿のなかで掃除をしていた。この境内の一角に古い万葉の碑がひっそりと建っている。ストレートな愛の表現がいかにも万葉集らしい。
児毛知夜麻 我影嘉平瑠代能 毛美都麻代 寝毛等和波毛布 汝波安杼可毛布

子持山の若い楓の葉が赤く染まるまで、春から秋まで自分はお前を抱いていたいがお前はどうか
                       (パンフレットに載っていた田中澄江の解説より)
        このまえエンジンオイルを入れ替えたとき、タイヤが片べりしていて危ないといわれ気にしながら高速を走っていたら大泉ジャンクションのところで別の車がタイヤのパンクで故障駐車していた。自分でなくてよかったと思いつつそばを通過。長距離にこのタイヤでは不安だ。もうそろそろタイヤを替えたほうがいいかもしれないと思いながら何とか無事帰宅。4時。