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石川SA5時、奥多摩の十里木交差点の駐車場に着いたときは6時だったが、冬なので真っ暗。誰もいなかったが、そのうち長距離トラックが休憩に立ち寄って運転手がこちらを眺めていた。こいつなにやってんだ、と思っていたのだろう。6時半、小宮小学校横の登山口を登るころにはすでに明るくなっていたが人通りはない。
今日登る大岳山はふつう御岳山経由で登ることが多く、そのほうが楽だが、思い切って馬頭刈山経由で登ってみようという計画だ。さらに大回りしてあわよくば御岳山や日の出山まで行けたらと思う。のんびり登っていくと後から登山者が一人。遠くからラジオの音が聞こえるのですぐわかる。光明山8時10分、馬頭狩山8時半。後から来た人にさきに行ってもらってもいいのだが、結局ずっと一緒に登ることになった。なんせ、ラジオの音が大きくてなるべく離れて歩きたいと思い、あまりペースを上げないようにして間を空ける。
馬頭刈山からは大岳山が一望の下だ。あそこまでいけるかなあと思いながら歩いていくと、鶴脚山を過ぎ、しばらくしてその人はここで帰ると言う。来週は笹尾根を歩くと言って、引き返した。なあんだ、大岳山までいくのではなかったのか、でもまだ9時半、こんなに早く引き返すとは、と思うがいろんな事情もあるかもしれない。ラジオと別れてほっとする。そういえばこちらはラジオがないのだが、天気予報にラジオが必要だとは登山雑誌に書いてあったけれども、今日一日は絶対晴れ。ましてや音楽とかかけるの、やめてほしい。高校野球とかの放送を賭けて聴いている人、いるんですよねえ。山の中でサルのわめき声や鹿の鳴き声を聞いてたほうがよほどまし。でもまあ、こちらが離れて歩けばいいだけの話なので、極力ペースをあわせずに歩くという高等技術がハイカーには要求されるのだ。
つづら岩10時。道を見失ってこの岩を登り始める。岩と言っても大きな山だが、ロッククライマーならともかく、ど素人に登れるはずもない断崖。数メートル上り始めたがどう見ても登れるとは思えず、下を見たら何となく別のところに道あり。今度は降りるに降りられず戸惑うが、慎重に’下山’。常識で考えれば一般登山道であるわけないのに道がわからず動転してつい登る気になってしまったのは失敗だった。
富士見台10時半。富士山も見えるがこの時間は逆光のため見ずらい。それよりも大岳山が大きくそびえているのが光の関係でよく見える。誰も見間違わない山だ。休憩中に後から来た方一人に抜かれるが、今日馬頭刈尾根を登ってきた人は知る限りでは自分とこの人だけ。こっちみたいに大休止もせずにマイペースで登っていった。
大岳山荘11時半。ここには展望台があり、今まで歩いてきた馬頭狩尾根の全貌を眺めることができる。12時大岳山頂上。さすがに最後の30分を登るのはつらく、特に山荘からここまでは雪に覆われていて歩きづらい。頂上手前でダウン。後から来た人に「すぐそこですよ」と言われて見たら、あと10mで頂上だった。何だかんだで休憩も入れて約6時間の道のり。富士山は逆光のため撮影しづらい。何とか撮ったのが下の写真。一人旅の若者と話をしながら写真を撮りあう。彼のカメラはマニュアルカメラだ。写真のことに詳しいらしく、逆光でのシャッター速度、露出を指南される。自分はいつもフルオートでカメラにお任せモード。こんなことではカメラの撮影技術は上達しないだろう。再び大岳山荘展望台でラーメンを作るその若者と遭遇し、世間話。近くに住んでいるので何度もこの山に登っているとか。でも、今日が登った中で一番良い天気なのだと言っていた。
帰り、どうやって駐車場にもどるかを考えたが、御岳山経由で帰る自信がなくなり、大滝経由で帰ることにしたが、ほとんど雪道でまったく人がいない。雪の上の踏み跡だけは確かなので間違うわけもないが、軽アイゼンをつけるのも面倒くさく、一度つけてみたのだがはずしてしまった。大滝は夏なら観光地だろう。
養沢神社3時10分。バス時刻を見たら3時台には一本も無し。とにかく歩こうと思い、養沢川ぞいに奥多摩の町を見ながら歩くこと1時間20分、十里木に到着。途中で軽トラの農家の方が「駅まで乗るかい?」と声をかけてくれた時に、十里木に車がありますと言って断ってしまったが、親切心に感謝します。そのときは本当に十里木にちかいところだったが、一時間前に声をかけてくれていたらたぶん乗っていたと思う。いろんな人と一緒に楽しく登りたければ御岳山経由、一人ぼっちでさびしく登りたければ馬頭刈尾根コースをお勧めします。
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