《通信:「国の風格」日本に乾杯!》
想像を絶する大惨事が起きてしまったものです。この鉄道事故での肉親、友人、知人を含め被害者の想いは私などにはとても想像できません。 ところで、いつもながらマスコミの次第に軸足のズレる自己満足的”重箱の隅”報道には疑問です。 JR西日本の初動におけるモラルの低い対応は救いようの無いものでした。しかし、その後の報道は将来に向けた視点ではなく視聴者に媚びた何ももたらさない”JR北朝鮮”的報道になってしまったようです。 このような虚しい報道に不快な違和感を憶え、ここ一週間ほどのニュース番組はご無沙汰していました。 そんな次第で[韓国]と[中国]の外相が来日していることを知りませんでした。 それにしても、自国の大使館や公邸を暴徒に破壊されたり、自国民に民族差別的感情からビール瓶などによる暴行事件に対して一切、謝罪も補償もしない国家の閣僚が抗議運動も受けずに訪問できる国家が日本以外にあるだろうか。 中国は常任理事国審査委員長のつもりでいるようだが、日本は既に国連本部を誘致しても適格である風格を備えているように見える。戦後60年を費やしてこれほど洗練された国民を作った日本に一層の愛着と誇りを感じています。このヤット手にした”日本の形”を大事にしたい。 それにしても、もし、逆の立場だったら日本の閣僚が[朝鮮]や[中国]に同じように平穏な訪問が出来るだろうか。 日本に対する[朝鮮]と[中国]の対応を見ているとまるで”オモチャ売り場”の聞き分けの無い子供のようである。このような子供相手に日本はどう付き合えばよいのであろうか。 もし、日本に残された道が欲しがる[オモチャ]を全て買ってあげるか、たまには叱り付けても常識を教えるかのどちらかしかないのなら本当に悲しい事態だ。 私としては既に隣人との将来の希望も特別な関心もありませんから、”戦争”さえ起こらなければOKですけど。 |
《通信:「東京楽園宣言」GW の総決算》
今年のGWは志も高く「C++設計と進化」(B・ストラウストラップ・著)を始めとして読書三昧の予定でした。しかし、終わってみれば、ヴェランダ農園の作業をしたり、怠惰な時間が嬉しくてまだ明るいPM
3:00頃からお酒を飲み始めたりで読書量はいつもより少ないくらいでした。 しかもあの陽気の中、待っていた”スダレ”の販売が始まり、この際、思い切って去年の台風で壊れたスダレの替えも含め3本の設置工事もしてしまいました。 今年は新たなスダレのシステムに挑戦しましたのでその効果のほどは(効果があれば)梅雨明けにもレポートを予定しています。 この重労働のお陰とGW中は昼間からのほろ酔い気分でエコな懐かしき60年代ヒッピィ・カルチャの[サマー・オブ・ラブ]を満喫できました。 そもそも、モダン・ヒッピィとしては人が減って快適になった東京を離れて何が楽しいのか未だに理解出来ません。一千万の人口用に作られた機能を何百万で使うのです、快適でない筈がありません。そんな人の減った下町を自転車で走り回り自宅に帰れば好きな本に囲まれワインを少し補給する、私は宣言します「人が減った時の東京は世界一の楽園です」。(と言うことは「旅行に行け!」です。凄い矛盾)。 ましてや、「日本語を話す時は小さな声で」「一人では出歩かない」と言っている中国への日本人旅行者を見ていると「こいつらは本当のバカだ!」と思ってしまいます。 今年のゴールデンウィークも予定とは大違いでしたが、気持ちの良い充実した時を過ごせたと大満足のGWでした。 |
《ブックカフェ:「プリウスという夢」》
「プリウスという夢:トヨタが開けた21世紀の扉」 −家村浩明・著(¥1,500・税別):双葉社− |
【内容】 ガス&モータァという”キメラ”動力を実現した「トヨタ・プリウス」の誕生秘話とトヨタ文化のノン・フィクション。 飾らない文章と適切な資料写真で読みやすく負担の少ないお勧めの自動車趣味の書籍に仕上げられています。 【読後放談】 日本で「最も夢を見ない会社」と思われていた自動車会社:トヨタが造った新しい時代の始まりを告げる目覚まし時計「プリウス」の開発秘話と人間物語を描いた技術系ドキュメンタリィです。 GMと並んで『経理主体』で営業がクルマと造っていると思っていたトヨタの柔軟な企業風土と豊富な人材ストックには驚きました。 主題である開発の驚異的スピードと開発過程のエピソードはご自分で読んでいただくとして、私の関心を一番強く引いたデザインに関してお話します。 第一印象からどうしても好きになれなかった「初代:プリウス」のスタイルも技術開発の閉塞感から目を逸らせるためか、購買意欲を刺激する為か両生類的有機フォルムが氾濫する中では新時代を告げる”エヴァンジェリスト”としては当然の帰結だったと理解できました。もしかすると、トヨタとしては”ハイブリッド”よりこの甲殻類的”昆虫スタイル”の方が冒険だったのでは…。 ところでこのハイブリッド技術についてですが、先進国では”燃料電池車”が有効かもしれませんが、これから経済発展のためにクルマをより必要とする途上国ではトヨタの”ハイブリッド”技術の方が社会基盤の遺産の活用や運用コストという点からも活躍の場が広そうですし、活躍の時間も長そうです。 |
≪通信:「誰が払うの?小泉のツケ」≫
自分の都合で「歴史カード」を配る朝鮮と中国には心底嫌気がさします。しかし、我が方はどうかと見れば他人の痛みを理解しようとせず自己満足から無用な挑発を続けようとする”小泉州知事(彼は首相でしたか?)”の発言と行動です。 確かにどんな立場でも権利は尊重されるべきです。しかし、同等かそれ以上に被害者の痛み、心情や権利も尊重されるべきです。そして、多くの日本人はその痛みを理解する優しさと共有できるだけの見識の広さを持っている事を戦後示してきたのです。それを”州知事”が僅か数年で台無しにしようとしているのを見ると悲しく、情けない思いです。 それでなくても先日の”反日騒動”を見れば中国が官民共々、国際ルール無視なのは立証済みでしょう。国益を考えても”小泉首相(彼は州知事でしたか?)”は何故、この厳しい外交ゲームで相手に攻めのカードを余分に配り自国の立場を不利にするのか理解出来ません。 ところで、今回の靖国参拝問題で知ったことですが、一部の国会議員や指導者は「東京裁判」、「A級戦犯」に関しても異議を申し立て再考察(リヴィジョン)を望んでいるようです。しかし、仮にもそのような不毛で後ろ向きな議論を始めれば今は朝鮮と中国が世界の笑い者ですが、一夜にして日本が世界の笑い者になるのは確実です。 私を悩ませるジレンマがもう一つあります。それは内政では小泉首相の”構造改革””郵政民営化”を120%支持しているということです(改革の成果と結果は大変不満ですが)。日本人もつらいのです。 何時の時代も”未来が見えない愚か者は絶対自分のツケを払いません”。今回の騒動でも朝鮮、中国そして日本など各国の請求書は結局、”市民払い”でしょう。 |
≪通信:「わがままカレー」≫
これが、私の「わがままカレー with パン&アルコール」です。この写真からは他のカレーとの違いが良く判らないと思いますが、自分の「好き嫌い」を貫いて具材が”野菜と魚貝の練り製品”だけという、もし私が作らなければ絶対誕生しなかったであろう究極の「わがままカレー」なのです。 私は肉が苦手(アレルギィ、菜食主義とは関係なく単に好き嫌いの問題)な為、日本人としては珍しくカレー系の食べ物は好物の”カレーパン”以外、ほとんど口にしません。 そこで、どうしても”自分流カレーパン”を食べたくてこの「変異カレー」作りに挑戦しました。 趣旨の点からもパンも本来なら”揚げパン”なのでしょうが健康を考え(これは建前、単に面倒だから)トーストにしました。 ここまでで、既に大半の人が興味を失ったと思いますので「わがままカレー」の作り方は省きます。 私の料理は必要に迫られた自己流料理ですが、この調子で趣味と実益を兼ねた私の<唯我独尊・食ライフ>が益々、暴走しています。それにしてもこうしてお皿に盛られたカレーを口にするのは久しぶりです。 私がこんな事態に陥ったのも日本の日常食が肉料理中心になってしまったからです。”文明開化”に乗り遅れてしまった私には外食が死活に関わる大問題です。 ※…問題を一つ発見しました。いくら私好みとは言え、このカレーを消費する為、当分カレー・×・×(例えばカレー・うどんなど)が続きそうなことです。 |
≪ブックカフェ:「FBIが恐れた伝説のハッカー」上・下≫
「FBIが恐れた伝説のハッカー」上・下 −J・リットマン・著/東江一紀・訳 (各・¥1,900・税別):草思社− |
【内容】 FBIにより全米指名手配された大物ハッカー:K・ミトニックの逮捕までの軌跡と顛末、そしてデジタル社会の現実を取材したドキュメント。 【読後放談】 FBIはネット社会を実社会並に政府(捜査機関)の監視が効き、より都合の良い形態にするためにシンボルとなる悪役を作り「ハッカー掃討作戦」を実施します。そして、狙われたのがK・ミトニックでした。ところが、当のK・ミトニックはFBIが流した人物像と正反対で、自分が知らない内に大物ハッカーになってしまった現実に戸惑いと苛立ちを感じながらも少しプライドをくすぐられている無邪気で内気な青年なのです。 FBIがミトニックを大物にするために公表したコメントには笑えます。公式発表では当初、被害額は(数千万ドルの被害)でした。しかし、その後(損害の可能性があった)に変化し、最期には(ノーコメント)と情け無いほどの尻すぼみです。しかも最大の皮肉が実はネット社会で金銭的詐欺をしていたのはFBIに垂れ込み屋として協力していた…(本を読んでのお楽しみ)。 そして、この”ミトニック追跡劇”を一層劇的にしたのがJ・マーコフ・著「テイクダウン」でした。ここでリットマンが投げかけた疑問が、この本で一躍有名になった下村努はミトニックを捕まえるために意図的に自分のシステムにホールを作った(残した)のではないかということです。 他にも面白さ満載ですが、私が一番新鮮に感じたのがハッカーの実像です。ハッキングのイメージが元々映画で作られたためか知能指数が高いオタクが「モニタァに向かってキーボードを打ち続ける]というものでした。しかし、実態は”オレオレ詐欺”(今は呼び方が違うようですが失念しました)と同手法のソーシャル・エンジニアリングで手に入れた”パス・ワード”や”個人情報”で[root/]から侵入するという極めてアナログで人間的であるのです。 本書はネット社会の裏側を”ハッカーの立場”から伝えるノン・フィクションとしても読めますが、ミトニックと著者との長い接触の間に極悪人にされてしまった内気な若者が見せる屈折した素顔が読み物として既に小説を越えています。 |