守門岳


ブナ樹林帯を登る

長い登り

分岐点からの大岳

青雲岳頂上

青雲岳からの袴岳

袴岳頂上は混雑

守門岳最高峰袴岳

青雲岳と大岳(右)

      新潟の守門岳は巨大な雪屁が見られることで有名で、6月後半でもその雪はかなり残っていて目を楽しませてくれる。
      この二ヶ月弱、どこにも行かなかった、というより行けなかったというほうが正しいかもしれない。土曜出勤が続き、天候にも恵まれることなく、軟弱な青空ハイカーとしてはそれでも行こうという気力が無く、家で本でも読んでるほうが楽、と思える日々をすごす。休みの日だけでなく、金曜日でさえいろいろあってちょうど昨日は6時から組合の支部総会。あまり自分が組合的な性格とは思えないがそれでも役目がら出席。最近非力な組合も今日はけっこう人が集まっていて、小さな会議室とはいえ座るところに苦労する。ペットポトル入りのお茶をもらってのどを潤す。見回すとかつて若いときに同じ職場でお世話になったS氏も来ていて後数年で定年退職らしい。時代は変わった・・・。お茶を飲みながら(報告を聞きながら?)明日の予定を考える。そうだ、水筒には氷水、このペットボトルには予備の水をつめて持っていこう、などと考えつつ結局最後の一滴まで会議中に飲み干してしまった。
      総会後に長居をせずにその場を後にして途中で明日の買い物やGSに寄ったりなどしながらあわただしく帰宅。行くと決めたら準備するしかない。手持ちの計画は守門岳一つのみ。ちょっと遠いなと思っても他の計画をたてる余裕もない。この計画で明日は2時半出発だ!・・・と思い寝ようとしたものの暑くて寝られず、とうとう真夜中1時半を過ぎた。こんなんであと一時間で起床できるのかと思いつつ目を閉じる。再び目覚めたらすでに4時。あたふたと用意して4時20分に家を飛び出す。夏の日の出は早く、もうすでに明るい朝だ。
      今までたてた関越道を使う計画の中では今回のものが一番遠い。新潟に入ってすぐだろうと思っていたら、湯沢を過ぎて36キロ、塩沢石打を過ぎて28キロくらい走らなければならない。小出インタを出るときの表示を見たら5300円なり。ガソリン代もかかっているし、大源太山のときよりももっと大金だ。本当に行き着けるのかと思いながら252号線、290号線をはしり、なんとか二口平の駐車場に到着。歩き出したのが8時頃ですでに多くの人は出発したあとだった。天気予報では、新潟中越は午後から雲が出てきて雷雨有、とのこと。時間も遅れているし、自信がなくなり大岳経由をあきらめて二口コースをとり直接守門岳を目指すことにした。
      長い上り坂を覚悟して登り始める。あまり(全然)運動してないので中間点標高1000m地点ですでに水をがぶ飲みし、水が足りるかどうか不安になる。暑くて汗が止まらず、もう立派な夏山だ。雨になる前に戻ろうと思い、必死に登ってもスピードは出ない。水は飲みたし、帰りは怖い、と言うジレンマに陥り、ケチって飲むけれども、何でもっと水を持ってこなかったのかと自分にあきれる。前日の組合のペットボトルがいけないんだ、などと思って気を紛らわす。
      ようやく分岐点、すでにつかれきったけれど、大岳と巨大な雪屁が表れて心がなごみ一瞬疲れを忘れた。樹林の中の疲れもこの光景ですくわれた気がする。本当なら大岳のほうからやってきて雪屁をわたり、この分岐点に着いたはずなのだが、千葉からは遠いし仕方ないとあきらめる。暫く我慢して歩くと青雲岳にいたる。かつては湿原だったかもしれないが今は干上がっている。雪渓を前にしてしばし休憩し、水を飲む。あまり飲みすぎると不安なので我慢して袴岳を目指した。
      30分後の12時15分に袴岳到着。袴岳は守門岳の最高峰で今では此処が守門岳ということになっている。頂上に道標があり、しばし記念撮影。毎日新聞主催の団体登山ご一行様が登っていて頂上はにぎわっていた。日差しがあまりに強く、隠れるところも無い。シャツをかぶって体を覆っている人もいる。虫もずいぶん飛んでいて登山者の昼食をあてにしてすごしているのかとさえ思われる。団体登山者は宿の食事などの連絡を聞きながら別のコースを降りていった。水筒に残る水を飲む。まだ氷が残っているのでナントカ最後まで持つだろう。おにぎりをクチに詰め込み下山開始。
      青雲岳に戻って再び水筒の氷をかじる。大岳を回って帰ろうかなと思うけれど水が心配だし、疲れきっているし、雷雨になったらやだなと思うし、千葉に帰らなきゃならないし、といろいろへ理屈を考えたが、本当はもう足が言うこと聞かず、体力の無さを痛感したのであきらめただけかもしれない。ぐるっと回ってもたいした時間の差は無いはず。さらに途中からは林道で歩きやすいはず、と思っても足が向かなかった。迷うことなく、二口コースを再び下山。長い急坂は足にこたえる。なかなか中間点が表れず、ほんとにこんなに登ったのかと思う頃にようやく中間点。残り少ない氷をかじる。でも水をがぶ飲みしたい心境で、氷をかじっても水を飲む醍醐味には程遠い。更によたよたと50分ほど下りついに護人清水に到着。此処には水が湧き出ていて水筒にいっぱいに水を入れてがぶ飲みだ。先を行く人も此処で休憩していた。お土産をかねて水筒とペットボトルに湧き水を満タンにいれて更に20分ほど下りついに登山口。ほとんどの車はもういない。朝、隣で準備していた人の車も無い。大岳を回って降りてくると言って出発していかれたが、歩くのが速く、こちらが分岐点についたころにはもう青雲岳から下山してきてすれ違ったほどの健脚の持ち主。こっちの与太郎君とはちがうので比べたくもないけれど、こっちは千葉からやってくるだけでもう半分疲れたことを考えれば、二口コース往復も十分すぎるほどその楽しみ(苦しみ)を味わって満足したことを言っておきたい。天気予報は間違いで雷雨は無かった。梅雨前線があまり活発ではなく、一日中晴れだったと言うのを後で聞いた。でももちろン今日一日十分に楽しんだし、満足している。
      余談だが、昨年他界した義理の父は新潟の栃尾の出身だった。本人は絵を描かなかったが絵の好きな兄弟がいてよく守門岳の絵を描いていた。相棒の実家にあるその絵を何枚か見たこともあるが、山は故郷を象徴するものらしい。大岳頂上は栃尾市の境目だということも知った。生きているうちに登っておけばその話が弾んだと思う
      帰り、車で保久礼まで登ってみた。かなり登るのでそこから大岳経由袴岳までは二口コースよりもずっと簡単に思える。ファミリーならこのコースだろうなと思う。残念ながら今回、大岳には登らなかったけれど、次回捲土重来を期したい。ちょうど夜の10時に帰宅。仕事に差し支える疲労が残ることも考えられるけれど、仕事は二の次。山に登って心の平静が保てるならそれも良しとしたい。もっと早い時期に登っていればさらに巨大な雪屁が見られたはずだ。