世界オリエンテーリング選手権大会 in愛知

2005年8月7日〜14日の間、愛知県で世界オリエンテーリング選手権大会が開催されました。併設に参加してきました。

(写真は全てWOC2005写真サービスから勝手に頂きました。ロングファイナルとリレーは、自分が見ていない映像ばかりなので載せてません(汗))

8月7日(日)

 初日はミドル予選。昨日の夜作成したジャンボ旗と横断幕を持って、朝5時に自宅を出発。ギリギリでミドル予選スタートに間に合う・・・はずだった。が、なんと沼津〜富士間が事故で通行止め。やむなく裾野から勢子辻を回って富士で乗り直した。約30分のロス。鬼久保ふれあい広場〜会場行きのバスに乗り、会場入り。まだ予選と言うこともあり、比較的こぢんまりとした会場だった。

 今回の自分の役目(勝手に自分に言い渡した)は、「大会前半の、人の少ない時期の応援」。(後半の時期はお盆と重なるので、人が増える)とはいえ、モリタツ団長のガクランには全く及びませんが。

 到着直後、ちょうどトップスタートの鹿島田さんがラスポに現れてきたのだった。慌てて横断幕を直し(ホワイトボードを貼り付け、名前を書けるようにしてある)、必死に声援を送る。その後、一番斜面がキツく、かつ日本人の応援がほとんどなさそうなところに移動し、来る人来る人に必死で声援を送った。番場さんや落合さんには恨まれてるかも知れません(最後の登りで明らかにぞんび化→声援の追い打ちで歩けず)。

 予選の結果、男子は紺野と高橋が通過、女子は落合さんと番場さんが通過した。特に高橋は・・・

  実況 「現時点で15位です。ゼッケン○○番の選手があと50秒以内にゴールしない場合、高橋選手の予選通過が決まります」
    ・・・・・20秒後
  実況 「あ、○○番の選手が現れました。今ゴールします。高橋選手、16位になってしまいました」
  (ああ、高橋・・・・・・・・・) _| ̄|○

       その数分後・・・

  実況 「先ほどゴールした○○番の選手ですが、失格となりました。ですので高橋選手が繰り上げで15位となりました」

 とまあ、かなりドラマチックな予選通過を果たしたのでした。(○○番の選手は途中でやめたらしい。だから繰り上げという表現は適切ではない。)

鹿島田さん、快走をみせるも惜しくも予選通過ならず。

 鹿島田さんと田島リカさんは残念だったが、落合さん、番場さん、紺野、高橋が予選を通過した。日本チームが予選を4人通過したのは多分初。他の競技から言わせると「たかが予選通過」と言われるかも知れないが、日本オリエンテーリングの現状を考えるとものすごい快挙だと思う。ついに「世界と真正面からガチンコ勝負出来るところに来た」のだから。例えるなら20年前のサッカー日本代表がW杯予選を通過したようなもの。決勝でも素晴らしい走りを!


 その後、自分たちの併設レース。総合得点だの全部公認大会だのと色々あるらしいが、実は当日会場で初めて知った。(プログラムをきちんと読んでいなかった)今回は応援の事しか考えてませんでした。なのでテキトーに走ってテキトーに終わらせる予定。どうせ最近まともに練習できてないし。オマケにスプリント対応でスピードアップのために、スタミナをつける練習をしてなかったし(註:これは方向性が間違っていたと思います。)、そもそも寝不足だし。
 ・・・・しかし勝ってしまいました。公認大会MEクラス初勝利。自分でもびっくり。結構ちんたらやってたんだけどなぁ。賞品はタオル2本とリニアモーターカーの携帯ストラップ。まあ、これはこれで良いのではないでしょうか。当然、総合優勝を狙う気になってしまったのは言うまでもない。(なんて現金な・・・)

 そして宿に移動。今回の宿は下山村の「やすだや旅館」。1つの宿に7泊もするのは初めてだ。そこには元木さん(ダンナ)が泊まっていた。しかも元木友子さん(選手)のコーチのために、夜、三河路(日本チーム宿)に行くらしい。ホイホイついていって、男子選手達の部屋に潜り込んだのでした。高橋に、皆川さんのブログ名の由来を教えてもらったり(ミンナ=カウピ(フィンランド)にかけたらしい)。
 ・・・結局今回三河路に行ったのはこれが最初で最後だった。他にも色んな人が来訪すると思うので、控えめにしといた。

 ちなみに、今日は自分の誕生日でした。宿に向かう途中で、初めてその事実に気付いたのでした。バースデーレース、しかも公認大会をME初勝利で飾る、なんて素晴らしい事なんでしょう。(個人的には、「だから?」と思ってたりするけど・・・)


女子コーチの倫也さん(左)と男子コーチの加賀屋さん(右)。代表候補の時にお世話になりました。


ヤブを漕ぐリカさん。


北朝鮮から出場の李君(静大OB)。ガンバレ!
day1で優勝しました。2位は坂本(左) 左から藤井監督、倫也さん、皆川(多分)


8月8日(月)

 今日はロング予選。場所は昨日とおなじ所。自分にとって今回の応援のメインとなる日でもある。
   理由1:出走する6人全員と、代表候補になる前から結構親しかったから。
   理由2:自分が出たいと思っていた種目だったから。
 男子は篠原、高橋、松澤さん、女子は番場さん、宮内さん、元木さんが出る。彼ら(彼女ら)の頑張りの、実質最後の1年しか見てないけど、その成果が今日問われる。ぜひ予選を通過して欲しいと思いつつ、応援の準備。今日は人が少ないので頑張らないと。
 応援は2箇所。ビジュアル部分とゴール部分。行ったり来たり、名前を書き換えたりと結構忙しかった。選手が来るタイミングが結構かぶったため、松澤さんのゴールを見れなかったりもした。

ビジュアルコントロールを通過する篠原

 結果は、男子にとっては残酷なものだった。高橋も松澤さんも16位。惜しくも通過できなかった(ボーダーは15位)。特に松澤さんは他のレーンだったら予選通過のタイムだったのに・・・。
 冷酷な言い方になるかも知れないが、今の日本男子はまさに「予選ボーダー付近」のレベルにいるのかも知れない。昨日は紙一重で喜び、今日は紙一重で泣いた。・・・・・あの、自分から見たらバケモノみたいに強い3人でそのレベルか・・・・今さらだが、初めて世界の強さを肌で感じた気がした。

 一方、女子は絶好調?番場さんこそ惜しくも通過出来なかったが、宮内さん、元木さんが予選を通過。昨日のミドルで勢いがついたのだろうか。一体、これまでの予選の壁は何だったのだろうか、と思ってしまうぐらいみんなあっさりと予選を通過する。

 これで全ての日のメインレースで日本人選手が走ることが確定した。応援のやりがいがあって嬉しいです。


 この後は併設レース。今日はチャレンジ1。MEの予選コースとおなじコースを走る。ちなみに選手権クラスは朝9時からスタート。我々は12時過ぎからスタート。炎天下である。・・・・・大丈夫かな。心配になったので水を500mlだけ持っていくことにした。
 そしてスタート。疲れている。スピードが出ない。4〜5の道走りですでに干からびてしまった。今日はフィジカルトレーニング(LSD)と割り切り、ちんたら回ってきた。時間は89分。予選トップのほぼ150%のタイム。順位も振るわず、京大の現役生とかに負ける始末。熱中症にもなりかけたし。そういえば、例年夏のレースはぱっとしない。実は自分は暑さに弱い?

8月9日(火)

ロング予選にて、松澤さん

 本日はレスト。ていうか、併設大会にもレストがあることを現地に来てから知ったので(全く予定を見ていない・・・)、今日の行動予定が全く無かった。昨日の疲れがあるので、万博は却下。行くと面白いと思うのだろうけど、「頑張って行く」ほどのモチベーションは無い。ということで宿でゴロゴロしつつ、クラブカップの予想コースを組んでおりました。あと宿の部屋割りも考えていた。家族連れを一部屋に、とか、冷房の無い部屋に誰を、とか、女性をどの部屋に入れるか、とか(カギが掛かる部屋が少ない)色々悩ましい問題があり、結構手こずった。

 午後、さすがにヒマをもてあましたので、ぶらっと外出。近所のテキトーな渓谷に行って、涼んでました。ただ涼むだけじゃつまらないので、岩場が多い所を登ったり降りたり散策した。・・・・掌をケガした(汗)。
 目の前に結構登るのが辛そうな岩。何度かジャンプしてみたがうまく手が引っかからない。やめとこうかな・・・と思ったら背後ではやし立てる声が。ばーべきゅーをしている団体さんだった。これは・・・・引くわけにはいかない。何度か挑戦した所で、左の掌を「がりっ」とやってしまったのでした。ズボンもちょっとだけ破れた。何をしてるんだか・・・。

 その後、作手のイベントセンターに遊びに行ったのでした。


8月10日(水)

 今日はスプリントの予選・決勝が行われる。会場に入る前、もしスプリントの選考を通過していれば自分がこの場所に立っていたんだな、と感慨にふけるのかなぁ・・・と思っていたのだが、実際に会場にはいると、そんな感覚にはなりませんでした。選考後に全く練習せず、選手としての自覚が無くなっていたのが原因だと思う。ま、それはそれで純粋に応援に専念できるのでいいことなんだが。
 客観的に見て、一番サプライズが起きるのはこの競技だと思っていた。ロングやミドルに比べ、スプリントはタイム全体に対する1ミスの比重が大きいため、強い選手でもこける可能性がある(要するに「荒れる」可能性が他より高い)。その中で日本選手がベストレースをすれば、かなり上の方に行けるのでは、と思っていた。

がんばれ、ダイスケ!


 そして結果は・・・・女子はなんと、リカさん、宮内さん、皆川さん(ミナ・ガワウッピ?)の全員が予選を通過。すげぇ・・・・・(絶句)。このままの勢いで決勝でもすごい結果を出せれば・・・・・高まる期待。
 男子は・・・・またも厳しかった。ダイスケが15位で通過したものの、小泉は18位で不通過。無念。(小泉は元々スプリントに的を絞っていた。割りと感情移入して応援していた)、松澤さんは・・・・16位でまたもボーダーに泣いた。しかも松澤さんのレーンは「チャンピオン枠」があったため、(速い人が)一人多かった。さらに強豪国のエースがかなり集まっていたらしい。勝負に「たられば」は禁物だが、もしチャンピオン枠が無ければ・・・・無念。一番決勝で勇姿を見せて欲しい人だったのに・・・。

 そして選手達が決勝を走る前に併設イベント。準備が足りず、全くアップをしない状態でスタート。短いし、ガンガン行こうと思ったら、1番で坂本(もっち)と田所君に追いついてしまった。そしてそのまま坂本と競り合いながら、二人揃ってあさっての方角へ消えていったのでした・・・。その後も1/5,000に全く対応できず、3番、4番、7番と立て続けに大爆発(特に7番は5分単位)。「体が1/5,000を覚えてるから大丈夫」と思っていたのだが、しっかり忘れていた(汗)。ということでトップ25分に対して42分。辛うじてビリは免れたが・・・・。ま、こんな日もあるさ。(開き直り)
 そして熱中症。木陰で30分ほど寝て、ようやく回復した。

 気を取り直して再び応援。予選不通過の松澤さん、小泉も応援に加わった。結果、残念ながら日の丸は下の方に集まってしまった。ただ、今までは決勝のリザルトボードに日の丸そのものが無かった事を思うと、凄いことだと思う。一番注目していた宮内さんは序盤で大きくミスしたらしい。是非ロングで頑張ってください。(ふと思ったのだが、2種目予選通過した日本人って、実は初じゃないか?)

 この後、愛知万博の会場で開会式とスプリントの表彰式が行われた。「日本人が表彰対象(6位)に入ったら行く」つもりだったが、夢はかなわず。ということでさっさと宿に戻ったのでした。

女子ファイナリスト、皆川さん 2種目ファイナリスト、宮内さん 予選ゴール後、倒れ込む小泉

8月11日(木)

 今日はミドル決勝。場所は三河牧場。今日当たりから応援する人が増えてきた。一応、応援の数合わせとしての役割は終わりかな、と思いつつ今日も応援。横断幕がマンネリ化してきたので、少し手直しした(書き損じた・・・)。がんばれ紺野、高橋、番場さん、落合さん。

スタート直前の落合さん

 高橋、紺野、落合さんは残念ながら下位に沈んでしまった。しかし、番場さんは・・・・ゴールした時点でかなり上位に。ひょっとしたら30位前半は行けるんじゃない?・・・と思ったら後ろからゴールした選手の名前ボードがどんどん番場さんの下に入っていく。今日から来た加藤と数えながら「あと1人入ったら30位だよ〜」とか「あと一人でいいから入ってくれ〜!そしたら29位。20番台だ〜」とか話していた。
 そして番場さんは27位に入ったのでした。30位以内というのは、世界の選手と肩を並べたということ。過去の日本人最高位(23位だっけ?)にもう一息の所まで来た。これは・・・・本当にスゴい事です。

 応援が終わったところで併設レースの準備。今日から強敵の加藤(ES関東C)、西尾(朱雀OK)が加わる。今の状況だと勝つのは難しいが・・・。
 そしてスタート地区に行くと・・・・なんなんだ、この順序は。
   今日の有力選手・・・西尾、加藤、坂本、多田、前田、・・・
   スタート順:2分置きに1人ずつ出走。そして多田、加藤、西尾、坂本と並んでいる。
  さらに自分はスロースターターで、加藤はスタート直後の速さに定評がある。

 ・・・・・・・(−_−;) 追いつかれる・・・
 まあ、精一杯頑張ります。

 レースは序盤でミスっている内に加藤に秒殺され(抜かれた事自体に気付かず)、7番で西尾くんに追いつかれた。その後はずっと併走。最後で辛うじて出し抜いて先にゴールしたが・・・。結果は西尾君が優勝、加藤が2位、外国人3人が3,4,5位に入り、自分が6位だった。(坂本は3位相当のタイムだが、ペナ)まあ、体が動かない割りにはそこそこの結果だったと言えるだろう。

 で、レース後ぶらぶらしていたら、ひでぃさんに声をかけられた。「明日、テレイン内の撮影やってくれないか?人手が足りないんだ」しばらく考えて、受けることにした。明日はロング決勝。会場にいてもゴールシーンしか見れない。だったらテレイン内で観戦している方が勉強になる、と思ったから。競技の公平性を著しく損なうような事をしなければ、何をやっても良いらしい。(併走して撮影とか)結構大変かも知れないが、がんばろう。

会場内を走る番場さん。27位! 走れ、高橋!あと少しでゴール! 紺野も必死の走り

8月12日(金)

 ロング決勝。今日は宮内さんと元木さんが出走。自分は特等席(とある尾根上)で観戦。ついでに少し追いかける予定。
 朝、会場で映画社の人からハンディビデオカメラを受け取り、説明を受けてテレイン内にゴー。西尾君が西側の道を、自分がテレイン内を担当。テレイン内に入ってしばらく指定された尾根を散策。最初は女子の7番コントロール付近にいたのだが、ルートが分かれそうなので・・・と思い8番の近くに移動。しばらくすると選手がポツポツやってきた。しかし・・・みんな結構立ち止まるなぁ。長い人は1分近く立ち止まっていた。ここからロングレッグでルートが分かれるんだっけか。あまり8番に近づきすぎないように注意しながら撮影。程なく宮内さん登場。8番へ向かう一気下りを少し併走し、横顔を撮影。宮内さん、脱出が速い。さらにその後元木さんも登場。これも少し併走して撮影した。(が、元木さんは「気付かなかった」とのこと。宮内さんには気付かれていたのだろうか・・・。)

 とりあえず日本人はこれでおしまい。後は女子と男子の有力選手を取りまくればOK。といいつつ、自分は実は有力選手の顔と名前をほとんど知りません。シモーネもヤニ・ラカネンも名前しか知らない。しまったなぁ。スタートリストもらっておけば良かった。

 ここからは男子も来るので尾根上に場所を移動。コンタリングしてくる男子のパックを追いかけながら撮影したり、尾根へ登ってくる女子パックを前から撮ったり、やりたい放題だった。(当然ながら、進路妨害にならないように立ち位置は配慮してます)

 女子の最速パックが尾根の西の方に登ってきた。ゼッケン43番でスイストリム。シモーネの確率が高い。ということで全力で追いかける。8番が見える少し手前で後ろから撮影(追いかけるのをやめる)。・・・・あ、戻ってきた。西回りルートか。しかも一人引き連れてる。(多分、ヘリ=ユッコラ(フィンランド))ラッキー、と出来るだけ前・横から撮って、しかも尾根上をかなり追いかけた。果たしてまともな映像になっているかどうか・・・。
 お次は男子。4人ぐらいまとまってきた。しかもゼッケン番号を見る限りほぼトップ集団。これはラッキー、と撮影。しかし、思ったより上を来てるなぁ・・・。目の前を通り過ぎて、走っていく。・・・あ、Bヤブの手前で4人とも立ち止まった。みんな止まって地図を見てる。一人右に降りた。さらに一人。追いかけたかったが、競技の公平性を損ねそうなので最後の一人が動くまで我慢。最後の一人だけ少し追いかけた。
 いやー、世界レベルの選手のバカパックを見れるとは思いませんでした。(^^;)

 これで男子はほぼ終了。あとゼッケン45だけ来てないな。こいつはできるだけ追いかけよう。
 しばらく待つ。・・・・遅いなぁ。いつの間にか通過しちゃったのかなぁ・・・。お、がさがさ音が聞こえてきた。来た。フィンランド。ってことはこいつがヤニ=ラカネンか。全力で前方位置をキープ。次に真横を走る。コントロール通過を尾根上でやり過ごし、さらに脱出まで追いかける。最後は登りでちぎられました。かなり手ぶれしてそうだが、割りといい映像が取れたのでは・・・と思った。疲れた・・・。(でも、ラカネン遅かったんだよね・・・この映像は不採用だろうな)

 会場に戻ったら、大体の結果が出ていた。宮内さんは32位、すごい結果だと思う。おめでとうございます&お疲れさまでした。元木さんは残念ながら失格(ペナ1)だった。

 資材を返却し、併設レースへ。今日結果を出さないと総合ポイントで下位に沈んでしまう。頑張らねば。・・・しかし、当然と言えば当然だが午前中の疲れとこれまでの蓄積疲労があり、思うように体が動かない。精一杯走ったが、12位止まり。・・・・明日、7走は無理。6走にさせてもらおう。

 そして宿に戻り、クラブカップ(以下、CC7)の対策。Bクラスコースが無いので、初心者達をどこに配置するか、勝つためにはオジサン4人チームか、原+今井+オジサン2人チームか、どっちが速いか、原は1走か4走か、等々激論が交わされたのでした。結果はAチームは

      ハラキョン−TAKU−裕太−今井−ヨルク−多田−円井

というオーダーで臨むことになりましたとさ。強敵はES関東、OLP兵庫、朱雀OK、京葉あたりか。ときわは速い制限選手が高野マッキーだけの上に、高橋不在なので厳しいはず。

8月13日(土)

 世界選手権大会はレストdayだが、併設イベントは今日がメイン。クラブカップ大会当日。国内クラブ日本一を決める大会と言っても過言ではない。学生OBが地域クラブに入会する動機の大きな一つになっている。過去12回開催され、多摩OLは6回優勝している。そしてそのうち3回、自分は戦力になっている。すなわちウィニングランを3回やっているのだが、何故かオフィシャルページのウィニングラン写真には、自分は一度も写っていない。今年こそは・・・・写真に写りますように。そのためには優勝しなければ。
 オーダーを見てびっくり。ときわ走林会に外国人が3人。しかも見たことあるような名前が。「イーキス?」言わずと知れた、日本代表チームのコーチである。ちょっと待て。そりゃいくら何でも反則じゃねーか?そもそもときわに入会してるのか!?・・・・と思って坂本に聞いたら「3日前に入会しました」。・・・・・ルールには抵触していないな。(ちなみにルーマニア人2人はだいぶ前に入会してたらしい) しかし弱点を効率的に補強したときわが一気に強力な敵になってしまった。ちなみに今井や前田、ヨルクにはこのことは伏せておいた。余計なプレッシャーを与えないようにするために。しかし・・・・何年か前の渋谷で走る会より暴力的なオーダーだな・・・・。(今年の多摩も充分暴力的なオーダーだけど)
 1走、原はほぼ予定通りに帰ってきた。OKOK。そしてTAKUさん・・・・・飛んだ。思ったより順位を上げきれず。しかし、裕太がめちゃくちゃ速かった。一気にトップに躍り出た。今井もさらに速かった。独走状態を作り上げた。

 さてと、ぼちぼち準備するかな。とテントに戻ると、円井君が、

   円井君「多田さん、すいませんけど7走走ってもらえませんか?」
   自分  「ほぇ?なんで?」
   円井君「オーダーエントリーミスりまして、多田さん7走のままなんですよ」
   自分  「( ̄O ̄;) え 」
   円井君「まあ、どっちが6と7を走っても変わりありませんから。」
   自分  「まあ、しゃーないな・・・・了解」
    (註:円井君と自分の実力はかなり拮抗している。大会の順位も隣同士の事が多い)

 ここに衝撃の事実が。5走が走っていたときに、Aチーム1走がペナ。ちょっと言うのが遅すぎるよ、と思いつつ、円井君には「全体トップゴールを狙おう」とゲキを飛ばし、自分も準備にとりかかった。そしてヨルクが戻ってきたところで悲しい連絡を伝えた。もっと早い段階で分かっていたはずなのに、何故今さら・・・ということで一応提訴したが、その結果がどうだったかはよく知らない。(て言うか受理されたところでどうなると言うものでもない)
(もっと早く分かっていたら、走順変更(スタート1時間後以内なら可能)でそのチームを切り捨てる事ができた。)4走終了時点で2位のときわとは約10分差。圧倒的にリードしていた・・・はずだった。

 ぼちぼち円井君が来るな・・・・と思って待機枠に入ったら、すでにときわの7走坂本がいた。へ?と思ったらメチャクチャ速い選手がタッチゾーンに向かってきた。ときわの6走、エミール(ルーマニア代表)だった。5,6走の2人で10分差をひっくり返してきた。その真後ろに円井君。えーと、ってことは・・・・・坂本とガチンコ勝負!?リレーでそれはキツい・・・。(最後の足の勝負になったら・・・勝ち目は薄い)

 そして坂本の1〜2秒後にスタート。1番のパターンで少し離れた。10秒くらいか。橋を渡ったところは3秒後ろまで詰めた。そして小さなヤブのエリアでミス。ここで40秒くらいに離されてしまった。この先、自分の体力が無くなってきたのを感じた。頑張って走るが、走りきれない。心のどこかに「勝ってもなぁ」という気持ちがあった事は否定できない。でも、それを差し引いても全然からだが動かないんだから仕方がない。長い道に出たところで見た感じ1分半の差。そしてビジュアルで2分。その直後連発で吹っ飛んで、最後は5分差を付けられて、それでも2番目フィニッシュ。チームがペナで順位が付かないことよりも、坂本とガチンコ勝負で真正面から叩き潰されたことの方がはるかに悔しかった。もっとフィジカルを強化しないと・・・。

 ちなみにその後なのですが、under150(チームの合計が150歳以下)とover300(チームの合計が300歳以上)は、両方多摩OLが取りました。スゴいっす。若手チームは、中学生が2人+高校生が一人(宇野夏だけど)いたのに全体でも12位。これは快挙と言えるかも。ガンバレ、若手メンバー。

 表彰式後、自分はそのまま作手に残り、明日の撮影の打合せ。明日はテレイン内撮影を西尾君がやるはずだったのだが、彼が心変わりし、ラスポを担当することに。自分は序盤のエリアを走り回ることになったのでした。
 そして映画社の方と「お食事処 松」へ向かった。・・・が、松は本日は貸し切りだった。冷静に考えると、この時期はお盆である。そして作手は「人が里帰りしてくるところ」である。充分考えられる事象だ。ということで鬼久保ふれあい広場に戻り、サマーカントリーフィーバー(通称、サマカンらしい)の屋台の店で晩飯を食ったのでした。その後西尾君と少しぶらぶらしていたのだが、西尾君は京大のメンバーと合流。一人になってしまった。祭で一人だけということほどつまらないことは無い。ということで下山の宿に戻ったのでした。そういえば、下山も今日お祭りだったな。行ってみるか。

 で、宿に着いてからソッコーで会場に向かった。走って(宿の近くだから)。すると、会場入り口付近で見たことがあるような特徴的なフォームで歩いてる奴がいた。なんとなく篠原っぽいな・・・。でもこんな所にいるわけがないしな・・・・・と思って前に回り込むと、本人だった。びっくり。三河路の女将さんがバスを出してくれたらしい。リレーを走るメンバー以外はこっちに来ているんだとか。で会場に入ると、小泉とリカさんと落合さんが踊っていた。あと何人かの外国人選手(?)も。そのまま巻き込まれてしまったのは言うまでもない・・・。ちなみに小泉は真ん中のやぐらに登って踊ってました。やるのぉ。
 会場を出る際、鹿島田さんが自分を発見して、目を白黒させてました。そりゃまぁ、こんな所にいるとは思わないでしょうね。

8月14日(日)

 いよいよWOCも最終日。終わってしまうのか、まだ最終日になった、という実感が無いまま、早朝から会場に向かった。7:00会場着。役員の方々が準備にいそしんでおられました。お疲れさまです。
 坂本にスタート直後のエリアを下見。1走は大集団で来るので、巻き込まれないようあらかじめ立ち位置を固定させておく必要がある。集団が通りそうな所を確認しつつ、撮影ポイントを数カ所決めた。

 自分がいた場所は実況の声が聞こえてくる所だったので、比較的準備はしやすかった。大歓声が遠くに聞こえ、ピストル音が鳴る。女子、そろそろ来るな・・・・と身構えつつ、トップ集団と日本人(宮内さん)が間近を通ることを祈りつつ、待つ。しばらくして集団の足音が徐々に大きくなってきた。来た。・・・・と思いベストルートの方を目をこらして見るが・・・・来ない。ちょっと下のオープンの方から人がわらわら現れてきた。え?なんでそんなとこから?(下見したときに「ここからは来ないだろう」と思った所から来た)撮影しつつ、動くかどうか一瞬ためらった。そのまま集団は、遠目の所を去っていったのだった(宮内さんも遠目を去っていった)。自分の間近を通った人は皆無。・・・・・撮影、大失敗。

リレー序盤。自分の撮影ポイント。
青線が女子1走パックが通った所。予想は赤戦だった。

 このままじゃ引き下がれん。幸い、近くにビジュアル手前と思われるコントロールがある。そっちに移動して、撮影チャンスを待つ。しかし、そこには選手は現れず、放送の「今、スペクテーターズコントロールを○○が通過しました」という実況が響いてくる。・・・ここはラス前でした(汗)。女子1走トップゴールの前に男子がスタートする。ということで再び撮影ポイントへ移動。忙しい。

 男子スタートのアナウンスが聞こえてきた。程なく、大集団の足音が。土塁上の木陰で身を潜めて待つ。・・・来た!しかも自分とほぼおなじ高さ。トップ集団はまさに自分の真横を駆け抜けていった。さらにその中にダイスケも!彼らが通り過ぎた後、別パターンの選手達が上の方を一列になって走っていく所もカメラに収めた。完璧な映像が取れた・・・と思う。さらにパターンの関係とルートチョイスの関係で、男子が自分がいた所付近に引き返してきた。これもしっかり撮影。手応えばっちり。女子の失敗の借りを返した。

 そしてそのままラス前へ移動(地図の15番コントロール)。女子のトップ集団を少し撮影。と、ここで選択を迫られる。このまま宮内さん登場まで待つか、女子2走トップの走りを撮りに、序盤エリアに戻るか。少し考えた末、「宮内さん、ゴメン」と思いつつ序盤エリアに戻ったのだった。そして2走トップ集団を今度は少し併走して撮影。その頃宮内さん帰還のアナウンス。じきに番場さんも来るな、と身構えた。ほどなく登場。しかも競っている。手前で少し撮った後、全速力で次の尾根へ移動。1番コントロールを通過する番場さんを先回りし、2番へ向かうところを併走して撮影。この尾根を巻くとフラッグが見える、という手前で追うのをやめ、去っていくところを後ろから撮影。ガンバレ〜。この後も女子2走をちょこちょこ同じ手法で撮影。基本的に強豪国は過ぎた後なので、結構気楽に撮影。
 この後男子1走のラス前に移動する時間はあったのだが、それはせずにしばし休憩&撮影場所の再チェック。しばらくすると男子1走のアナウンスが。来たな。・・・程なくしてダイスケ通過のアナウンス。・・・え、もう来たの?ちょっと速すぎない?
 「会場で見たかったなぁ〜」と思ったが後悔先に立たず。まあ、その代わり特等席で観戦できるのでありまして・・・。男子トップ集団通過後、ほどなくして高橋登場。自分の周辺を1周する回し方&ルートを取ってくれたので、しっかりカメラに収めることが出来ました。ここでテープ交換。
 さらにその直後に女子3走スタート。トップ集団の激しい競り合いの後、シモーネ登場。コントロールが見えない範囲で追いかけたのは言うまでもない。さすがにこれだけ差があると逆転は無理だろうな・・・と思ったのだが・・・スイスが逆転優勝。(それを知ったのは会場に戻ってからだが)
 女子3走、元木さんをカメラに収めた後、しばし待機。後は男子3走のトップ集団と松澤さんを抑えればOKか。・・・来た。3走トップ。・・・・遠目を走っていった。しかも戻ってこない。・・・・パターンが坂本から聞いたのと違うのか?しばらく何人か通り過ぎるが、戻ってきたり来なかったり。松澤さんが来るまでに、ある程度見極めなければ。・・・・松澤さんが来た。自分が想定したところから少し離れている。そしてその後、ルートチョイスでこちらに戻ってくるルートを選んだようだ。近寄って必死に併走・撮影。でもレースに集中して欲しいので、少し控えめに(少し離れ気味に)。

 とりあえずこっちのエリアはもういいな。ということでラス前に移動。うまくいけば男子トップと女子の日本チームのラストを撮影できるかも。
 ・・・とラス前に移動。最終ラジオコントロールだった。役員の方と少し話して、撮影ポイントを決めた。見られにくく、見やすく、近いところ。・・・とそこに身を隠した瞬間、日本とリムが現れた。元木さんだ。しかも数チームと競り合っている。慌ててカメラを構える。ほぼ同時にラス前を通過し、道に飛び出していった。追いかけて撮影。いや〜、メチャクチャいい映像が撮れた・・・・と思いファインダーを確認すると「一時停止」。・・・・・やってしまった(−−;)
 そのままの順番でゴールした模様。女子、11位。元木さん、最後、きつかっただろうなぁ。(デンマークにはちぎられたが、真後ろにいた選手をちぎってる)

 その後、男子トップを同じように撮影し、最後は松澤さんを少し併走して撮影。これで仕事はおしまい。さて、撤収するか。とポケットに手を入れたとき、顔から血の気が引くのが分かった。「1本目のテープがない・・・。
 あのテープが映画社の人のメシのタネであること、WOCのDVDを出すに当たって非常に重要な映像を収めていることを考えると、「なくしました」では済まされない。男子のインタビューとか表彰式とか自分の表彰式(4日間の総合順位)とか見たり出たりしてる場合じゃない。何が何でも見つけなければいけない。
 どうやらテレイン内で撮影しているときに落としてしまった様だ。さっき隠れていたところをしらみつぶしに探したが見つからず。・・・・・・序盤のエリアに落としたみたいだ。一旦会場に戻り、他の機材を返してから再びテレインへ。捜索作業が始まった。

総合表彰。3位に入りました。

 テープ交換後の自分の動きを必死で思い出しながら、通ったところをくまなくトレース。見つからないので、今度は自分がいた範囲をしらみつぶしに見回していった。そうこうしている内にチャレンジクラスのランナーが次々と現れては去っていく。彼らに踏まれたらアウトだ。急がねば。はやる気持ちを押さえつつ、丁寧に見回していった。下草の陰に隠れているかもしれない。「広大な森の中で1本のテープを見つけるなんて、出来るわけねーよ」と思う気持ちを押さえつつ、必死に探した。途中、タバコの空箱とかにだまされたりもした。
 思いは通じるものである。どの位捜索していたか分からないが、見つけることが出来た。場所から察するに、高橋か松澤さんを追いかけているときに落としたのでは、と思う。NT合宿でのフラッグ紛失事件の時もそうだったが、自分はこの辺の悪運が相当強いのかもしれない。本当ならこんな事に運を使う事自体間違ってるんだけど・・・。
 ということでようやく作業終了。こんなことで手一杯だったので、日本オリエンテーリング界の歴史に残る日だったのに、現場にいながらさほど実感もなく見ることもなく終わってしまったのでした。(男子1走8位、女子全体11位。「大」快挙)
 虚しい・・・。

 その後、着替えてチャレンジクラスへゴー。その前に4日間総合表彰だけしてもらった。(MEクラスで日本人1位。全体3位)全く考えていなかったが、もらえるものはもらっておこう。賞品は瀬戸焼のマグカップ(等高線入り)だった。
 スタートしてしばらくして、左の膝に違和感が出てきた。これは・・・・故障の前触れ。少し走り続けたが違和感が収まらないので、走るのをやめた。そして中間を過ぎたところで棄権。こんな所で無理をして壊すわけにはいかない。ということで6日間完走はできず。まあ、そんなことはどうでも良い。

 これにて7泊8日に渡る世界選手権大会遠征も終了。5年に渡る歳月の間、準備にいそしんだ実行委員の方々、5年間必死で準備して、素晴らしい結果を出した選手のみなさん、本当にお疲れさまでした。



オマケ

 2002年〜2003年頃の会話(誰と話したか忘れたが、内容は明確に覚えている)
   ?? 「多田は日本代表を目指さないのか?」
   自分 「2005年が無ければ目指すんですけどね。」
   ?? 「どういうこと?」
   自分 「単に代表になる、と言うことでは済まされないでしょ?2005年に世界の6位に入る、そういう人、そういう目標を
        立てられる人じゃないと、これから数年の代表にはなっちゃいけないんじゃないか、と思います。んで、自分には残念
        ながらそれだけの実力もモチベーションもありません。才能のある若手優先で。そう考えると、どうしても1歩引いちゃう
        んですよね。」

 ・・・当時の偽らざる心境である。

 今年の1月からNTチームの手伝いをするようになった。(意外かも知れないが、NT合宿初参加は今年1月である。それまでは倫也さんの顔と名前が一致していなかった、というのはナイショだけど)その過程で色々な選手と話をするようになり、その辺の人達に「流されて」頑張ってみよう、と思うようになった。狙うは得意のロング。ということで目標は全日本6位以内。
 3月、全日本大会の結果は7位だった。2年前にも7位を取っているが、当時は「価値ある7位」、今回は「負けの7位」。10位以内を狙って取った7位と、6位狙いで取った7位とではその重みが全然違う。道は閉ざされた。

 その後、ミドルセレで惨敗したものの、何を血迷ったか「一番嫌いで苦手」のはずのスプリントで一次セレを通過してしまったのは周知の通り。通過した以上、嫌いだ苦手だなど言ってる場合じゃない。スプリントに対応した実力を手に入れるしかない。そこからスピードを手に入れるべく頑張ったが、6月に目をケガしてトーンダウン(仕事が忙しくなったのもある)。そして7月10日のスプリントセレで惨敗。代表への道は閉ざされたのだった。

  7月17日、日本代表メンバー発表後、吉田さんと
   吉田さん「多田はスタートが遅すぎたな」
   自分   「・・・どういう意味ですか?」
   吉田さん「『2005年代表になる』がスタートじゃなくて、『セレクションに通ったから頑張る』だったんだよな。
         もっと早くから動いていればまた違った結果になったかも知れないのにな」
   自分   「そうですね。その通りだと思います。」

 ・・・・・しっかり見てらっしゃる(汗)。


 そして、世界選手権大会が終わった。本来、ただの観客で終わるはずが「半」当事者になったこともあり、若干の脱力感を感じている。
 周囲は「10月のイタリアW杯に行こう」とか「2006年デンマークの世界選手権を目指そう」とか言ってくれている。が、自分に本当にそういう所を目指せるだけの根性があるか?思いを持ち続けることが出来るか?遙か上を目指すだけの高いモチベーションを維持できるか?他の選手を押しのけるエゴがあるか?と考えると、どうしても躊躇してしまう。

 オリエンテーリング「愛好者」でいたい自分と、「競技者」の理想像とのギャップ。「競技者」になる覚悟を持たないとここから上の領域には入れない、という思いこみ。この辺をうまく捌くことができたら、改めて上を目指そうと思う。

 とりあえず今は考える時間が欲しい。