寝姿山

   
    寝姿山展望台
     寝姿山から下田の展望

   
   愛染明王堂       遊覧船サスケハナ号

     昔、20代の後半、ここに来たことがあった。泊まった所が果たしてどこだったか忘れてしまったけれど、一泊して帰る日、この下田のどこかの喫茶店かレストランでミンナで昼食をとり、帰りの電車の時間を確認してあとは自由行動ということになった。つれてこられた気分が抜けないわが身としてはそんなこと言われても困る!と心の中で思うけれど何もいえない。一人、二人とその店を出て行くので心細くなり仕方なく自分も一人でその店を出た。一緒に歩く親しい人がいないことをしみじみと感じながら、しょうがないなあ、まあ気楽に時間をつぶすか、と思って寝姿山ロープウェイ駅まで歩く。別に寝姿山に登りたいわけではないが、時間つぶしになるだろうと切符を買い、列の後ろに並んだ。ちょっと混んでるかなと思ってようやく乗り込み山頂についてみてびっくり。帰りのロープウェイを待つ人々のながーい列が続いている。今度は早く降りなきゃ列車に間に合わないと思ってそのまま帰りの列の最後尾に並んだ。登らなきゃ良かったと思っても後の祭り。時間は刻々と過ぎていき、列はなかなか進まない。やっと自分の番が来て乗り込んだときはもう列車の時刻は過ぎていたけれど、誰か待っててくれるかなあと思い、ロープウェイを降りるとすぐに列車の駅を目指した。結論・・・誰もいるわけなかった。一人取り残されて途方にくれ仕方なく暫く待って次の列車で帰る。一時間くらい遅れただろうか、もう正確には覚えていない。思い付きみたいに急に自由行動なんかにするなよ、と頭の中で文句を言いながら伊豆から千葉の佐倉まで一人旅だ。
      京成の乗換駅で降りて接続の電車に乗り込んだら伊豆で別れた同僚のうちの2人が乗っていて「どこ行ってたんだ?一人だけいなかったぞ」などと質問なのか非難なのかからかいなのかわからないような言葉を投げかけられる。いや、実は・・・といかにも楽しそうに笑顔で事の顛末を話し一応納得してもらった。でも心の中はため息だ。全体的に楽しくない旅行だったと思うけれど、そこだけはよく覚えている。今不愉快なことも将来なつかしい?思い出に変化することがあるのだろうか。
      今回寝姿山に登り山の上をいろいろ見学。カメラ館みたいなところがあって昔のカメラをいろいろ眺めているのが楽しい。遊覧船でかもめにえさをやるのに熱中。野生のかもめにこんなことをしていいのかと思うものの子供も楽しがっていたのでえさを全部で5袋くらい買ってしまった。おかげで遊覧している間、えさ(えびせん)をやり続け景色どころではなかった。確か、下田の水族館にて末っ子がクレーンゲームで人形をゲット。ワンチャンスを生かすことができてさらに楽しく騒ぎながら帰路に着く。昔の不快さを清算して御つりが来たような旅となる。