《映画:「THE AVIATOR:アビエイター」》
「THE AVIATOR:アビエイター」 { 監:M・スコセッシ 主:L・ディカプリオ/K・ブランシェット T-170min:松竹ビデオ事業部 } 【物語】 莫大な遺産を受け継いだH・ヒューズが自己の確立と存在を掛け、若き情熱を先ず”映画制作”そして”航空産業”へと注いで行きます。 【これだけは言いたい】 映:「地獄の天使」の撮影風景から始まる本作品は戦前パートは”いかにも”な戦前風な構図・編集で作られ、明らかに戦後パートとは違う香りが漂うなどM・スコセッシの職人芸が随所に光る傑作映画だと思いす。 私としては一番心配だったH・ヒューズと主演のL・ディカプリオとのイメージの違いも杞憂に終わったようです。特に後半の”議会公聴会”や”飛行艇操縦”のシーンでは驚くほどの成り切りの名演技でした。 原題の「飛行機野郎」を彷彿とさせる、ある時はかもめの様にまた、ある時は鷲の様に空飛ぶ飛行機が見せる数々の表情を見せながらの飛行シーンは飛行機好きならずとも一見の価値が有ります。 また、登場人物、物語の展開とも驚くほど事実通りなので事前に「H・ヒューズ」に関する書籍を読んでから観るとより一層興味深く楽しめると思います。 ※推薦図書 「隠された帝国 ヒューズの挑戦」 { 大森実:著 ザ・アメリカ 勝者の歴史:10 講談社:1986・初版発行 } 稀代の変人・大富豪「H・ヒューズ」の生涯を日本人ジャーナリスト:大森実氏が写真等も使い日本人に読み易い文体で時間軸に沿って描いたシリーズ書籍の中の一冊です。私の読んだヒューズ関係の本では薦めの一冊です。しかし初版が’86年ですから、図書館か古本屋で丹念に探して下さい、その価値は十分有る本です。 |