責任はとる
ライル・せっちゃん編
4年振りにCBと再会した刹那は、ある人物を呼び出した。世話になった初代ロックオン・ストラトス
ことニール・ディランディの双子の弟であるライル・ディランディ。実は一年前に仲間に引き入れよう
としたのだが、あまりにも自分の世界とは違う世界で生きていた為にスカウトしそこなっていたのだ。
CBの情報網を私情で駆使した刹那は、ライルがカタロンに入っていた事を知った。
(ラッキーッ!)
きっと自分に嫁入りする為に歩み寄ってくれたに違いない、と思った刹那は久しぶりCBメンバーとの
再会にかなりハイテンションになっていた。そのテンションの高さのままライル・ディランディに会い
に行ったのだから、さあ大変。
「俺の名は刹那・F・セイエイ。お前の旦那になる男だ」
「はい?」
ああ八つも年上なのに目を丸くしているところなんか可愛い、と刹那は思った。
「・・・・・なんだ、あんた」
警戒心丸出しにされて、刹那は漸く気を引き締める。ここで失敗するわけにはいかない。一年前、ちょ
っとだけしか交わさなかった会話で一目惚れをしたのだ。逃がすものかと心の鼻息を荒くして、刹那は
ライルを見つめた。
(せーつーなー、お前、俺の大切な弟を何最前線に送ろうとしてるんだよ!)
という声が聞こえた気がしたが、気のせいだと思う。だって霊感なんてないから。ニールの事を教え、
ライルを改めて嫁に・・・いやいやマイスターにナンパした。答はちょっと待ってくれと言われたが刹
那は確信をしていた。必ず自分と来ると。きっと自分の嫁になってくれると。
(お・・・俺の大切な弟が最前線に送られた挙句、ホモにされんのかーーっ!)
という慟哭が聞こえた気がしたが、気のせいだと思った。霊感ないし。
結局、刹那の目論見通りライルは「ロックオン・ストラトス」としてやって来た。自身の貞操の危機も
知らずに。ついでにスメラギもCBに引きずり込む。ニールにそっくりなライルを見て、一番動揺した
のはティエリアだった。実はケルディムガンダムに成り得るマイスター候補に心当たりがあるから、ち
ょっとナンパ・・・じゃなくてスカウトに行ってくる。だからかの機体のマイスターを選ぶのは待って
欲しいと言っただけで、ライルを引っ張ってくるなんて言ってなかったのだから当然だ。しかし刹那の
目論みは何故かティエリアに妨害されるようになった。ブリーフィングの時、何気にライルの横に立ち
ぴったりと寄り添ってみたりするのだが、いつの間にか自分とライルの間にティエリアが陣取る事が多
くなっていた。
(なんなんだティエリアの奴)
やたらとマリナと引っ付けたがるし、ライルの面倒はティエリアが自分がすると言い出して刹那を追っ
払う。ライルとしても認識がある刹那の方が良いと思っているのだが、ティエリアの猛攻に振り回され
ている。まったくもって面白くない。
だが刹那もこれしきでめげる事はしない。だって主人公だから。
★というわけで、初披露の00がこんなんです(吐血)せっちゃんにとって初代は憧れ、二代目は嫁で
す。無論ライルは知りません。こんな感じのせっちゃんライルです。
戻る