どうする、どうなる?
29.29歳 ・・・一旦、トレミーへ行く選択
じっと見てもいないものはいない。刹那は一旦、心を落ち着かせる為に溜息をついた。
「行くぞ、スメラギ」
「え、新しいマイスターは良いの」
「今のところは、アンタをトレミーに送るのが先決だ」
「そんな宅急便みたいな事言わなくても・・・・」
それからアレルヤ救出作戦を成功させた後、刹那の乗る00はいきなり帰路を外れた。
「刹那、どこへ行く?」
ティエリアが咎める。
「少し用がある」
「どうしても今、必要なのか」
「ああ。すまないが、マリナを頼む」
「今からか・・・・・?」
「ああ」
空中でMSからMSへの移動という恐怖の体験をする、気の毒なマリナだった。
「刹那、我々の立場は微妙だ。くれぐれも気をつけてくれ」
「了解した」
そう言って、00は遠くへ飛び去って行った。
「ニュースです。今朝、アイルランドの郊外でライル・ディランディさんの家にCBのガンダムが突っ
込みました。目撃者によると、住人のライルさんは怪我はないようですがガンダムに鷲掴みにされて
連れ去られており、連邦政府がその行方を追っています。ライルさんの安否が気遣われています。そ
れでは次のニュースです・・・」
「刹那ーーーーーっ!我々の立場は微妙だから気をつけろと言った矢先に、これはなんだ!」
「仕方ないだろう、新しいマイスター兼俺の嫁を迎えに行っただけなのだから」
「仕方なくないっ!」
「まあまあティエリア、そんなに怒らなくても」
「ええい、黙れ。ハブラレルヤ」
「ひっ、ひどーーーい!」
泣き崩れるアレルヤと言い合いをする刹那とティエリア。そして沙慈と同じ部屋に羽根布団で簀巻き状
態にされ猿轡までされて、怒りマークを額に貼ったままライルが転がっていたのだった。
★鷲掴まれたライルはそのまま上昇すると首がぽっきりいったりするので、コクピットに放り込まれま
した。簀巻きにしているのが羽根布団というのは、せっちゃんの優しさの現れです。そして縛ってい
るものは、赤い荒縄です。その荒縄が、余計に沙慈の恐怖を煽るのでした。
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