浜石岳

田子の浦ゆ 打ち出でてみれば ま白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける 318

サッタ峠からの富士山


8:30富士山と田子の浦を望む(サッタ峠)

サッタ峠の駐車場と太平洋を振り返り出発

11時半浜石岳頂上から望む雄大な富士山

頂上の電波塔と富士を背景に記念撮影

頂上から田子の浦方面の展望も抜群。

歩いて来たサッタ山方面と遠くに三保の松原

左からJR・国道1号・東名高速道・駿河湾

サッタ峠の新旧道標
帰りの上り坂が辛い

        浜石岳は静岡県の由比町にある展望抜群のハイキングコースとして、また登山口の薩ッタ峠はかつての東海道の難所であり富士山と田子の浦を望む好展望地として有名なところで広重もここから東海道五十三次の絵を描いている。
        3月4日(土) 昨日は深夜1時過ぎまで起きていたので5時起床。ちょっと遅いかなと思いつつやはり出かけてみようと思い出発。セルフガソリンスタンドとコンビニに寄って5時半ころ四街道インタ、6時半用賀料金所、7時40分ころ東名の富士インタを出たはずだ。晴れの日曜で交通量は多いが、快調なので8時に着くだろうなどと思っていたらルート1号線に入るところで道路工事が終わっていないため一車線規制となりボトルネック渋滞となってため息をつく。それでもそこを過ぎればこの前来たところだからそれほど迷うわけもなく一路薩ッタ峠を目指す。かつての旧街道を登っていくとみかん畑の中を突っ切りようやく到着。8時20分。農家の人がお徳用のデコポンを買わないか、というので500円で購入、今日のお土産だ。午前中比較的早い時間なので富士山はくっきりと見える。すでに展望台では2人のカメラマンが富士山を撮影中だった。
      サッタ峠からは車で浜石岳には行けない。山道をあるって行くしかない。観光パンフレットには難路と書いてあり、およそ4〜5時間かかるらしい。12時までに着けば・・・という甘い予測をたてミカン畑を眺めながら登山道を登って行く。途中何軒かの農家の廃屋があるがもう使われてないらしく人の気配なし。
      途中で後ろのほうから息を切らして登ってくる若者がいてしばらく後についてきたがこちらが木の間にみえる富士山を撮影中に何も言わずに追い越していった。もっとのんびり登れよといいたいところだが、向こうは逆にもっとさっさと登れと思っているかもしれない。結局頂上に着くまで追い抜いていったのはその一人だけで、すれ違ったのは数人だったろうか。頂上iまで展望はないと思ったほうがいい。途中で富士山と海岸が木の間から見える。もう一箇所、サッタ山方面が見えるところがあるものの殆ど頂上といってもいいくらいのところだ。
      電波塔のところまで来ればほとんど頂上だがすでに疲れていてあと10分の馬力が出ず、チンタラ上っていくとやがて視界の利く尾根道となり急に視界が開け広い山頂に出た。展望は抜群、雄大な富士山、田子の浦、サッタ峠方面、遠くに三保の松原がある半島が見える。駿河湾の向こうに伊豆半島天城の山々。南アルプス方面は雲に隠れていたがこれだけ見えれば十分だろう。あとから20人くらいの一行が別方向から登ってきて「ワーッツ、すごい!」などと叫んでいる。天気もよかったのでその広大な視界に感動したようだ。頂上は草原でお昼休みには絶好の場所。その一行はこっちが荷物を置いておいたところのすぐ近くで弁当を食べ始めたので、こちらは一緒にそこで食べるわけにも行かずザックを反対側に移動して今日買ったサンドイッチを食べながらも撮影を続ける。この前サッタ峠に来ただけだったのでその不完全燃焼を補って余りあるほどの展望に恵まれてうれしい。
      持っているのはガイドブックの小さな地図とイラストマップだけなので細かい道はわからない。もとの峠に戻ろうかとも思うが面白くないのでガイドブックと同じコースをたどって青少年野外センター方面に下山。そのあとは一般の車道を由比駅方面に下った。舗装道なのでくだりやすいものの結構急坂で歩き続けて駅まで2時間かかった。由比駅によって見ていこうなどという気持ちはもう消えうせてしまい必死にサッタ峠を目指す。かつては東海道旧道だった道を由比宿の旅籠であったろう家々の間を通過。いまだに旧道は街道の雰囲気が残っている。途中から旧坂の登りとなってすでに疲れている身としてはなかなか足が前に出ない。タクシーは峠まで行くのでしばしばお客を乗せた車が脇を通過していく。さらに今日は峠の展望のみを求めて登る車が多く数台連なって登って行く。道は狭く急坂ですれ違える場所は限られている。途中で上から来た車と鉢合わせして、それが数台連なっているのでなかなかすれ違えず、その間を徒歩のハイカーがすり抜けるかたちで車より早く峠まで到着した。地図上では駅から約35分と書いてあったが実際疲れているので1時間もかかった。峠で道標を撮影。すでに富士山は雲の中に隠れていた。
      帰りの富士インタに入る手前で今度は事故渋滞。首都高速でも新宿3号線は11キロの渋滞、土曜だというのにお出かけの人が多かったようだ。帰りは峠を3時半にでて7時半に家に着いたから4時間かかったことになる。思ったより長旅となったが晴天に恵まれ展望も抜群、言うことはない。頂上直下に駐車場もあるので具合の悪い人はそこから簡単に頂上に出られるがサッタ峠から歩くと確かに時間は多少かかるものの意外と急坂は少なく、休憩を入れていけば十分普通の人なら歩けるコースだし感動も大きい。休憩せずにひたすら歩けば今日みたいに3時間で行けるところだ。サッタ峠からの周遊が絶対のおススメといえるだろう。お土産に買ったデコポンもおいしかったのでもう一袋かっておけばよかった。
      ★田子の浦は万葉の時代は現在の田子の浦ではなくもう少し西側の海岸を指していたらしい。サッタ峠や浜石岳頂上からその田子の浦、現在の駿河湾を展望することができる。富士山と田子の浦の組み合わせの美しさががいつの時代も人々に感動を与えてきた。万葉の時代の山部赤人や江戸時代の安藤広重もかつてこの風景を見て同じ感動を覚えたはずだ。 今は美しい波打ちぎわだったところに東名自動車道が走っているが十分その美しさは感じられる。上の歌はあまりにも有名な山部赤人の万葉集の中の一首。雲から突き出た今日の富士山は本当に雪の白一色だった。